第106話 102話の勇者視点

勇者一行の旅が始まった。

それなりのレベルになっているので街道に現れる魔物や盗賊など相手にならなかった。

なんの問題もなく旅は進む。

それに王から多額の支度金をもらっているので金にも不自由はなく、馬車の手配ができた場合は使っていた。

数か月が経ち、やっと目的地の隣国であるシルバー王国に辿り着いた。

王都の門を通り抜けたところで青年に声をかけられた。

なんと尋ね人本人だったのだ。

まさか迎えに来てもらえるとは思っていなかったため驚いた。

しかも、女神は何も言って無かったが彼は使徒らしい。

使徒様のおうちに招かれた。

めちゃくちゃ豪邸だった。

メイドさんもいた。

そして久しぶりの風呂、しかも温泉に感動した。

久しぶりの和食に涙が出た。

この味! 懐かしい醤油味。

出汁が効いてるこの味噌汁。

日本を思い出す。

すると使徒様からこれからのことを質問された。

3人とも冒険者を続けたいと答えた。

バックアップしてくれるそうだ。とても心強い。

そして衣食住の心配もしてくれた。

早速服をもらった。

町では魔物の革や麻みたいな素材の服しかなかった。

もらった服は明らかに違う肌触り、そう日本では普通にあった綿ではないだろうか?

シルクさんという奥様には下着を作ってもらった。

これって絹よね?

絹の下着なんて日本に居た頃だって着けたことないんだけど。

ふと部屋の中を確認してみると魔道具というより家電が溢れていた。

違和感がなく全く気付かなかった。

この人って大変な人かもしれない。

え? 今聞き流しそうになったけど、元の世界から取り寄せるって言ってなかった?

ええ? ステータスとスキルをいじるですって?

何を言い出すのかしらこの人は。着いて行けなくなりましたわ。

パーティ申請が飛んできた。とりあえず、YESを選択した。

え? 鑑定を付与したですって?! あなたは神様ですが?!

ステータスオープン?

目の前にステータスボードが現れた。

もう訳が分からない。

鑑定をもらったってことはこの人のステータスも見れるわよね?

鑑定してみて唖然とした。

なんなのこの人!

ステータスは私の100倍以上でスキルの数も数え切れないほどあるし。

本物のチートスキル持ちに会ったわ。

この世界でトップクラスの冒険者なのは間違いないだろう。

この人に着いて行こうと3人は誓った。

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