NONAME STORY
石川 ゆたか
第1話 始まり
僕たちは何の為に生きているのだろう
そう思うときがときどきある。
僕たちがいてもいなくても世界は止まらないし変わらない。
世界の歯車はみんなで動かされていると最初は思っていた。けど、実際は違った。上層の偉い人たちが動かし、僕たちは命令に従うだけのつまらない世界。
けどそんな中1人だけこんなつまらない世界を面白くしてくれた人がいた。その彼女は僕に向かって微笑んでこう言った。
「誰でも笑顔になれる魔法のおまじないがあるの。大人も子供も誰もが笑顔をこぼしちゃうのよ」
「それ、なんていうの?」
僕は思わず問いかけていた。
すると彼女はこう言った。
「うふふ。それはねーーーー」
昔、人類は突如地球に降り注いだ「ハイビス流星群」と呼ばれる隕石によって人類は絶滅の危機へと追いやられた。人間は行き場を失い、食料も失い、土地をも無くし、数少ない生き残りで争い始めた。
誰もが無駄だと分かっていたはずなのに、その争いは止まらなかった。
しかし、錆びれた国と謳われた「日の国」に新たな濃縮エネルギー「インギジュル」の発見によって人は文明を取り戻し、発展していった。行き場を失っていた人々は日の国を頼り、日の国は彼等に施しを与えた。
数十年の月日が流れ、人類は復活を果たした。
,........かに見えた。
「「「ギャララララァァォォ」」」
突如現れた通称「ボルム」と呼ばれる地球外生命体の到来により、人はまたしても絶滅の危機をむかえる。核爆弾により、一時的にボルムを仕留めるも、地球の地図からは南アメリカ大陸の3分の1が消え去った。人々は再び不安と恐怖に襲われ、誰もが笑顔を失い、絶望の顔で包まれていた。
2年後
「ボルム」が再び地球に再来し、人類は滅亡寸前の所で、「日の国」が対ボルム用戦闘兵器「フェリックス」を発明した。これにより、ボルムは撃退され人々には平穏が訪れている。
「フェリックス」には遠隔操作でのボルム討伐は困難であり、そのための操縦士が選ばれることとなった。「フェリックス」に乗るには適性検査を合格する必要があり、誰もが皆のヒーローとなるべく検査を受けるもことごとく撃沈。そして、最終検査に残ったのは偶然にも十代の男女5人となった。全く、どうしてこうなったんだろうな。
そして、俺たちこそが「フェリックス」に選ばれし操縦士「フェルバー」だ。
NONAME STORY 石川 ゆたか @sintarako
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