☆ 2018年6月14日(木)

「よ!」

「半自動的に右スワイプしてたら、たまたま君とマッチした、ただのキレイな女の子だよ。」


「よ!」

「あー、もしもマッチングアプリで出会った男にメッセージをしたつもりなら、これであってるよ。」

「君はぁ…ごめん、いつマッチしたコか思い出せないわ。」


「ははっ、だまれ笑」

「君のプロフィール写真こそ、クソ退屈でガッカリだよ。」

「何、その後ろのちっちゃい建物?」


「モンサンミッシェルだよ。フランスの外れにあるでっかい教会みたいな…城みたいなヤツ。と、それを食べてる俺。」


「あー、それ…食べてるのね。オッケー。」


「君のプロフィールは…めっちゃ魅力的。」

「落ち着いてて、飾らない。だけど根暗ってわけじゃない。その口達者な明るさも感じ取れる。何ていうのかな…ミステリアス?」


「ははっ、それで次は?モデルみたいって言うの?🤷‍♂️」

「そんな事よりさ、何だって、国に帰る私とこんな所で話してるわけ?」


「え?どーゆー意味?」


「だってさ、マッチしたのに、会えないんだよ?それで私は、母国に帰るんだよ。」

「意味、ないんじゃない?」


「あー、確かに。」

「でも、君と話してると面白いし。意味はあると思うけどな、多分。」

「君が同じ地域で息をしている男としか話しをしない系の女なら、もう話せないね。」


「うーん、いつもはその手の女なんだけど、君は特別にしてあげよう😎」


「あー、ありがとうって言うべき?😅」

「じゃあ、理由ね…」

「実は俺達、いとこだったんだよね。うん!俺達、いとこなんだよ!」

「そーすればさ、汗だくセックスができなくても、会える距離にいなくても、wi-fiがある限り、話す理由がある。どー思う?」


「いいねそれ!君のそーゆーセンス、マジで好きだよ私!」

「ママに言ってやんないと。何で日本にイトコがいる事秘密にしてたの?って笑」


「はは、そうだね。俺、ずっと欲しかったんだー、同い歳のイトコ。しかも外国にいるって、ちょーカッコよくね。ちがう?」


「間違いないね。自慢していいよ。俺のいとこのジョアンナって。」


「あー、ありがとうって言うべき?🙄」

「そろそろ寝るわ。明日、最後まで楽しんでね。」

「あと、気を付けて帰って。おやすみ😴」


「もち!」

「おやすみ、私のいとこ😘 」

「いい夢みてね!」



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