大道具班が行く英雄譚!
紅葉
大道具班ひらめく
オレの名前は佐藤さとう 春木はるき普通の高校一年の普通の学生だ。皆からは略してさとはるって呼ばれてる。部活は演劇部で大道具作成をしている。クラスカーストは下の下、しかも学力は240人中227位とひどいものだ。と、自己紹介はここまでにしてここからはオレの歩んだ英雄譚がつづられていくからよろしくな!
・ ・ ・
「ここの大道具どうする?」
と同じ部活の小島こじま 竜城たつき通称こたつがいってきた。
「ここは窓を使うつもりだよ」
今、話合っているのは次の大会で使う大道具についてだ。同じクラスの部活メンバーで集まっている。のだが、
「おいこら、タピオカ。てめぇも少しは話に加われ!」
「え~やだよ。大体さとはる、私は女子で演者だよ?なんで大道具の話しなくちゃいけないんだよ!」
このうざい女は岡野おかの 優紀ゆうき通称タピオカ。本人がタピオカ好きでタピ岡野って呼ばれてたのを呼びにくいって理由でタピオカだけになってそう呼ばれてる。
「うるせぇ!そんなこと言ったらこたつも演者だろ!」
「こたつ男子じゃん!」
「うるせぇ!いいから手伝え!」
「なにやってんの?」
「おぉ、顎門か部活の話だよ」
「そう、なんでも良いけどあんまりさわがないようにね」
「へ~い」
今、話しかけてきたのは我流がりゅう 顎門あぎと。容姿端麗、学力優秀、スポーツ万能、それに加え人当たりもいいというちょとした化け物だ。
「おい、タピオカお前のせいで顎門に怒られたじゃねえか!」
「え~しらな~い」
「てめぇ」
「まあまあ」
と、わいわいにぎやかにやっていると次の授業をつげるチャイムが鳴り数学担当教師の雪野 芽依が入ってきた。この教師、外見が異常に幼いため生徒からは雪ちゃんと呼ばれている。その反面、授業も分かりやすく生徒思いなので生徒人気が高かったりする。
「それでは今日は昨日の復習から始めたいと思います」
その時、床が光、輝いた。その瞬間、演劇部三人の声が響いた。
「「「異世界召喚のテンプレきたぁぁぁ!!」」」
言い忘れたがこの三人生粋のオタクである。
・ ・ ・
「うっ、ここは……」
「ようこそ、いらっしゃいました。勇者一行様」
声のほうをみると杖を持った七十代位の男と三十代から四十代と思われる男達がいた。
「あ、あなた達は……?」
雪野が問いかけると初老の男が進み出てきた。
「私の名前はネビロス。信じられないかもしれませんがここはあなた達とは違う世界なのです。詳しい説明は移動しながら話すのでついてきてください。」
そうネビロスが言うと周りから野次が飛び始めた
「ふざけんな!」
「家に帰せ!」
「申し訳ないが少し待って欲しい、その事については後々きちんと説明するので今は私について来ていただきたい。この通りだ。」
頭を下げられてしまい俺たちは渋々ついて行くことになった。
このネビロスと言う男の話をまとめるとこうだ
・この世界には魔物がいて人々を襲っている
・なんとか防衛しているものの何時までもつかわからない
・伝承を元に勇者召喚をおこない俺たちを召喚した
・異世界の人間にはこの世界の人々を圧倒的に上回る力がある
・この世界にはレベルやスキルといった能力が存在しその人にあった職業によって獲得できるものがちがう
・職業はこの世界にきた時点で決まっている
他にも色々言われたが大事なのはこんなものだろう。説明を受けながら案内されたのは王の間だった。
「諸君、このように急に呼び出してしまって申し訳ない、そして魔物と戦うことをどうか承諾して欲しい」
「ふざけるな!元の世界に帰せ!」
そんな言葉が周囲から聞こえる。
「すまない、こちらに呼ぶ方法はあっても帰す方法はわからないのだ。だが、危機を退けた暁には必ず帰す方法を探し出し君たちを元の世界に帰そう。民を守るためなんだ、たのむ」
そう言うと王は、土下座をした。
「顔を上げてください。困っている人がいるなら助けます。なぁ、みんな!」
顎門がそう言うとクラスのみんながしょうがないといった空気になった。一人を除いて。
「顎門君、先生そんなこと許しません」
「先生、困っている人をオレは助けたいんです。お願いします」
先生と顎門の言い合いは十分近く続いたが結局先生おれたのだった。
・ ・ ・
「話もまとまったところで皆さん、ステータスと言ってみてください。皆さんステータスがでます。レベルが皆さん上がってると思いますが、それは皆さんが過ごしてきたなかでたまっていた経験値が加算されたからです」
そうネビロスにいわれ俺たちは口々につぶやき始めた。
「ステータス」
佐藤 春木
レベル19
職業 創造者
HP 532
SP 621
ATK 529
SPD 413
スキル
創造 あらゆるものを創りだすことができる。ただし材料は必要。材料がない場合SPが消費される
宝物庫 創ったものをしまったり、材料を入れておくことができる。
これめっちゃ強くね?特にこの創造ってスキルこれがあれば最強だぞ。まして大道具の製作をするオレにとってはこの職業はまさに天職だ。よし!この異世界でおれは強くなってやる!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます