311サバイバー
土方とめ蔵
3月11日
その日もいつもどうり自転車にのって現場にむかった。仙台市の八木山動物園です。
ロールケーキのような変な雲がでているなと思いつつ急な坂道を登っていった。
朝礼を終えいつもどうりに仕事をこなす。
工事現場からサイとカバがみえた。優しげな目をしたサイは僕のお気に入りでした。
そろそろ3時の一服かなと時計をみていたら耳慣れないアラームが鳴り響いた。
先輩作業員のスマホの地震警報でした
体験したことのない強烈な揺れがきたので周囲の安全を確認したのち座ってタバコを吸ってみた。が揺れはなかなか収まらずただ事ではないと感じた
ようやく揺れも収まり辺りを見ると瓦が落ちたりブロックべいにひびが入っていたり僕が並べたL型側溝がバラバラになっていたりした
現場監督、職長、オペレーターさん達がこのあとどうするのか打ち合わせを始めた。
下っ端の僕はとくにやることもないのでバックホウのラジオを聴くことにした
大津波警報が発令された
アナウンサーが必死に避難を呼びかけている
海が見えたのでしばらく眺めていたら白い筋が走った
後で知ったのだがあれが荒浜を襲った第一波のようでした
現場監督からの指示でバリケードを作って危険箇所をふさぐことになった。早く帰りたかったので皆頑張った
いつから現場が再開するかは未定で連絡まちと説明され解散した
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます