隊員ブラウンは日中目立たない
トネリコ
第1話 ご当地ヒーロー、戦隊カラーズ
ある日を境に、世界に異能力を持つ者が現れた。火を出す者、水を操る者、雷を落とす者。
面倒なので説明は投げるが、自分だけの力を手に入れるとヒャッハーしたくなるのが人間である。
また、力がないと自分も欲しくなるのが人間である。
そんでもって過ぎたるもので身を亡ぼすのが人間である。
という訳で、全国各地には元人間の怪獣やら怪人やら天然怪獣やら人外やらが現れるようになった。
世界は異能を自分本位に使う者が集まった悪の組織と、それに対抗するように現れた正義のヒーロー組織とで二つに分かれたのである。
とはいえどちらも生きている。生活大事。お金大事。ご飯大事。
悪の組織もコンビニが無くなるのは世知辛い。不便なのは哀しい。
なので、日本では今日も日夜覇権を争う戦闘がありつつも、悪役とヒーローの血で血を洗う血みどろの決戦まではいってないのであった。
さて、この物語はそんな47都道府県ご当地戦隊ランキング断トツの最下位、兵庫のご当地ヒーロー戦隊カラーズ、その中でも最も地味な隊員ブラウンの睡眠不足の日々をこっそり見守る物語である。
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