.17

[近藤ってさ…髪長いよね]

私は読んでた本を閉じて振り返る。


同じクラスメイト。名前は橋本…多分。


[…ありがと]


そう言い返し本を開こうとした途端に、また橋本が話かけた。


[近藤ってさ。なんか不思議な魅力あるんだよな]


私はまた

[ありがと…]


[なんだよ。つれないな…会話とかしたくないの?]


メゲない橋本の言葉に、あいまいに頷く。

私は小さくため息をつき、答えた。


[将来何になるの?]


橋本は口をポカンとあけた。


私は数秒待ち、また本を開いた。


いつの間にかいなくなってた。


[恵美!]

今度は妙子が声をかけてきた。

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