第2話 このままじゃ処刑される!!!
「さっきから何をボーッとしてるの?リンネ」
「い、いえ!何でもありませんアリサティス様」
「そう。あなたの目が覚めたのなら私はもう帰らせていただきます。」
「え…?」
「これから伯爵夫人の誕生パーティーがあるので。」
「えっちょっと待っ……」
バタン…
「態度冷たっ!!」
たしか漫画では、アリサティスは誰に対しても冷たく冷血な性格で、リンネがヒロインをいじめたのもアリサティスに逆らえなかったからだった。
「なんちゅー極悪女だ!!!」
と、とにかく!処刑を免れるための計画を早く立てないと!
今が帝国歴何年か書いてある書物はないかな…
「部屋の本棚を見てみよう。」
本棚を漁っていると、年表らしき本を見つけた。
「えーと…、たしかさっきアリサティス様が伯爵夫人の誕生パーティーに行くと言ってたはず…」
漫画の中では伯爵夫人の誕生パーティーは帝国歴982年の出来事だったはず!
すると、今は帝国歴982年…
漫画の中でアリサティス様と私が処刑されたのは帝国歴984年…!
「まだ2年ある!!」
「あー良かった。残り1ヶ月とかだったらマジヤバかった。」
これで処刑を免れるための猶予はまだある…!
でも、あと2年あるからといってグズグズしてられない!
今からでもヒロインであるアリアンナへの態度を改めれば処刑は免れるかも…!
ヒロインのアリアンナに接近するには、まずアリアンナの侍女に立候補しよう。
侍女は、メイドと違って主人と1番近い場所で働ける。
こんな美味しい話はない。
けれど、私はアリアンナと皇太子殿下に悪女のイメージがついてしまっている…。
何か疑いでも掛かられたらどうしよう…
「でも、このままじゃ処刑される…」
やるしかない!!
数時間後……
よし、計画が決まった。
まず、ヒロインのアリアンナの侍女に立候補する。
↓
アリアンナの侍女になり、急接近!
↓
アリアンナと仲良くなり、アリサティスとは縁を切る!
↓
処刑回避!華やかな貴族ライフ!
「こんな簡単に上手くいくか分からないけど、とりあえずこれで完璧!!」
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