入学することが決まったんだけど……。

魔賭蘤まとば学園』


 私は、外から見えるそんな文字を見ていた。

 というか、していた。

 『合格』が決まった日、私はなぜか『』に選ばれたからだ。

 『学園側』曰く、別に不当なことは行っていない、ということなので、私はその『難関校』に『』で合格したのだった。

 そのせいで、私は『』をしなくてはいけなくなり、他の生徒よりも速く来ていた。

 少しでも緊張をほぐしておくために。

 

 でも、そんなことは結局無意味で、『本番前』とても緊張していた。


「それでは、次は『』です。新入生代表、『マオ』お願いします。」


 私は、司会にそう促され、台の前に立つ。

 そして、


「皆さん、こんにちは!」


 私はかむことなく、そう言った。けど、次の瞬間、会場にどよめきがはしった。

 私がだったからだろうか。

 けれど、私は気にすることなく続けた。こうなると、わかっていたから。

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