欠く
かのこ
欠く
欠けた食器がひとつふたつ…。もう数え切れないほどあります。そんな不器用なはずではないのに、よく食器を割ったりかけさせたりします。ものの扱いが雑なんだと言われますが、そんな自覚はありませんので、実際雑だったとしても今後改善されることはないでしょう。
割れたものはもう諦めて捨ててしまいます。よく割るので、接着剤でくっつけてまだ使ってやろうか。金継ぎとかいうやつに手を出してやろうか、などと考えますが、接着剤はスープなどの熱いものを入れたときに溶け出しちゃったら、と考えると怖いですし、金継ぎはAmazonでキットを見つけたのですが、キットの価格と手間を考えると、今時は安くお皿が買えるのでわざわざ直して使うこともないかと思うのです。物を大事にする、って言う精神は大事ですよ。でも、元のお皿の値段もそんなに高くない。思い入れも特にない。となれば、次を買っちゃいましょう。
それを迷わせるのは、ちょこっとだけ欠けたお皿です。ぱっと見、気がつかない。でも触ったり、スポンジで洗ってると引っかかってかけてることに気がつくぐらいのもの。欠けた部分が尖ってないし、極々小さくて目立たないから、つい食器棚に納めてまた使っちゃう。これも安いお皿なんですから、買い替えてもいいと思うんですが、まだ使えるから勿体無いとまた捨てれない。
この、お皿の捨て時に困って、捨てれずにいるお皿が食器棚にたくさんあります。欠けてるお皿を全部捨てようと思ってら、きっと半分以上を捨てることになる。それは困る。いくら安いと言っても、一気に食器棚半分の食を新調するとなると、お値段厳しくなっちゃう。
可愛いお皿や、渋いお皿など、好みのお皿に出会うと、欲しくなっちゃいます。でも私すぐに欠けるか割るかしちゃうんです。
ちょっといいお皿を買おうかな、って思っても、私すぐ割っちゃうし、と思うとなかなか買えません。だから余計に新しいお皿が増えないので、かけたお皿を捨てる決意が出来ないのです。わかってるんです、100円均一でいいって。高いお皿時は割ってしまった時を想像すると辛い。だから、値段が優しくて頑丈で可愛くて、いろんな種類のある100円均一がわたしには最適なのです。日常生活で全く問題なく使えるお皿が100円なんて、言うことありません。
さあ、近所の100円均一に行くのです。そろそろお皿を変えるといい。欠けたお皿を使うたびにちょっと切ない気持ちになるんだから。
欠く かのこ @kanoko
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ドングリをポケットに/かのこ
★0 エッセイ・ノンフィクション 完結済 1話
入浴革命/かのこ
★0 エッセイ・ノンフィクション 完結済 1話
葛藤/かのこ
★0 エッセイ・ノンフィクション 完結済 1話
優しさに気づく時、もう君はいない/かのこ
★0 エッセイ・ノンフィクション 完結済 1話
今年の目標(仮)/かのこ
★0 エッセイ・ノンフィクション 完結済 1話
チャック!チャック!チャック!/かのこ
★0 エッセイ・ノンフィクション 完結済 1話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます