第3話読書家


地元を歩いていると、のどかで気持ちよくなる時がある


おそらく、大都会ーー東京へ行ったからだろう

東京の建物は、実物はすごいーー彼の地元はあまり建物は高くない


「おい、よかにせイケメンだろ、しっかりせぇ」

ばぁば(ばあちゃん)が、袖をつかむ

やぜろしかうるさいなぁ

弟が、そういうーーなんてことのない日常


だが変わり始めるーーそう、、、いつだって、いっだって、、、

かかわらなければいいものあって、かかわってしまったらおかしくなるものもあって



ーー最近、夜に何かおかしいものが回っているらしい

ーーーありゃ、どっさいたくさんの人形じゃっどん、道長さんち

の娘さんよ、ぐらしいかわいそうによ」


ーーまこち本当にぬきー温かい夜に襲わんでも



道長とは、クラスメイトでーー小学校の時、一緒に遊んだことがある

ーーそれが、夜得体のしれない、何かに襲われたというのだ


「ばぁば」

「最近はぬきー熱いねね」「まこち、ぬきもぬきー本当に暑すぎる


道長のことを考えていたのを感じ取られないようにする


だが、弟が

「道長さんのちの娘さんよまこちよかおなご本当にいい女だから襲われたのかな」

じゃっどんでも、今はさるかんね歩きなさい

ばぁばに行っててもよかったかも


ーーそうだ、だからといって襲われていいわけがない


ーーその夜


彼の家にも、妹がいるのだがーー夜道で襲われる


だが、そのときは、彼とじいじもいた


「--じいじ、林、逃げて」

「じゃっどん、おまえさぁは」


「俺はーー俺はーー」とりあえず、逃げるわけにはいかない


相手は、たくさんの人形である

ーーー日本人形

綾女原あやめばるの人形とも、違うかーーあれはお雛様だからな)


等身大のサイズの、能面みたいな人形が襲ってくるのだ


ーー不気味、この上ない


加えて彼は、体育会系の部活をしていたが、肉体フィジカルそこまで

自信ない


能面人形はーー群れを成して襲ってくる



その時、--電線の上から――ガラスの破片が降ってくる


「それをとりなさい」


そのひとかけらをとる


その時ーーひかりがほとばしりーー光は盾となる

(うっそ~~ん)


そしてーーいきなり、何も見えなくなったかと思うと


世界が、反転したーー本来、左にある家が右になっている


「あれ、あれれ」


「ここは、鏡の世界ーーそして、その敵は「倒すことはできない」だから、


ーー退けるしかない、貸してくれる」


鏡はーー丸い盾になるーーそれで、タックルする

「どっせぇええええええ」


ーーこの喰うかに他にいた、おじさんが

あんげなおなごみたことなかあんな女の子みたことない

とぼそっとつぶやいていた



「---よろしくね」

人形たちを空間の後ろの、黒い何かまで押し戻して

彼女は、ひどくゆがんだ顔で笑った


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