第12章 勇者

第101話 勇者召喚

この世界には魔国と呼ばれる魔王が納める魔族の国があった。

但し、今の魔王は平和主義者で人の国に攻めることなど全く考えておらず、魔物とともに穏やかに暮らしていた。


しかし、隣国の人の国の王が魔王が復活し、戦闘準備を行っているという誤った情報を信じてしまった。

そもそも魔王は復活したのではなく、元々存在していたのだが。

魔王との戦闘を恐れた人の王は、禁忌として封印されていた勇者召喚の儀を行ってしまった。

そして、召喚されてしまった3人娘がいた。

一人は勇者カレン(佐伯 花蓮)、もう一人は賢者サユリ(坂田 紗友里)、最後は聖女マリ(岡田 茉莉)の某有名女子高のクラスメイト3人だ。

3人は特に仲の良い友達ではなかった。

クラスメイトではあるがグループが違っていたため、話はしたことはあるがというくらいの関係だった。

3人は王の魔王討伐の使命を受け、ダンジョンなどでレベ上げをし魔王との闘いの準備を行っていた。

しかし、このままでは魔国に勇者一行が攻めてしまい、戦争が始まってしまうため、メリーナが神託で魔王討伐を阻止したのだ。

目的を失った3人は、同じ日本からの転移者が作った国ブルームーンを目指して旅を始めるのであった。



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



ティアがメリーナの神託があるので神殿に向かえと言われた。

とりあえず、丁度今出来上がったピザを持って神殿に向かった。

ピザをお供えし、メリーナを召喚する。


「呼びつけてすまんの。って、なんじゃこのうまそうな匂いは!」


「いえいえ大丈夫ですよ。丁度ピザが焼きあがったとこだったので熱いうちに召し上がれ。」


「このとろけてるチーズがたまらんの~。って、目的を忘れるとこじゃった!」

「もうじき、転移者3人がこの国を目指してやってくるのじゃ。かわいそうな娘たちなので面倒を見てあげてほしいのじゃ。」


「わかりました。近くまで来ましたらティアに知らせてください。」


数日後、3人娘がシルバー王都に現れた。

うわ、勇者一行だよ。

ちょっと面倒くさい予感がするな。

でも、かわいそうな転移者と言っていたので、できる限り助けてあげよう。

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