「えっと、その、本当に、悪魔なの？」

「ええ、悪魔ですよ？」

「・・・・」

「い、一応聞いとくけど、『なんの』？」

「何がですか？」

「悪魔。その、なんの、悪魔なの？」

「ああ、私は、『インキュバス』ですよ？」

まって！！ちょっと、待って！！い、今なんて言った？ねえ、今こいつなんて言ったの？ねえ、今『インキュバス』てきこえたんですくけど？き、気のせいだよね？聞き間違いだよね？私の聞き間違いだよね！！

　だから、

「あ、あの、も、もう一度言ってくれない？」

そう聞くと、

「ええと、私は『インキュバス』ですよ？」

「ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！」

「ど、どうしました『魔王様』？」

やばい、やばい、やばい！！い、インキュバスって、あのインキュバスってことだよね？ね！！やっぱり、私は魔王じゃないんだよ！！

「あ、あの、どうしたんですか、魔王様？私、何かおかしなこと言いましたか？」

「言ったよ！！というか、なんで、なんで『インキュバス』なの！！」

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