第2話 ミーみゃんのように生きよう!

 いつものベンチで、ミーみゃんが私の膝に乗ってふみふみしていると、雨が降り出した。


 最初はぽつりぽつりと小降りだったが、すぐに大降りになった。


 あっという間にミーみゃんと私は、雨に閉じ込められてしまった。


 ここは屋根付きベンチだが、それでも雨のしぶきが霧のように、まとわりついてきた。

 

 ベンチはぬれて座れなくなったので、私は立っていた。ミーみゃんはベンチの下のぬれない場所で、静かに座っていた。


 雨雲レーダーを見ると、まだしばらく降り続きそうだ。


 私は少しだけ雨足が弱まったところで、一気に駆け出した。建物までの距離はそれほどないのに、だいぶぬれた。


 私は猫がするように、ぶるぶるっと身体を震わせて雨粒を飛ばしたい気分だった。


 また台風が近づいている。ミーみゃんはどこで、風雨をしのぐのだろう?



 ミーみゃんは、何があってもポーカーフェイスで「ミャ〜オン」としか鳴かない。


 ツンデレ・気まぐれ・わがまま・自分ファースト——。


(きっとミーみゃんは幸せだ。私もミーみゃんのように生きよう!)

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