冴えない社畜の私ですが、異世界へ行けば誰かの役には立てるはず!

秋風 紅葉

第0章 その他諸々のソレ

0,5周年記念!総集編&裏話!

 * 今回は作者の負担を減らすため、セリフの前に人物の名前を書く手法で行きます。

  例 シズク「わーーい(棒)」

 *また、ほとんど話すだけなので地の文はありませぬ!

 *ネタバレ注意警報発令中です、気を付けてください!


 *【これは、なろう掲載用に書いたものですが、もったいないと感じたのでこちらでも投稿します!】


 上記のことをご理解いただけますと幸いです。

 …硬いですね!まぁ、常連さんはともかく、新規さんは「コイツ誰やねん」状態なので丁寧に行きたいんです。え?そうでもない…?


 こ、こほん!

 えー、ただいまから催されるのはタイトル通り【祝 100,000PV突破記念パーティー】です。

 全ての人物が…とまではいきませんが、多くの人物がこの会場に来ています!

 なんだか懐かしいですねー、計30話突破したときもパーティーみたいなの開いた気がします!

 っと、話が脱線しました。あなたを招待する前に、自己紹介しておきましょう!


 みなさんこんにちは!秋風 紅葉 (あきかぜ もみじ)です!執筆歴丁度一年のビギナーです。小説投稿歴は…八か月半になります!

 年齢14歳!ぴっちぴっ…わ、若々しい中学生…デス。小説の書き方は独学で、生み出してきた没作品は数知れず!唯一波に乗った作品は本作『冴えはず』っス!

 とまぁ、こんなところしょうか!


 このパーティーでは、第一章から第十章までの内容を大まかに、ちょーーーう大まかにまとめて、それについて振り返ります。


 さぁ、心の準備はいいですか?

 今から1~170話までをいkkkkっ気に駆けあがります!物凄い疾走感のある感じになると思うので、頑張ってついてきてくださいね!!

 長い長い物語ですが、一部分だけでも覚えて帰ってくれたら嬉しいです!

 常連さん、新規さん。少し長くなりましたが、挨拶の言葉はこれで終わりとさせていただきます!


 あ、え?まだ会場準備が終わってない?!


 え、えっと、会場の準備が整うまで今しばらくお待ちくださいっ!




【祝 100,000PV突破記念パーティー】





 ・・・・・



 紅葉「いやー、とんだハプニングで慌てちゃいましたよー。あぁ、改めてこんにちは!私の名前は秋風 紅葉です。長い間お待たせしました!ようやく開催です!」


 静紅「こんにちは!って言っても、見れど見れど知り合いばっかりだねぇ…挨拶いる?あー、、はいはい。私の名前は水鶏口 静紅 (くいなぐち しずく)です。一応本作の主人公やってます」


 紅葉「もー、もっと元気張り上げてこーよ!見てるみんなも盛り上がりたいだろうし!」


 静紅「えぇーー、こういう催しものってなんか苦手なんだよ。しかも大人数!恥ずか死んだときは墓にちゃんと埋」


 紅葉「長くなりそうなのではやく行っちゃいますよ!だいぶ詰まってるんだし!」


 静紅「言葉の途中で切られた!?うぅ…わかった。ここは私も一肌脱ぐよ!」


 紅葉「え、なに言ってるの。脱ぐとか急に言うなよ、しかも大人数の前だよ。露出することに快感を覚える変態なの?」


 静紅「言葉の例えじゃーーい!!」


 紅葉「あはは、じゃあいくよ」


 紅葉&静紅「「それではさっそく第一章から振り返ってみよう!」」



『第一章 第6次キノコタン大戦に参加した』


 大晦日…厳密に言えば元旦。飲み会帰りの静紅は、トラックに轢かれて死んでしまう。異世界転移をさせてもらったアニメ好きの静紅は、初めての体験に胸を踊らせていた。

 一緒に異世界転移をした幼馴染の3人…蜜柑、結芽子、六花と手分けをしてなんとか今日を乗り切ろうとするが、森に入った蜜柑と結芽子が夕方になっても戻ってこないので後を追う。

 そこではキノコの魔物[キノコタン]が村を作っていた!

 キノコタンの擬人…女王[ルイス]は、静紅達にキノコタンは紛争中であることを伝えた。


 5度の紛争の末、今度こそ決着をつけようと敵側は兵器の導入を計画しているらしい。

 魔物VS魔物の紛争に巻き込まれた静紅達は、ルイス率いる[善キノコタン]について紛争に参加することに。


 静紅は散歩中に道に迷って[悪キノコタン]の村に迷い込んでしまう。

 想像していた悪キノコタンとは違い、心優しく普通に生活していた事に驚いた。


 それから、帰り道を教えてくれた悪キノコタンの女王に礼を言って、善キノコタンの村に帰ってきた。


 とうとう開戦したキノコタン大戦。しかし、

「悪も善も、境界線が引かれて分けられただけで、何も変わらない。戦うのなんて間違ってる」静紅の熱弁により、キノコタン大戦は一時休戦した。


 その後、善キノコタンと悪キノコタンは戦争を止めて【森内平和条約】を結んだ。


 それから静紅達は行く街もないのでこの村でしばらくの間生活することになった。

 善悪の境界線を本格的に無くし、村を合併して[キノコタン領地]を作った。


 善は農業、悪は工業として発展していき、生活はどんどん成長していったのでした────




 静紅「っとまぁ、こんなところだね。キノコタン達…今も元気かな?懐かしいなぁ…」


 紅葉「それにしても静紅さん?境界線がなんだかんだってかっこいいこと言ってたじゃん」


 静紅「あーー、あれはちょっと本気になってたんだよ!思い出させないで…恥ずい!」


 紅葉「第一章書いてた時が確か大晦日とかだった気がする!そう考えたら、無意識のうちに同じ時期で物語を始めてたんだ」


 静紅「私の命日を気まぐれできめんじゃねー!あ、いや、まだ死んでないのか…?」


 紅葉「突然ですが、ここで【裏話#1】!」


 静紅「本当に突然なのな!!」


 紅葉「実はこの作品…、一か月間ものあいだ没作品として扱っていました!」


 静紅「えぇ!?は、初耳なんだけど!?始めは没だったって…えぇ」


 紅葉「いやぁ、あははは。あと十章ぐらいあるので、裏話はこの辺りにして次行きましょう!」


 静紅「そいじゃ、第二章担当の六花にバトンタッチだよ!」



 ・・・・・



 六花「えっと、ボクの名前は各務原 六花 (かがみはら りっか)です!最近出番が少ないですが、元気に生活してます!序盤では静紅さんと並ぶ活躍をして人気を上げてきましたよ!」


 紅葉「ボクっ子の六花ちゃんです。静紅のことが恋愛対象として好きで、本作のヒロインの一人です!」


 六花「さてさて、第二章もカルピスより濃い内容になってますよ紅葉さん!」


 紅葉「六花が珍しくボケているだと…!?あの真面目な、唯一まともな六花が…」


 紅葉&六花「「第二章はこんな内容でした!!」」



『第二章 いざ、王都へ!』


 キノコタン領地で生活すること数週間。森での生活に慣れてきた頃、女王ルイスから手紙を預かる。内容は[静紅と六花を王都へ招待する]という物だった。

 思いついたら即行動ということで、静紅と六花で王都へ向かうことにした。

[国道南西道]は王都直通の一本道。距離は400km、大阪から東京ほどの長さだったが、キノコタンの森では人間の文化はほとんどないために好奇心が勝って進むことに。

 しかし、さすがに徒歩という訳にも行かない。

 道中、竜車を走らせていた少女[ナーシャ]に乗せていってもらった。

 巨大魔物ハイモンスターと呼ばれる超巨大ムカデとの遭遇、宿泊先で魔物の襲撃に巻き込まれたりと、様々なハプニングがあったがなんとか王都に辿り着くことが出来たのでした───



 紅葉「懐かしいなぁー、ナーシャと出会ったシーンは初詣の長い列に並んでる時に書いたし、魔物の襲撃はアデノウイルスと闘ってる時に死にながら書いたっけ……」


 六花「病気の時は寝ててくださいっ!まぁでも、違う場所で書くことで印象に残ったりしますよね」


 紅葉「巨大ムカデも出てきたよねー。[ステップ・センチピーサー]って名前でめっちゃ気持ち悪い見た目してるんだよ!鳥肌ものだよ…」


 六花「分かります分かります分かります。でも、どうしてそんな魔物を登場させたんですか?もっと可愛くても良かったじゃないですか」


 紅葉「静紅と六花に異世界の洗礼を受けてもらいたかったのと、道路でムカデを見つけたからかな?」


 六花「ほうほう…、つまりボク達を怖がらせたいがためにあんな恐ろしい魔物を…?」


 紅葉「あっ、いや…その…ね?えへへ、」


 六花「……」


 紅葉「…さーて!【裏話#2】です!」


 六花「先程同様急ですね…」


 紅葉「センチピーサー…巨大ムカデは[巨大な魔物図鑑]のランキングで言えば十位ぐらい!」


 六花「あの大きさで十位…!?マジですか!あのセンチピーサーが……。それ以上大きな魔物はどんなのがいるんですか?」


 紅葉「ネタバレはしたくないんだけど、1つ紹介しようかな![デザート・ホール]って巨大魔物がいるよ」


 六花「デザート・ホール?砂漠の穴って感じですか?」


 紅葉「そそ。第5章に出てくるんだけど、砂漠があったよね?異世界にも砂漠地帯があって、世界のどこかに[デザート・ホール]は居て、その名前の通り半径500mの巨大な穴なんだ。鋭利な歯がついてて、もし落ちてしまったら最後。消化器官によって溶かされてしまう!そんな魔物」


 六花「なんですかその魔物!怖すぎません!?遭遇しないことを願っておきましょう…」


 紅葉「どんどこ行こう!第3章!」


 六花「フレデリカさん、珍しく出番ですよ。ほら、舞台に上がってください」



 ・・・・・



 フレデリカ「えへへ、ご紹介いただきました、エルフのフレデリカと言います!好きなものはお師匠様、大好きなものはお師匠です!」


 紅葉「金髪、巨乳、長身の三神器を持つエルフのフレデリカちゃんです。静紅のことをお師匠様と慕ってます。王様のところで元々メイドをしていましたが、ある出来事から静紅の家に住むことなった子です!」


 フレデリカ「ありがとうございますモミジさんっ!わざわざ詳しい説明までしてもらって〜」


 紅葉「いいよいいよー、大丈夫。第3章の内容分かる?まだフレデリカ登場してなかったよね」


 フレデリカ「はい!全く問題ありませんよ!勉学と記憶には自信があります」


 紅葉「いつも静紅の服の匂い嗅いでハァハァ言ってる子とは思えない……」


 フレデリカ「ちょっ、なんでそんなこと知ってるんですかモミジさん!?このままだと変態認定されちゃうじゃないですかぁ!」


 紅葉「安心しな、とっくに君はド変態認定されてるよ」


 フレデリカ「ああああああ!?」



『第3章 王都に着いたよ』



 竜車乗りのナーシャとは別れ、静紅と六花は宿屋を探すことにした。短い間とは言え、一緒に苦難を乗り越えた仲なので別れるのは寂しかったが、またいつか会えると信じて歩み出す。

 一晩を越した2人は、王様のいる屋敷に通じる[大通り]を歩いていた。

 そこで出会ったのは緑髪の美しい女性。「王邸へ案内してあげよう」と、言われるがままについて行くことに。

 王邸の茶会室に通され、2人は王様が来るのを待っていた。いつまで経っても王様は来ない。

 なんと、先程の緑髪の女性が王様だと言うのだ。

 驚く六花と静紅を前に、王様[イズミ・サユリ]は羊皮紙に自分の名前を書き出した。

「伊豆海 紗友里。これが私の名前だ」

 異世界ではありえない漢字の名前を見て、2人はまた驚いた。

 紗友里もまた、静紅達と同じ異世界転移者だったのだ。

 同郷同士仲良くしていると、扉がノックされた。

 扉を開けると、銀髪のロリータ双子メイドが!

 ロリコンの静紅はメロメロになるが、六花に制止される。

 双子メイドの[ルカ][ルナ]。その2人が伝えに来たのは【キノコタン領地からの救援信号を受け取った】ということだった───



 紅葉「3章も色々あったよね〜!3章書いてた時は、学校が始まってた気がする」


 フレデリカ「そうなんですね!私、その時は確か洗濯してましたよ!お師匠様を見かけた途端、胸がきゅーってしてハァハァしてそれから一人で」


 紅葉「うんうん、後で聞くからさすがに今はやめようね。話題を変えるためにドーン!【裏話#3】!」


 フレデリカ「おぉー!なんですかなんですか?実はお師匠様は私のことが好きだったとかですか!?」


 紅葉「えーっと、この世界の国について話していきたいと思うよ!」


 フレデリカ「国…ですか?私達の国の名前が王国【ヴァイシュ・ガーデン】で、その周りの小さな国が【アーベント・デンメルング】ですよね。現段階の話の中で出てきているのはこの二つ。他にも国はたくさんありますが、どんな国ですか?」


 紅葉「今回は今まで出てきていない国について話すよ。ネタ帳から引っ張ってきたから、曖昧な設定だけだけど!

 いくつか先の章で登場する国【ハークリヒ・メイヘム】という明るい国について!イメージは賑やかな中華街って感じ。この国でも女王が居ます!名前はまだないけど…。

 この世界の王様は、基本的に女性が多いです。男女比は3:7ぐらいで、登場人物も女性が多いことが納得できます」


 フレデリカ「でも、もしそうなら生殖はどうするんですか?女性にはツイてませんよ」


 紅葉「……」


 フレデリカ「……」


 紅葉「え、えっと。第四章へ続きます」



 ・・・・・



 結芽子「どもども、私の名前は西宮 結芽子 (にしのみや ゆめこ)ってゆいます。まぁ、話し方から分かるように関西人や!おもろいことが好きなぴっちぴっち21歳!よろしくなぁ!」


 紅葉「やっぱり結芽子と話す時が一番気が抜けるよー」


 結芽子「確か紅葉ちゃんも関西人やんな?別に関西弁で話してええよ?私やったら聞き取れるしその方が楽やろ?」


 紅葉「あ、マジで?それじゃぁ、失礼して……。こほん、そんでな、次は第四章なんやけど、ちょーーっと長いねん」


 結芽子「せやな、第八章のレベルじゃないけど、三十話ぐらいあるよな」


 紅葉「まぁ、全く関係なくバーーンって言っていくんやけどな!それじゃ第4章です!」



『第4章 白雪の戦い』


 キノコタン領地からの救援信号を受け取ったことを知った静紅達は、王都に到着して2日目にも関わらず引き返すことになった。さすがに客人を王邸に残す訳には行かないし、誤報であれ、何かあっては遅いので心配だからだ。

 双子メイドのルカとルナの竜に乗ってキノコタン領地へ向かう。

 この竜は[王都近衛騎士団]が所有しており、さすが近衛騎士団と言うべきか、行きの3倍の速さで目的地へ到着出来るらしい。

 移動時間は3日。行きの竜車では一週間だったので、かなりのスピードで走っていることが分かる。

 一日目の夜、六花は好奇心で近衛騎士団の人と模擬戦を行うことになった。

 もちろん六花は押されて防戦一方になるが、その時、六花は意識を失ってしまう。

 次に六花が目を開けると、そこは温かい花畑だった。そこでは4人の女性が茶会を開いており、自身のことを[成れの果て]と名乗った。

 了承しないまま謎の契約を結ばされ、再び六花は意識を失った。

 意識が戻るとそこは、元の模擬戦会場だった。

 頭に流れてくるイメージを思い浮かべ、勝つために必死になる六花。

 指鉄砲の形に指を構え、深呼吸して一喝。「電磁砲っ!」強い光の筋が彼女の指から飛び出し、巨木をえぐりとった。

 模擬戦は一時中断し、周りにどよめきが走る。

 六花本人も、(もし相手に当たっていたら…あの木みたいに……)とトラウマを受ける出来事となった。

 2日目の朝、昨夜の六花の異変を背負いつつ目覚めた静紅。テントの片付けをするからと言ってルナに叩き起されたのは案外悪くなかった。

 そこにやってきたのが巨乳、金髪、長身の三神器を持つエルフの少女[フレデリカ]である。

 フレデリカも六花同様、静紅を恋愛対象として好きで、初対面の六花と喧嘩を始めたほどだ。

 静紅が師匠、フレデリカが弟子。と師弟関係を作ったことで事態は収まった。

 2日目の夕方。予定より早く目的地へ到着した。

 森の景色は見慣れた光景とは程遠い、1面雪景色が広がっていた。

 数十人の近衛騎士を後ろに、幼なじみが心配な静紅と六花は構わず駆け出してしまう。それにフレデリカも続いた。

 通常のキノコタンの森とは掛け離れた景観に戸惑いながらも、この事件の犯人であろう[雪精]と鉢合わせる。

 座敷わらしのような容姿の雪精に翻弄されながらも、騎士団に属するフレデリカのおかげで危機を脱する。

 その時、雪精の弱点である火が地面から吹き出し、トドメを刺した。

 火の魔法を使ったのは、銀髪ロリメイドの2人ルカとルナだった。

 勝って喜び油断していると、背後からの攻撃を受けてルカとルナは地面に倒れてしまった。


 一方その頃、王様に呼ばれなかった2人…蜜柑と結芽子も森の異変に立ち向かっていた。

 本来この森には生息していない白熊型魔物を罠で仕留め、原因を確かめるために領地内を散策していた。


 ルカとルナが負傷し、もう魔法には頼れない。騎士団の医療班に2人を預けに行くことにした一行は、引き返すことに。

 その時、茂みの奥から人影が姿を見せた。

「蜜柑!結芽子!」

 懐かしの再会を済ませ、森の中を進む一行。


 その頃騎士団の方も魔物の駆除に追われていた。王様である紗友里をリーダーに、蜘蛛型魔物を討伐。その後、一人の少女と出会う。

 紗友里と少女は昔、命を取り合う戦いをして、強い因縁を抱いていた。少女の名前は[ルースリィス]。

 紗友里との圧倒的力の差を見せつけ、勝ち誇る少女。

 刹那、静紅一同がその場に到着して九死に一生を得た。

 さすがに不利と感じたのか、少女はその場に[サイクロプス]、別名[単眼の悪魔]という魔物を召喚して姿を隠した。

 大人数で倒すのがセオリーの巨大魔物ハイモンスターのサイクロプスだが、騎士たちは負傷して戦えない。戦えるのはわずかな人数だけだった。

 紗友里の得意な戦策技術でサイクロプスを惑わし、使える魔法を全力放射!

 サイクロプスは黒ずみになって倒れ、今度こそ勝利した一同。

 破壊されたキノコタン領地の修復を済ませ、今度は幼馴染全員で領地から王都に向かうことになった。


 長い長い帰り道の末、王邸へ帰ってきた静紅達。そこで紗友里と同郷同士協力することを約束し、王邸を出ようとした。

 その時、紗友里の口から驚くべき言葉が出る。

「フレデリカ、君は今日から静紅について行きなさい」

 メイドとして働き始めた時は、虐待を受けていたことで笑うことに躊躇いがあったが、今では誰よりも明るい笑顔を持っている彼女。

 紗友里はフレデリカの笑顔が見たいため、静紅と話すと笑顔が絶えていなかったことから静紅と行動するよう言ったらしい。

 涙の別れは時間と共に止み、静紅達の新しい王都生活が始まるのであった────!!



 紅葉「いや長ぇよ!なんだよ!普通に一話分ぐらいの文字数だよ!」


 結芽子「紅葉ちゃん…そりゃそうや。細かいところだいぶカットしてもこれやし、なんせ30話をまとめたんやからなぁ」


 紅葉「ふぅー、とりあえずは山をひとつ超えたぜ!」


 結芽子「第8章はどんな顔するんやろなぁ、楽しみやわぁ」


 紅葉「怖い…!?ってことで【裏話#4】!本作は私史上4作品目なのです!」


 結芽子「そうなん?他にどんなのがあるん」


 紅葉「一作品目は、好きな小説の二次創作、二作品目はスチームパンク系。三作品目は短剣使いの冒険…っ的なやつ!そこから四作品目で本作なんだけど、すぐに五作品目に行っちゃったんだよね〜。完結する前にモチベ無くしたって言うか!打ち切り前は、第一話しか書いてなかったし!」


 結芽子「そこから現在第173話までかぁ…。半年で沢山書いたんやな」


 紅葉「うん!頑張った!それじゃ、第5章に行ってみよう!」



 ・・・・・


 蜜柑「いやぁ、どもども。俺の名前は月見里 蜜柑 (やまなし みかん)!日本で会社の社長をしていたぜ!」


 紅葉「ってことで5人目の蜜柑です!出番は少ないけど、一話から登場しています!もうすぐ出番作るから待ってて…!!」


 蜜柑「それにしてもよ、フレデリカのやつ大丈夫なのか?舞台から降りてきてからずっとハァハァしてるぞ」


 紅葉「あぁ、羞恥プレイ的なアレでしょ、多分。一人でなんとかしてくれるよ」


 蜜柑「ふーん、それじゃ、GOー!」



『第5章 生活環境安定連盟』


 新しい暮らしを手に入れるには、まず家がいる。先程、紗友里に貰った金貨でできる限りのものは揃えたい一行は、安い家を見学してしまう。

 商店街近く、停竜所近く、日当たり良好の良い物件がどうしてこれ程安いのだろう。あまり考えたくはなかったが、考えなくても分かる。

 事故物件だ。

 幽霊の類が大嫌いな蜜柑と、わくわくしているフレデリカの2人で家の下見へ向かい、そこで見たものは……

「うぎゃぁぁあああ!!!幽霊出たァ!!」

 泣きわめく蜜柑を背に、フレデリカは除霊道具で幽霊を立ち退かせることで一件落着。

 事故物件では無くなった家をそのままの値段で買い取り、蜘蛛の巣やホコリを掃除して静紅達はとうとう家を手に入れのだった!

 それからは、家具を買ったりコーヒーを作ってみたりと平和な日常を過ごしていた。

 あ、これフラグですね。

 扉が強くノックされ、出てみるとそこには、以前竜車乗りとして静紅と六花を王都まで連れていってくれた[ナーシャ]がいて────



 蜜柑「いや今回は短いのな!」


 紅葉「だが…それでいい!」


 蜜柑「はいはい、そーれにしてもカット部分多すぎねぇ?」


 紅葉「スルーですか!?…仕方ないよ、550000文字を2万字に収める予定なんだから!恒例と化してきたアレ行きまょう!【裏話#5】」


 蜜柑「わーーーぱちぱち」


 紅葉「って言っても、ネタが無くなってきたからなぁ…。ルカとルナは双子のメイドですが、紗友里のメイドになるまでは森の中に住んでました!それに、2人に親は存在しません。産まれた時から2人で成長してきました!2人でひとつの魔法使いってことですね!

 あ、言い忘れていましたが、ルカとルナは王国最強の魔法使いです!魔力の扱いがとても上手く、ロリっ子ですが近衛騎士団の副長を務めています」


 蜜柑「そうそう、意外とルカとルナは凄いんだよな!見た目は6歳とか7歳の低学年ぐらいなのに、俺よりも勇敢なんだぜ!」


 紅葉「っと、名前が何度も出てきて気になっていると思うので出てきてもらいましょう!」


 蜜柑「第6章はルカとルナだ!」



 ・・・・・


 ??「じゃじゃーーん!わぁ、凄い人!知ってる人は〜、ひーふーみーよー」


 ??「姉さん…ここは式典。羽目を外しすぎないようにってサユリ様に言われた…」


 ??「うーん、それもそうなの!」


 ??「うむ、姉さんから自己紹介してほしい」


 ルカ「うん!それじゃあ、行くの!えっと、ルカの名前はルカ!サユリ様の屋敷でめいど?をしたり、魔法で魔物を倒したりしてるの!」


 ルナ「同じくルナ。姉さんとは一卵性双生児で、2人でひとつの王国一の魔法使い…せーのっ」


 ルカ&ルナ「2人の絆は世界一!食事洗濯、魔法に運動。二人三脚で頑張ります!ルカとルナです」


 紅葉「いえーい!私の推しちゃん…!」


 ルナ「モミジさん、そんな目で見るならサユリ様に報告する…」

 ルカ「お触りは禁止なの!」


 紅葉「う、うぅ……。はやく第6章に行くよ!」


 ルカ&ルナ「よろしくお願いします」



『第6章 工業と温泉の地、クラ=スプリングス』


 突然のナーシャ訪問に驚く静紅。要件は、[国道南東道に建てられた盗賊団基地を壊してほしい]というものだった。

 どうやら、国道南東道に建設された盗賊団基地の影響で、その奥にある工業街との貿易が出来ていないらしい。わざわざ盗賊団に襲われるリスクを負って竜車を走らせるのは危険すぎるからだ。

 国に申請してからでは遅いため、知り合いの静紅に相談してきたという。

 戦いは避けられないため、静紅のバイト先である[リーエル魔道具専門店]で武器を購入した。

 購入した武器を試すため、王都周辺の草原に来た静紅一行。しかし、本日は魔物が狂暴化する[危険日デンジャーデイ]ということを知る。地響きが草原に広がり、警戒していると、そこにはかつて静紅と六花を恐怖させた巨大魔物ハイモンスター[ステップ・センチピーサー]が!

 作戦を練って挑むが、フレデリカのミスで状況は一変する。そこで、結芽子と静紅が一歩前に出た。

 新しい静紅の武器[魔法人形ドール]でセンチピーサーを空高く打ち上げて。

「人間の恐ろしさ…今ここで知らしめたるわ!」

 結芽子の新しい武器[魔法瓶]を順番通りに投げていき、火炎、水流、電撃で巨大なムカデを圧倒して無時に討伐を成功させた。


 それから二日後、静紅達はクラ=スプリングスへナーシャと共に向かった。

 草原を越えて見えてきたのは【巨大鍾乳洞】。情報によれば、この中に基地が建設されたらしい。

 中に入ると、すぐに作戦通り行動を始めた。下っ端盗賊を脅してリーダーの元へ案内させると、そこには狐の面を頭に付けた女性が立っていた。

 フレデリカが大剣で斬りかかると、その体重に耐えかねたのか足元が崩れて静紅達は下の階に落とされてしまう。

 痛さを振りほどき、見上げるとそこには炎を四肢から出す能力を持つ盗賊団リーダー[リュカ]の姿があった。

 なんやかんや (気になる人は本編、第71~73頁をチェック!)ありまして、リュカを討ち取った一行は、後処理を国に任せて再び竜車を走らせた。

 砂漠を抜けると、最終目的地である【クラ=スプリングス】が目視できる距離まで到着した。

 その日は遅かったのでとりあえずナーシャとは別れて、宿屋で一泊した。

 次の日、観光をすることになったので静紅と結芽子で二人行動することに。

 歩いていると、機械の瓦礫を漁る少女を見かけてーーーー



 紅葉「今回は裏話は無し!ネタがなくなるから…!」


 ルカ「いいないいなぁ、ルカも冒険したいの!」


 ルナ「姉さんに同意」


 ルカ「でもでも、掃除するのも楽しいの!」


 ルナ「姉さんに同意」


 紅葉「ルナ!?自分の意見を持ってね!?」


 ルナ「うるさい」


 紅葉「し、辛辣だねぇ!?…はぁ、特に話すこともないし、次の章に行こう…」



 ・・・・・



 紗友里「あぁ、今度は私の番だね。こほん、私の名前は[イズミ・サユリ]。伊豆海 紗友里 (いずみ さゆり)と表記した方がいいかな?」


 紅葉「待ってました紗友里さん!クールな印象の王様です!」


 紗友里「あはは、よろしくお願いするよ。ほらほら、早く第7章をまとめに行くよ」



『第7章 カルディナ・レクイエム』


 温泉の街として有名な【クラ=スプリングス】。観光でもしようと静紅と結芽子は共に行動する。

 少し行くと瓦礫の山を漁る少女の姿が目に留まった。どうやら探し物をしているようだ。

 事情を聞くと[ココロを探している]らしい。瓦礫の少女が人間そっくりのロボットだということに気が付いた静紅は、時間もあるので一緒に探してあげることにした。

 工業も発達しているこの街の廃棄物が辿り着くこの瓦礫の山から、手のひら程度の小さな[ハート形のココロ]を探すのは難しいと感じ、他の所から探し始めることに。

 ロボットの少女の名前はカルディナ。それ以上でもそれ以下でもない。彼女には感情がなく、ココロを見つけることで人間のように生活できるというのが博士の遺言らしい。

 カルディナの製造された工場へ向かってみると、カルディナのようなロボットが電源を入れられずに座り込んでいた。

 カルディナの作り主[モニカ・クロムウェル]との思い出をふと思い出した彼女。

 結局ココロは見つからなかった。

 次に向かったのは商店街。それから時計塔、滝裏の洞窟と思い当たるところを探すが、見つからなかった。

 唯一見つかったのは、滝裏の洞窟に見つけた『カルディナが迷ったときに』とモニカが残したひとつのテープだった。

 工場に戻ってテープを流すと、幼い少女の声が聞こえてきた。カルディナ曰く、子の声に主がモニカなんだとか。思っていたより年下のモニカがカルディナのようなロボットを作ったことに驚きながらも、音声に耳を傾ける。

 モニカは[ニフライド症候群]という病を持っており、一人は寂しいのでカルディナ計画を始めたらしい。何度も何度も失敗を繰り返し、ようやく出来たカルディナ。

 カルディナとの思い出はかけがえのないものだった。

 しんみりとした雰囲気は一転して、衝撃の事実を伝えられる。

『ココロを見つけたら人間のように感情が手に入るって言ってたけど、あれは嘘なの!』

「嘘なの!?」

 思わず聞き返す静紅。それをおいて、モニカの音声は続いていく。

 カルディナはそっと再生機を抱いて涙を流した。

 彼女は、家族同然であったモニカの病死という強いストレスで記憶と感情を消去してしまっていた。それらを全て思い出した時、カルディナの中に保存された曲が工場に響いた。

『こっちに来ていいんだよ』

「はい…博士…」

 カルディナの鎮魂歌、カルディナ・レクイエムがフィナーレを迎えたとき、機械少女の生命の歯車がゆっくりと停止した気がした。

 そっとカルディナの頬を流れる一滴は、機械的な涙ではなく、温かい生命感のある人間の涙だったーーーー



 紅葉「うっ、うぅ…うぁぁあ!」


 紗友里「!?ど、どうしたんだい…?」


 紅葉「感動して…私の作品なのに、感動してぇぇ!!」


 紗友里「あ、あぁ…うん。やはり本編を見た方が感動度は高いってことは分かったよ」


 紅葉「みんな、絶対読んだ方がいいよ…!」


 紗友里「ここで【裏話#6】!紅葉は話せそうにないので私が代弁させてもらうよ。実は本作、第三章ぐらいまではスマホのメモ帳アプリに書いていたらしい。本作以外の作品も、全てメモアプリだな。それから、別投稿サイトに保存して、第100話近くでようやくグーグルドキュメントにパソコンで書き始めたらしいね」


 紅葉「うん、今ではスマホのフリックよりタイピングの方が早くなっちゃってるよ(笑)」


 紗友里「こんなものかな。第8章へ行こうか」


 紅葉「え、そ、そうだよね!55話を頑張ってまとめていくよ…!」



 ・・・・・



 イナベラ「こんちは、イナベラです。こんな催し物に招待されるのは初めてで、結構緊張してます」


 紅葉「次の人物はイナベラです!第8章からの登場で、人魚の女の子です!天然…なのかな?」


 イナベラ「陸に上がったら脚が生えて、海に潜ったら魚の尾が生えます。日光に当たったら酷いやけどに襲われるって呪いがかけられてるけど」


 紅葉「さぁさぁ第8章まで来ましたよ!ここまでお疲れ様です!あと3章分、もう少しお付き合い下さい!」


 イナベラ「ん」



『第8章 マーメイド・ラプソディ』


【クラ=スプリングス】からの帰省後、静紅達はいつもの日常を過ごしていた。

 1ヶ月の月日が流れ、遠出の雰囲気は完全に消えていた。

 静紅は、紗友里から[海辺の花園に怪しい人物の目撃情報があった]と聞いており、それが物語の裏で動いている『成れの果て』達と何か関係があるのではないかと踏む。

 しかし、あの人達のことだし危険なことに頭を突っ込みそうなので静紅は誰にも話さないまま、海へ旅行に行こうと言った。

 水着の購入を済ませ、これから出発という所で事件が起きる。

 なんと、成れの果ての一人[キュリオス]が人混みに紛れてフレデリカに接触を図ったのだ。

 もちろんそれで済むわけなく、フレデリカは『静紅との思い出』を忘れてしまう。

 思わず泣き出した静紅だったが、思い出は静紅には残っているため、全てフレデリカに話すことに。

 それでも完全に思い出すことは出来ず、八方塞がりの静紅は紗友里に相談してみる。

 どうやら、旅行予定先の海に[記憶を取り戻す道具]があるらしい。

 事態は急を要する。記憶喪失のフレデリカを含めた静紅一行は竜車に乗って海へ向かった。

【ウォーターシェル】そこは、南国の島っぽい印象が持てる温暖地。耳をすませば波の音が聞こえるし、ヤシの木だって生えている。

 まずは情報収集。役場的な場所へ行くと、この村には『人魚伝説』という噂があり、人魚は人間達に忌み嫌われているようだ。

 人魚と言えば、おとぎ話のイメージがある静紅達は興味を持つ。それに、マーメイド・ラプソディという海の宴が開催されるということもわかった。

 とりあえず海岸の方へ向かってみると、そこには一人の女性が!

 話を聞くに、彼女の名前は[イナベラ]で人魚伝説の人魚だと言う。[マーメイド・ラプソディ]についても知っており、それは海底で開催されるらしい。しかし、人魚の彼女とは違って静紅達は水中で息が吸えない。

 そんなことを予測していたかのように、この近くにある海辺の洞窟に[水中呼吸が出来る魔法の玉]がある。とイナベラは言う。

 フレデリカの記憶を取り戻すには、海底の宴へ行って[記憶を取り戻す道具]を手に入れないといけない。背に腹はかえられないので、静紅達は海辺の洞窟へ向かった。

 イナベラと別れ、洞窟内を進むと、そこには明らかに人工物の遺跡のようなものが。

 突然、ドラゴンの遠吠えに似た咆哮が響き、辺りを見渡すと、三本の首の生えた真っ黒な龍が立っていたのだった。

 その龍は、衝撃九割吸収に常時体力回復というチート能力の持ち主で、静紅達の前に立ちはだかった。

 初めは優勢だったが、そのチートの前に静紅達は思わず武器を落とす。どう足掻いても、すぐに回復される。そもそもダメージが入らないのだから、倒すことなんて不可能だ、という結論に至った。

 しかし、諦めたらダメだと言いながら、助太刀に入ったイナベラに救われる。

 イナベラの殴打は、龍の硬い鱗をも砕き、勝機を見出した。イナベラこそ、チーターだ…などと思いつつ、静紅達は鱗の破れた箇所へ集中砲火をする。

 どうやらあのぶっ壊れ性能は、鱗が影響しており、鱗さえなければただのトカゲに過ぎない。

 激闘の末、ようやく手に入れた水中呼吸の球。

 それを使用して、とうとう静紅一行は水中呼吸の加護を受けた。

 海底へ向かうと、そこには噂通りマーメイド・ラプソディなる宴が催されていて、その武闘大会の優勝景品が[記憶を取り戻す道具]だった。

 そこに出場するのは、静紅と六花とイナベラ。

 トーナメント形式で勝ち進んでいくうちに、とうとう静紅VS六花の番がくる。

 なんだかんだあって六花の途中棄権で終了し、とうとう決勝戦へ。

 イナベラVS静紅戦が開幕された。

 純粋に攻撃力が高いイナベラに、静紅は防戦一方だ。それに加え、イナベラは本気を出てくる。

 銀髪のハイロングヘアに容姿が大きく変わった彼女。それはイナベラではなく、大昔から語り継がれてきた[精霊 セイレーン]と呼ばれるものだった。

 精霊にもなれば、ただの社畜だった静紅が勝てるわけが無い。セイレーンの生みだした爆発する金魚に自爆され、静紅は大怪我を負う。

 会場はパニックになり、六花はとうとう舞台に乗り込んできた。

 フレデリカに引き下げられた静紅は、救急箱で傷を癒した後、すぐに六花を助けに行こうとする。

 イナベラ…いや、セイレーンは暴走を始めていた。

 フレデリカの説得を振り切り、六花に合流した静紅はセイレーンに立ち向かうことを決心する。

 静紅の一矢報いる行動でセイレーンの死角に入り込み、その長い銀の髪を切った。するとセイレーンはみるみるイナベラへと変化し、抱きしめる静紅の腕の中で静かに泣いていた。

 さて、こうして決勝戦は幕を閉じた訳だが、まだ目的が全て終わった訳では無い。

 武闘大会は続行不可能となりそのままお開きとなった。

 しかし、まだフレデリカの記憶を取り戻していない。舞台裏へ向かうと、そこには本来静紅が貰うはずだった大きなナニカがあった。

 大会の主催者曰く、それが記憶を取り戻す道具だと言う。主催者の許可を貰い、静紅は道具を使用してフレデリカの記憶を取り戻すための『試練』を開始することにした。


 試練と言うだけあって、内容はかなり過酷なものだった。

 なんと、海底の舞台裏ではなく、静紅の実家で目を覚ましたのである!

 しかも、そこにはいるはずの無いフレデリカの姿が。両親は水入らずの旅行へ行き、フレデリカと同棲している静紅は2人きりだと言う。

 すると、静紅は違和感に気がつく。

「あれ?六花は…?」

 そう、この試練の世界に六花は登場しない。どこにいるかと聞くと、

 静紅はあの大晦日の夜、交通事故に合わず、その代わり六花が交通事故で亡くなったらしい。

 その証拠として、近所の六花の家には六花の遺影が飾られてあった。

 六花が既に死んでいた事実に泣きじゃくる静紅は、精神を上手く保てず、六花の母が持っていたナイフで自分の胸を刺した。

 再び目を開けると、そこは静紅の実家。目の前にはいるはずのないフレデリカ。

 半日前と全く同じ風景に、驚きつつも、静紅は気を失ってしまう。

 フレデリカに看病されて、目を開けると彼女は静紅のことをそっと抱きしめた。

 辛いことを吐き出し、彼女の胸の中で泣いた。

 そして静紅は決意する。

 早くこの試練を終わらせると。


 だが、それは簡単なものではなかった。

 静紅は試練の世界でのみ[再編]という能力を持っており、どうやら正解の世界に辿り着くまで[やり直し]をして何度も何度も正解へ足掻かなければいけない。

 どうすればいいのか悩んでいると、一本の電話が。

 内容は[死んだのは一人。あなた達のグループは他にもいるでしょう?]という聞いたことのある声での電話だった。

 静紅、六花、フレデリカ、蜜柑、結芽子。死んだのは六花だけだとしたら、蜜柑と結芽子は生きているはず。もし会えば何かわかるかも!

 そう意気込んだ静紅とフレデリカは家を飛び出して蜜柑の家へ向かうのであった。

 っと、その前に六花の家へ向かって仏壇をもう一度眺めることにした。

 しかし、インターホンを押しても返事はない。コンロの火も付いていて、六花ママらしくない。違和感を覚えていると、フレデリカが形相を変えて叫んだ。

「血の臭いがしますッ!」

 寝室へ急いで向かうと、激しく争った後、背中からナイフで刺された六花ママの死体が。

 その事に驚いた静紅だったが、今度は冷静になっている。

 その時、頭の中で誰かの声が響いた。

『再編を』

 聞いたことの無い、でも懐かしい声。

 それに頷いて静紅は唱える。

「再編…」

 浮遊感と共に意識は途絶え、静紅は軽い睡眠に包まれた。

 再び目を覚ますと、そこはやはり朝の光景だ。

 さっきまでは夕暮れだったのに、おかしい。

 再編は人の記憶、時間を全てやり直す能力らしい。

『頑張って、後輩ちゃん!』

 それから、静紅は朝から六花の家へ向かうことにした。もちろん、フレデリカと共に。

 六花ママの変死。あれは誰かと争って出来る傷だ。

 静紅の自殺、六花ママの死。 ふたつはほぼ同じ時間に起きている。なら、その時間は家の外に居らず、犯人と合わなければいいのだ。

 六花ママをショッピングへ連れ出し、そのまま時間は流れた。フレデリカの異変には気づかずに。

 謎の声のこともだんだん分かってきた。どうやら、静紅と同じ境遇にいた人物の魂が話しかけてきているようだ。静紅のことを後輩ちゃん、と呼ぶ人物は、再編を数百回繰り返したようだが。

 さてさて、六花ママがお手洗いで席を外して2人きりになった時、フレデリカが口を開いた。手には、このショッピングで買った切れ味のいい包丁。

 静紅はこの周…3周目の世界で、六花や六花ママのことしか考えておらず、現在の嫁フレデリカに全く見向きもしなかったことにとうとう病んだのか、静紅に包丁を突き立てた。

「あなたが…あなたが悪いんですよ!!私と結婚しているのにも関わらず、六花さんの事ばかり!もっと私を愛してくださいよ!死んだ人は帰ってこないんです!なのに…なのに…ッ!」

 憎しみに染まったフレデリカは、ただひたすらに静紅の胸をナイフで引き裂いたのだった。


 ついに目覚めた4周目。絶対安全だと思っていたフレデリカにあんなことをされたのだ。

 そして、顔をあげると一度は私を殺したフレデリカの姿。

 4度目の朝は、暗い気持ちでスタートした。

 静紅は空から降ってきたノートにふと目を落とした。

 それは、どこかの誰かが静紅と同じ境遇に居て、幾度も幾度も殺され、死に、そして再編を使用した事が記されていた。

 それに、この話し方は謎の声の女性だということに気がつく。

 ノートに書かれた名前[一ノ瀬 凪咲いちのせ なぎさ]。どうやら、静紅の中で常に話している人物は凪咲と言うらしい。

 たった4度の失敗で挫けている自分が惨めに思い、ノートを閉じて静紅は立ち上がった。

 大丈夫。先輩は、100回も繰り返していたのだから。静紅にだって出来るはずだ。

 六花の家は置いておいて、ひとまず蜜柑の方へ向かってみる。

 案の定、蜜柑も六花が居なくなったことで心にダメージを受けており、結芽子に呼び出されたばかりだという。要件は知らされていないため、静紅は蜜柑と共に結芽子の家へ向かった。

 結芽子は『六花の死によって空いた心の穴は、六花ママを殺すことによって埋められる』と誰かに聞いて実行しようとしていた。

 蜜柑の必死の説得により、それは阻止されたが、まだ終わってはいない。

 結芽子のその情報を流した黒幕を見つけなければいけない。どうしたものかと悩んでいると。

「あれ…、みんな?」

 世界の時間が停止し、蜜柑と結芽子を含めた全ての動きがピタリと止まってしまった。

 そして黒いモヤの奥から何かが出てくる。

 黒いハットを被った女性だ。

 彼女は自身を『嘘つきの成れの果て、ライアー』と名乗った。

 ライアーの能力に圧倒される静紅だったが、窮地を脱する。ライアーの能力の謎を解いた静紅は、彼女に勝利した。

 ライアーは、この試練の黒幕で、彼女さえ倒すことが出来れば元の世界に戻れるらしい。

 元の世界に戻れば、この試練で起きたことは全て忘れてしまう。凪咲との別れを済ませ、静紅はようやく元の世界に戻って行った。


 起きて早々フレデリカに抱きつかれた静紅だったが、彼女が記憶を取り戻すことが出来たと安心する。

 六花とも顔を合わせ、ようやくひと段落ついたということだ。

 それからというもの、水中呼吸の加護の残り時間が僅かになったので陸上へ上がることになった。その日は宿屋に泊まり、明日からまた行動を再開すると決めた。

 静紅が目を覚ますと、そこはまだ真っ暗な早朝だった。微かなさざなみの音に、夜中の海散歩も洒落か…と少し1人で出かけることにした。

 しかし、そこでも静紅は魔物に遭遇する。

 大きな熊型魔物だ。ピンチの時、偶然イナベラと六花が静紅を救いだし、一同は深呼吸した。

 夜の海辺に2人きりになった静紅と六花は、ハグをして愛を確かめた。それからの記憶は無い。


 翌朝、宿屋で目を覚ますと、何やら騒がしい雰囲気に包まれていた。

 魔物が現れたとかなんとかで、騒ぎになっているようだ。

 静紅達も見に行くが、そこには意外な人物が。

「ルイス!」

「お久しぶりです、シズクさん!」

 異世界に来て間もない頃、キノコタンりょうちを収めていた女王ルイスが、海辺の村に来ていたのだった!

 彼女曰く、[貿易港建設のため、紗友里に下見を頼まれた]らしい。貿易港を作るなんて、凄いなぁと感心した静紅達であった。

 そこで静紅は、「自分がなんなのか分からない。どうしたらいい?」と悩みを抱えているイナベラと話して欲しいとお願いをする。

 イナベラは人魚だが、人間でもあるしそれ以外でもある。魔物と人間の中間であるルイスなら、何かわかるのではないかと踏んだ訳だ。

 結果は、[自分は何者にでもなれる。それ故に人生は美しい]と、ルナの言葉で事は収まった。

 自分が分からないのなら、自分を作ってそれを正解にしたらいいのだ。

 その後、静紅達は海で遊んだ。子供のようにはしゃぎ、ビーチバレーを楽しんだ。


 そして帰る時間になった。

 イナベラ自身、自分らしく生きると意気込みを入れていたので静紅は安心する。

 静紅にとってイナベラは友達で、イナベラにとっても静紅はかけがえのない友達になった。


 完全に一件落着とため息をついた時、帰りの竜車の中で叫んだ。

「あぁ!紗友里に頼まれてた海辺の花園…行くの忘れてた!」

 まだ見ぬ世界への好奇心を伸ばし、静紅達は竜車に揺られて王都へ帰還するのであった────



 紅葉「いや長ぇよ!あほか!」


 イナベラ「でも、なんか感動した」


 紅葉「ほわいって聞いても?」


 イナベラ「静紅の冒険の一部始終が分かったからかな」


 紅葉「そうなんだ〜、さて!ここまでついてきてくれたあなた…ありがとうございます、ありがとうございます!【裏話#7】です!

 PVについてです。PVとはプレイヤー・ビューの略で、Web作家としてはブックマークに次ぐ大事なモチベーションに繋がるものです!今でこそ、一日で6000PVを叩き出した日もありますが、投稿開始時は自分でも驚くほど少なかったんですよ! (そもそもPVという概念を知らなかったんですが)

 初めて投稿した日…2019年12月27日 PV34です。驚きですよね…その後、投稿話数計100話を越えたあたりからジワジワと伸びて今に至ります!

 成長したのもありますが、毎回投稿する度に読んでくださる方がいるとわかる昨日なので、とてもいい機能だなと思います!

 これからもよろしくです!」


 イナベラ「よろしく。次は第9章だね、アイツが出てくる…って書いてるけど、誰?」


 紅葉「本作の究極最終兵器…その名も…!の前に、第9章へ行きましょうか」


 イナベラ「長かった…おつかれ」



 ・・・・・



 ??「くっくっく……とうとう我の出番が来たようだなぁ!うむ、案ずるな…もし失敗してもノリで何とかなるからな」


 紅葉「……実は緊張してるでしょ」


 ??「っ…!?し、してないのだ!ちょっと、変なこと言わないで欲しいのだ!」


 紅葉「あはは、かっこいい登場だったかもだけど、今の一言で全部ひっくり返っちゃったよ」


 ??「ああもう、いいのだ!こほん、我の名はルリ!半人半龍の居候だ!」


 紅葉「居候は誇るもんじゃないからね!?」


 ルリ「あぇ?違うのか?まぁいい…さっさと第9章へ行くぞ」


 紅葉「へいへい、」



『第9章 ドラゴン娘 (♂) は平和に暮らしたい』



 海辺の村から帰還した静紅一行。我が家で倒れ込んでいたが、静紅は一人立ち上がって王邸へ向かう。

「ごめん紗友里、海辺の花園について調査するの忘れてた!」

 必死に頭を下げるが、紗友里は全然大丈夫と微笑んだ。

 それから、バイト先へ挨拶に行ったり、王都の友人と顔を合わせた後、静紅は家へ帰った。

 そこには知らない顔の人物が。

 話を聞くに、彼の名前はルリ。かわいい服を見にまとい、厨二病要素のある[男の娘]だと言う。

 こんな可愛い見た目で男かよ!と一同はツッコミを入れるが、彼は気にせず話を進める。

「居候させて欲しいのだ!」

 そんなことを言う彼に戸惑っていたが、静紅達は今晩は泊めてやることに。

 その晩、ルリに呼び出された静紅は家の屋根上に上がって話を聞いた。

 どうやら、遠くに住んでいたルリは、[シズクに会うと不幸が消える]と未来予知の信号を受け取ったらしいのだ。

 ルリの種族は[半人半龍]。龍と言えば、人間の最大の敵で、恐れられてきた生物の1人だ。

 そんなルリを静紅と結芽子以外は家を追い出すと言う。ルリは自らの意思で家を出ていってしまう。

 それからはフレデリカがどうして龍を嫌っているのかの話を聞いて、静紅が言葉を投げかける。

「エルフってだけで虐げられてきたあなたが、龍ってだけでルリを嫌っていいの!?それで傷つくってことは、あなたが一番分かってるはずだよ…」

 改心したフレデリカは、急に家を飛び出して家出したルリを連れ戻しに向かった。

 そこでは路地裏のチンピラ男にルリが追い詰められてる状況だった。

(こんなの、身勝手かもしれない。あれだけ言っておいて、急に意見を変えるなんて偽善者と言われるかもしれない。でも…今の私は本当に意見を変えたんだ…)

「私の友人なんです。傷つけるようなことがあれば許しませんよ」

 そのフレデリカの言葉に、その場にいた全員が硬直する。

 元騎士団のフレデリカにとって、チンピラとの戦闘など造作もないことだった。

 牢屋へチンピラを送還したところで、ルリにフレデリカは謝罪の言葉を送る。

「…こほん。我を傷つけた責任は重いぞ~リカ!そうだなぁ、この商店街で一番美味しいものをご馳走してくれるなら許してやるのだ」

 そういうことで、フレデリカとルリは手を繋いだ。

 一度は睨み合った2人だったが、一件後は風呂も共に入る……ん?

「きゃぁぁぁあああ!?!?つ、ツいて…ツいてるぅ!?」

「つ、ついてないのだ!ついてない……ついてるが、ついてない……のだ!」

 お互いの裸を見たところで、今回の一件は幕を閉じたのであった────



 紅葉「この後に、蜂蜜採り編もあるんだけど、まぁストーリーには関係しないからカットで!」


 ルリ「超簡潔にすると、蜂蜜採取の時に我が使った魔法[瞬間魔分子破裂エレメンタル・リベンジ]によって、蜂蜜もろとも吹き飛ばしてしまうって話だな!」


 紅葉「お香を使って蜂をおびき寄せようとするけど、エルフのフレデリカ、龍のルリは興奮状態に陥っちゃいます」


 ルリ「でも、シズのバイト先の店主が興奮状態を解いてくれたんだったな!」


 紅葉「興奮状態が解けているのに、フレデリカは性欲が強すぎて静紅を離さなかったよね」


 ルリ「まぁ、万年発情期のアイツだからな!仕方ないのだ!わーはっはっ───」


 フレデリカ「誰が万年発情期なんですか…?」


 ルリ「あっ、これはその…そう!少子化が進む世の中において、お前のような変態は優秀な人材なのだ!だから、褒め言葉で……ちょっと、地味に近づいてこないで…う、うぇ!?ちょっ、も、モミジさぁぁん!!僕が食い止めている間に早くッ!あっ、そこ触っ…」


 紅葉「え、えーっと、【裏話#8】!実はルリ…初めはバハムートとか、有名な龍の名前からとって、[ムー子]とか[バハム]とか、プロットではそんな名前になる予定でした!でも、なんか違うなぁ……『伏線を張るためにも、似ている名前にしよう』とルカ、ルナで紛らわしい中にもう1人[ルリ]が入ったと言うことです!以上です!」


 ルリ「じゃ、じゃあ…次章へ行くのだ……」



 ・・・・・



 ????「あっ、あの…ここに向かって話せばいいんですか?」


 紅葉「うん、ここに話せば声が大きくなるはずだよ!」


 ????「んんっ、あーあー…皆さんこんにちは。私の名前はジャンヌ・ダルク…皆さんからは、ジャンヌやジャンヌ姉ちゃんとか呼ばれてます…以後お見知り置きを」


 紅葉「紹介付け加えると、ジャンヌは二重人格の持ち主です。今は、心優しいけど戦えない[おどおどジャンヌ]もうひとつは、大ざっぱだけどかっこいい[クールジャンヌ]という感じです!」


 ジャンヌ「私、どちらで話せばいいでしょうか…?やっぱり元気いっぱいな方の私に任せた方がいいんじゃ……」


 紅葉「んーー、紹介的にも、総集編が終わったらクールジャンヌになって!それまではおどおどジャンヌでお願いっ!」


 ジャンヌ「わ、分かりました…っ!それでは現時点での最新章の総集編です。…どうぞ!」



『第10章 アングリフ・ボレロ』



 ルリという半人半龍の居候が来てから二週間ほど経った。六花の運動がてらの魔物退治&静紅のバイトが唯一の収入源。ルリという育ち盛りの青年が居候増え、食事だけでかなりの高額になっていた。

 そんな日常を過ごしていると、1人の客人がやってくる。どうやら、

「外国の調査についてきてもらいたい」らしい。紗友里の手前、何でも任せて。と言ってしまったので断らずを得なかった。


 ────【アーベント・デンメルング】

 その国には1人の女王が居て、[オスカー・クリュエル]と言う。二つ名は[残忍姫]。二つ名とおり、

 国のヒエラルキーの頂点に立ち、国民を処刑し続けている。


 そんなクリュエルの治める国に、静紅は足を踏み入れてしまうのであった。


 王国アーベント・デンメルングの中央都に到着した静紅達だが、すぐに出来事に巻き込まれる。

 竜車で街内を散歩するクリュエルが目に入った途端、紗友里の指示で3人揃って身を潜めた。

 曰く、アポ無しで会うと首チョンパ…らしい。

 どこまで残虐なんだ!と怒る静紅だが、今回ばかりはさすがに身を隠す。

 そうこうしていると、5人の男性がやってきた。

 どうやらクリュエルに反発する勢力の一員だろう。しかし、クリュエルの付き人[クリフォード・ソルーナ]によって瞬殺される。

『歯向かうものは処せ、疑わしくば処せ』この言葉の元に、クリュエル勢力は処刑を行っているらしい。

 だが、それに対抗する勢力にも出会う。

 その勢力の名を[反乱軍]と言い、リーダーの名前は[ジャンヌ・ダルク]。独裁政治を行うクリュエルを討つべく、日夜行動しているらしい。

 ジャンヌと出会った静紅達は、ひとまず彼女の家に泊めてもらった。そこでこの国についての話をしてもらう。


 翌朝、反乱軍の基地である[教会]へ足を運んだ。

 そこには20人の老若男女が居て、その中には幼児も居た。

 言わずもがな、独裁政治を終わらせるために行動する反乱軍に静紅達は加担して事は進んでいく。

 2日後に[中央図書館兼地下水路占拠作戦]と称した作戦を計画し、徐々に進めていく。

 何となく教会の屋根に登ると、そこには家で留守番しているはずのルリが!

 一応、彼が居れば文字通り百人力だ。反乱軍は快く彼を引き入れることになった。


 少し高い塀に囲まれた教会は、唯一街での安全地域だ。

 だが、とある一撃によって危険に侵されることになる。

 クリュエルの能力で生み出した[ホムンクルス]という化け物が、塀を粘土のように潰したのである。それも、北の南の両方を。

 幸い、北には静紅。南には紗友里…と、すぐに駆けつけることが出来たが、そこで目にしたものは平和とはほど遠い光景でーーーー



 紅葉「はいっと!ここまでが現在第175話までの大まかなストーリーです!」


 ジャンヌ「まだまだ登場していない方もいらっしゃいますし、省いた話も多いですね」


 紅葉「まぁ、550000文字を20000文字に納めただけでも褒めてクレメンス」


 ジャンヌ「それもそうですね……。なんだか雲行きの怪しくなってきた冴えはずですが、モミジさんはどのような見解で?」


 紅葉「うーん、ストーリーは未来の私に任せるしかないね!なーんにも考えてないし!

 さてさて、約束通りクールジャンヌちゃんにも登場してもらいますか」


 ジャンヌ「は…はい、あの、別に期待しないでくださいね……?大したものじゃないので」


 紅葉「分かってるって〜、それではどうぞ!」


 ジャンヌ「……、変わったぞ…って言っても、本当に大した変化はないな」


 紅葉「こちらがクールジャンヌちゃんです!先程のおどおどジャンヌちゃんとは逆で、活発的な子です」


 ジャンヌ「ちゃん呼びはやめてくれ…、そんなことより、第10章までの総集編は終わったが、これからどうするんだ?もう締めるのか?」


 紅葉「んーー、いや、今からは冴えはずを生んだということで私の話でも聞いてよ」


 ジャンヌ「と言うと?」


 紅葉「まぁ、今まで約半年投稿してきて、思うところも沢山あるわけじゃないですか。それを話します!」


 ジャンヌ「つまり、私はもう必要ないと」


 紅葉「出てきてもらったところ悪いけど、そういうこと…」


 ジャンヌ「うむ、分かった。それじゃあ次の話へ移ろう!!」


 紅葉「総集編おつかれ様でしたァ!!」



 ・・・・・



 よしっと、ここからは私…紅葉のみのセリフになりますので、「」無しで進めていきます!

【裏話】でも話しましたが、

 本作[冴えない社畜の私ですが、異世界へ行けば誰かの役には立てるはず!] (略 冴えはず!)は、元々没作品でした。一話だけ書いて、あとはメモアプリに眠ってたんです。どうして書き始めたのかと言うと、

 前作[夜空の機械討伐団]という未発表の作品があって、それはバチバチのバトル系なんです。そこから大きく路線を変更して、異世界百合ジャンルである冴えはずを選びました。

 性格上、飽き性なので続くのか不安でしたが、意外にも半年経ってもモチベーションは維持しており、アイデアもどんどん湧いてくるっていうのが現状です。

 昔からの読者さんだと知っている通り、冴えはずは[元社畜の異世界旅行記]というタイトルで投稿を始めました。めっちゃ懐かしいですね(笑)

 そこから[元社畜の異世界旅行記っ!]となり、色々タイトルを模索していく内に[冴えはず]に辿り着きました。

 Web小説の性質上、タイトルにはたくさんの役割があります。『何を伝えたいのか』『どんなジャンルなのか』『どんなストーリーなのか』それがひと目でわかるタイトルを付けることが大切になってきます。なので、ランキング上位には60や70文字を超える長文タイトルが並びますよね。

 元社畜の異世界旅行記では、タイトルのインパクトが少ないと感じ、少し長くしました。

 私的には、長文タイトルが苦手です。「Theなろう系やんww」とバカにされるのが怖いんです。それでも、タイトルを変えるとPVは伸びます。これはあらすじにも言えますね。

 要するに、ただ投稿するだけではなく、その場にあった感じに変化させる成長が出来た半年だったと思います!


 スマホのメモアプリに執筆していた頃が懐かしいです(笑)

 文がぶっ飛ぶ事は無かったものの、合計文字数がひと目でわからないので、それをコピペして文字数カウンターにかけたりしてましたね〜。

 物書き歴的にはちょうど1年ぐらいかな?投稿が大晦日近くなので、前半年に書いたものはまだ世に出ていないんです。今でもメモアプリに眠ってますなぁ、(笑)

 楽しいこと、辛いこと、沢山ありましたが、私にとってこの半年は非常に充実した半年だったと思っています。

 作品に感想を貰った時の嬉しさ。Twitterで創作仲間と語り合った喜び。人は、その気になればなんでも出来るんだなと強く感じましたね。


 あと何か話すことあったかなぁ、忘れた!

 もう締めようかな、だーーいぶ長くなったし!


 どうでしたか?ついてこれましたか?ここまでついてこれたあなたには英雄のハンコをあげます!英雄のハンコってなんかダサいな…証?

 うん、英雄の証でいいや。なんかモンスターなハンター的な雰囲気漂ってますけど!


 おつかれさまでした!ありがとうございました!

 自分にもお疲れを言いたいですね。

 まだまだ冴えはずには未回収の伏線や未発表のアイデアが沢山あります!ここはまだ、途中通過点でしかありません!

 それでも、PV100.000というのは一つの区切りのように感じます。

 今までの読者さん、今回初めての新規さん。

 言っておきますが、まだまだこんなもんじゃありませんよ!序盤こそ、なろうテンプレなぞってますが、最近は少し面白くなってきたんじゃぁありませんか?


 怪しげな成れの果て、解明されていく龍の生態…、冴えはず第2シーズン開始って言ってもいいんじゃないでしょうか!!


 テンション上がってきましたね!

 え?そうでも無い?うーん、(笑)


 とにかく、これからも冴えはずを。紅葉をよろしくお願いいたします!


 もしよろしければ、星マークやブックマーク押してくださると嬉しいです!

 長い長いパーティ、本当におつかれ様でした!


 さようなら!!


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