第111話 家具作製

お昼ご飯を食べながら城で暮らす他の家族を紹介した。

まずは妻たちと子供たち。

一堂に会すと大家族だな。

一人ずつ紹介していたら疲れてきた。

そういえば、和食を食べているのに未来に全く感動が無い。

あれ? おかしいぞと思ったが、よくよく考えてみるとつい先日まで食べていたのだから当然である。

他の転移者とは状況が違うのだ。

普通の転移者は文化の差に落胆し、元の世界を懐かしく思うものだ。

特にトイレと風呂事情は最悪だ。

俺の元に転移できたことはほんとに幸運だ。

日本で暮らしていた環境とほとんど変わらない環境に転移されたことがどれほど恵まれていることか。


昼飯が終わり城内を案内した。

温泉大浴場には感動してくれたようだ。

未来用の個室を与え、家具や生活用品を町に買い出しに行くことにした。

町には俺や他の転移者が伝授した食べ物や道具が並んでいる

久しぶりに町に来てみたが他の王都に負けないくらいに発展していた。

歩き疲れたのでアオイの店で一休みすることにした。

今日はセーラー服DAYだそうで、ウェイトレスは全員セーラーだった。

アオイもノリノリでセーラー服を着ていた。

注文をし、未来に気に入った家具があったか確認するとダメだったようなので俺が作ることにした。

チーズケーキを食べながらタブレットを出してティアの力も借り、未来用のかわいいベットをネット検索していると未来から


「それタブレットPC? 私にも頂戴よ。って、私もあった」


「まじか、タブレットまでコピーできるのか。」


3次元化したティアがタブレットの上に現れた。


「この子のスキルはやばすぎますね。コピーガードすら無視ですもの。」


すると未来のタブレット上にも何かが出現した。

徐々にはっきりしてきて、子龍となった。

子龍がパタパタ羽ばたきながら未来を見つめている。


「未来、たぶんそれは使い魔だ。名前を付けてやれ。ちなみにうちの使い魔は天使の姿をしているがティアという名前なんだ。」


「え? そうなの? じゃあ、ドラゴンだからドラ? ゴン? いまいちね。んと、リュウジね。」


もう少し考えてやれよと思ったが、リュウジが喜んでいるようなのでいいか。


「いろいろ世話を焼いてくれる相棒になるだろうから、大切にしてあげてな。」


ベットの検索を続ける。

姫のベットのような天蓋のあるやつがいいというのでそれらしいデザインをみつけ早速スキルをフル活用しベットを作り上げた。

脳内で処理したスキルはコピーできないようだ。

他の家具も紅茶を飲みながら脳内で作り、インベントリ内に保存した。

城に戻り、未来の部屋に家具を出していく。

全部出し終わって晩飯までゆっくりしようと思ったらTVは?と言われた。

未来にとっては普通なのだろうが、ここは異世界でTV局なんかない。

だからTVは必要ないのだ。

その後、晩飯まで温泉に入ったりして部屋で寛いでもらった。

早速、Dressmakerを使って下着とバスタオルを作ったそうだ。

それでMP切れになり、寝ていたそうだ。

明日、レべ上げしてMPを増強する約束をした。

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