第90話 新たな婚約者 ルビー
エメラルドの娘、ルビーは箱入り娘として大事に育てられた。
一度もスノーホワイト王都から出たことが無いそうだ。
折角なので我が領地を見てもらうことにした。
見たことのない街並み、建物、店。
見たことのない食べ物と匂い。
ルビーは興味津々といったところだ。
でも、普段からほとんど動くことがないので歩き疲れてきた様子だ。
そのため喫茶店でお茶することにした。
ショートケーキと紅茶を注文した。
イチゴのショートケーキを見たルビーの目が輝いた。
口に入れた瞬間、目を見開いた。
そして次に出た言葉はおいしいではなく、嫁に来たいだったのでこっちが固まってしまった。
年頃の少女にとってお菓子の魅力はすごいらしい。
我が家に戻り、晩御飯といっしょに嫁たちにルビーを紹介した。
童顔美少女のルビーは嫁たちに可愛がられ受け入れられたようだ。
そして、サクラの晩飯&温泉を堪能したルビーはもうスノーホワイトに帰りたくないと言い出す始末だ。
しかたなく、俺だけスノーホワイトに戻り、状況を説明し婚約を受け入れた。
結婚式はマリアンたちと一緒に行うことになった。
そちらも呼びたい招待客がいるだろうから一緒に転移させるので当日王城に集めるように伝えた。
結婚式まであと半年あまりだ。
スノーホワイト王に困っていることは無いかと尋ねた。
すると山奥の洞窟に悪魔が住み着き、たまに悪さをして困っているらしい。
ちょっと見てくることにした。
洞窟に着くと、入り口を守るスケルトンが見えた。
軽くエアカッターを放ち骨を砕いて倒した。
洞窟の中は薄暗く、所々に松明が置いてある程度であった。
ライトを唱え、照明玉の明かりで照らし洞窟の先を目指した。
ポチを召喚し、先に進む。
時々現れるスケルトンやベビーサタンをポチが軽く殴り倒しながら進んで行った。
最深部にはアークデーモンが待ち構えていた。
ポチがケルベロスに戻り、首に噛みつき噛み千切った。
あっけなく終わってしまった。
王城に戻り、討伐完了を報告した。
悪魔がいるということは、魔族や魔王がいるのだろうか。
メリーナに聞けばわかるだろうが、魔王の討伐と言い出しかねないので知らないふりをすることにした。
あれ以来、ルビーが我が家で暮らすことになってしまった。
もう婚約者になったので良いのかな?
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