第53話 小鳥遊 桜

サクラが我が家に来てから数日がたったが、いまだに他のメンバーと打ち解けていないように感じた

俺とはあんなに楽しそうに話すのに

サクラとアニメの話で盛り上がっているとシャナが不思議そうな顔で見ていた

何を楽しそうに話しているのかと聞くシャナに、同郷で流行っていたものの話をしてたんだと答えると、???って顔をした

シャナが理解できないのも当然、俺はサクラと日本語で話しをしていて、そのまま日本語でシャナに返事をしたからだ

現地の言葉で言い直して、そのままサクラに話しかけ、今度は逆にサクラが???となった。

そこでやっと気づいた。サクラはこの世界の言葉が話せないのだ

俺は翻訳のスキルを持っていたが、サクラは持っていなかった

言葉が通じない世界に一人で大変だったろうに

すぐに翻訳を付与してあげた

サクラは泣いて喜び、シャナに自己紹介から始め、楽しそうに話し始めた

もっと早く気づいてあげるべきだった


サクラを改めて鑑定してみる


*ステータス

 名前: サクラ 【(小鳥遊 桜(転移者))】

 性別: 女

 年齢: 12

 レベル: 3


 HP: 100

 MP: 120

 STR: 80

 DEF: 100

 AGI: 120

 DEX: 300

 幸運: 200


 スキル

  料理、家事、【隠蔽】、【インベントリ】、【翻訳】


 ユニークスキル

  【アイテムコピー】、【アイテム売却】、【調味料召喚】、【Factory】


サクラもやはり転移者なのですごいユニークスキルを持っていた

ありがたくコピーさせてもらう

調味料の悩みが解決された。あと錠剤も大量生産可能になった。


アイテムコピー: 手に触れたアイテムをコピーし、同じものを作ることが可能

アイテム売却: アイテムを売却し、現地の貨幣に替えることが可能

調味料召喚: 望んだ調味料を召喚できる。異世界の調味料でも可能。

Factory: 作製方法を確立すれば疑似工場で大量生産が可能


初めから隠蔽を持っていたので、やばそうなスキルはすべて隠蔽していたらしい

貴族に見つかっていたら飼い殺されていただろう

このままメイドとして家を守るか、冒険者になるかはサクラに決めさせようと思う


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