第126話 ダンジョン探索 ①

よし、ダンジョンに向かおうか。

ダンジョンの入り口は洞窟で、地下に潜るタイプのダンジョンだった。

入ってすぐに広場になっていて、転移魔法陣があった。

転移で戻ってこれるタイプだった。

広場の奥に扉があり、扉の先が1階層目となっているようだ。

早速、最新装備を身に着け扉を開く。

情報通り、1階層目はゴブリンだった。

しかし、明らかに見た目が違っていた。

筋肉質の身体、しっかりとした武器と防具、ゴブリンとは思えない。


*ステータス

 種族: ゴブリン

 レベル: 30

 スキル: 剣術Lv.6、回避Lv.5、加速Lv5、身体強化L.4


鑑定してみるとやはり通常ゴブリンとは桁違いの強さだった。

レベルもスキルも高い。

情報通り低ランク冒険者では確実にこっちが殺される強さだろう。

3人ががかりであれば問題無いだろう。

娘たちだけで狩ってもらった。

多少時間はかかったが倒すことができた。


*ステータス

 種族: ゴブリン

 レベル: 2

 スキル: 弓術Lv.1


*ステータス

 種族: ゴブリン

 レベル: 6

 スキル: 棒術Lv.3、回避Lv.1


*ステータス

 種族: ゴブリン

 レベル: 28

 スキル: 斧術Lv.5、身体強化Lv.4


いろいろなレベルのゴブリンに出会う。

そして、ゴブリンを狩るゴブリンを見て確信した。

ここのダンジョンの魔物は、同族や冒険者を狩ることによって経験値を稼ぎレベルアップしているようだ。

そして、冒険者から奪った武器や防具で強化する。

また戦闘を繰り返すことでスキルも獲得している。

したがって、生き残ったものはどんどんレベルアップし、強くなっていくシステムになっている。

10層よりも下の魔物はまだ1度も冒険者が入っていない未開の地だ。

どれほど強くなった魔物がいるのか想像しただけで恐ろしい。

今日は1階層の制覇を目標に2階への階段を探す。

単独の場合は俺だけでもフォローできるが、複数で来た場合フォローしきれないかもしれない。

まず、3人に身代わりのお守りを3つずつ装備させた。

これで3回の致命傷となる攻撃を受けても大丈夫だ。

それと、ポチ(ケルベロス)と風香(風龍)も召喚することにした。

修行の旅なので戦闘は基本3人娘に任せるのは変わらない。

マップを起動し、1階層で残ったゴブリンの探索を開始する。

まだ数十体の高レベルゴブリンが点在していた。

お互い敵同士なので群れていることはない。

最大38レベルの個体が存在した。

1階層のフロアボスと言ったところだろう。

ただし、2階層への階段を守るということはないようだ。

フラフラ歩き回って戦闘相手を探している感じだ。


「よし、1階層ゴブリンを壊滅させるぞ。そして、1階層を低レベルゴブリンの通常ダンジョンに戻してやろう。初見殺しの今の状態はまずい。」


「「「はい」」」


ポチを撫でながら答える3人娘。

さて、今は豆柴だがケルベロスに戻った時の反応が楽しみだ。

風香が寂しそうに俺の肩にとまった。

撫でてあげると満足したようだ。

レベル30程度であれば3人でも全く問題無い。

そしてレベルが高い分、ゴブリンでも経験値がおいしい。

どんどんレベルが上がってきている。

ドロップ品もおいしい。

高そうな武器や防具を持っているやつもいた。

さすが難関のダンジョンと噂されてただけあって高レベルの冒険者が訪れていたのだろう。

ゴブリンだと舐めてかかってやられた人も多いと思う。

再利用するつもりもないので、すぐに売却し資金にする。

フロアボスと遭遇する前に2階への階段を見つけた。

ここまで狩ったら最後までと残ったゴブリンを倒していく。

そして最後にフロアボスのLv.38のゴブリンと対面する。


*ステータス

 種族: ゴブリン

 レベル: 38

 スキル: 剣術Lv.7、格闘術Lv.3、投擲術Lv.3、剛腕Lv.4、回避Lv.6、加速Lv6、

      身体強化L.5


なかなか良いステータスだ。

ポチと風香にも戦闘態勢をとらせた。


「何か武器を投げてくるかもしれないから後衛も油断するなよ。わかっているとは思うが普通のゴブリンと思うな。全力でいけ!」


「「「はい」」」


セーラからブーストバフがかかり、精霊魔法で周囲の空気を支配した。

サンドラから氷、雷魔法が炸裂し、ゴブリンの動きが止まる。

その隙を見逃さずアカネが斬りかかる。

右、左、右と首を斬り、それでも切り落とすことはできず、最後に胸に深く突き刺すことでゴブリンが消えた。

スキルと防具、身体能力の高さでゴブリンとは思えぬ耐久力だった。

それに一度も相手から攻撃を行わせなかった3人の畳み込むような攻撃は素晴らしかった。

今日は褒めてあげよう。

2階の階段まで戻り、2階層を覗いていくことにした。

2階層にも入り口同様の広場があり、安全地帯になっていた。

ここで野宿もできそうだ。

転移魔法陣もあり、各層からすぐ帰れるのは有難い。

2階層にあるということは下の層も同じなのだろう。

今日の探索はここまでとし、部屋を広場の壁に召喚し身体を休めることにした。


*ステータス

 名前: アカネ

 職業1: ソードマスターLv.4

 職業2: 武道家Lv.4

 性別: 女

 年齢: 15歳

 レベル: 43


*ステータス

 名前: サンドラ

 職業1: メイジLv.4

 職業2: 回復師Lv.4

 性別: 女

 年齢: 15歳

 レベル: 43


*ステータス

 名前: セーラ

 職業1: プリーストLv.4

 職業2: 精霊使いLv.4

 性別: 女

 年齢: 15歳

 レベル: 43



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