手記/P4
loulios.? 2013
どうやら発掘は昨日で終わりだったらしい。連中の目的は〝大地の裂け目〟含む神殿でなく、裂け目の穴それだけだったようだ。
今日はその周辺を綺麗に掃除し、それなりに祭壇のような空間を整えた。さらに穴の上に、三脚のようなものを組み建てさせられた。
まさか、そこから湧き出る蒸気を吸って予言を行ったという巫女を再現するつもりか? 連中は質問には応答せず、我々には対話の内容が届かない距離で信者同士がしゃべるのみだ。
「帰してくれ」と要求したら、「明日まで見学していけ、母なる大地の信仰が正当であると証明してやる。それが終わったら自由だ」などとぬかした。
生物は絶滅で救われると説く連中だ。そいつらが示す信仰の正当性……想像したくない。
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