第7話
6歳の春。
いつもだったら親が来る日。
しかしその日は来なかった。
父は墜落したと聞いた。
きっと、父を恨む誰かが突き落としたのだろう。
母は五階の人と再婚したらしい。
それは母の再婚相手なのかもしれない。
僕のことはどう思ってるのだろう。
効率が重視されるこの世界。
僕の父はムダを重視した。
如何にして、娯楽を作るか。
如何にして、趣味を作るか。
如何にして、文化を作るか。
父はひたすら考えていたらしい。
しかし上級身分にそれは認められなかった。
無駄は削除。
当たり前の如く追放された。
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