EVOJAPAN2020に参加しました
かなり大きな複合タイトル大会にソウルキャリバー6が含まれていたので早速、エントリーした。
その大会の名前はEVOJAPAN2020。ラスベガスで行われているEVOの日本版との事。
かなり大きな大会でエントリー数すごい。全体で6000ものエントリーがあるという。ソウルキャリバー6は510だった。
とにかくそんな大会に出場すると決めたからには今まで以上に頑張らねばと意気込み、まず私はPDCAをする事にした。PDCAとはプラン、ドゥ、チェック、アクトの頭文字を取ったもの。言葉の通り、計画し、実行し、それを評価修正し、また行動すると言う事。
まず計画。今まで漠然とこうしないと、あぁしないと、とやっていた事を詳細に書き出す。目標を立てて、その目標と現在との差を明確にする。そしてその差を埋める為の課題を抽出し、具体的な解決策を考える。解決策が決まったら、実行する順番をきめる。
目標は100位に入る事、差がどれくらいかは、良くて1回戦で勝って終わり、悪くて初戦敗退。こんな感じと予想。
課題として上げたのはこちら。
①防御が弱い、攻撃を受けている途中で防御を外してしまう
割り込み不能なのに割り込もうとしてしまう
②下段に弱い
③投げ抜けが完全じゃない
④チャンス時のコマンドミスやコンボが思いつかない
⑤焦りによる無駄な攻撃(距離が離れているのに届かない攻撃を出して隙ができる)
⑥横移動が十分できる距離で縦斬りをしてしまう
⑦割り込みの攻撃の選択ミス
この課題を考えるというところが重要で、そこをしっかりすると、どんどん自分の直すべきところが文章化されて何をすべきか見えてくる。そこまですれば自然と解決策も思いつき、順番も難しいものではない。
ちなみに解決策と順番はこう。
①各キャラの全技の動画を撮影、技の終わりを見て覚える
②動画で下段技を覚える
③反応自体は出来ている為、練習
④練習する
⑤まずは攻撃回数を減らす意識、距離の意識
⑥距離の意識
⑦中段で早い横斬りを出せるように
⑤⑥⇒⑦⇒④⇒③⇒①②
ちなみに最初は動画を撮影して見るが最初で、やり始めて時間がかかりすぎる為、最後に回した。チェックして修正という部分にあたる。
そうして日々練習しているとトーナメント表が発表された。
知ってる名前はサンクロ選手と、でかたな選手。あとは知らない方。とりあえず、1回戦で当たる外国人選手の方をリサーチ。グローというキャラを使うようで、苦手なキャラだった。そしてその人に勝てば、でかたな選手と当たる、ということで、でかたな選手もリサーチ。Twitterを見ているとあるツイートを発見。
「EVOJAPANはアイビー、グロー、シャンファの順に当たるとだろうな」と。
「こやつっ、油断しておるわっ!」
私は悔しさという小さな痛みとともに大いに喜びました。
それから目標をでかたな選手に勝つへ変更。やる事は変わらないけど、頑張りました。
そんなこんなで東京に出発。移動費を節約する為、バスを使う。ホテルは2番目に近い所。前日の1月23日に到着して、持ってきたノートPCでランクマッチ。そんな感じでもう次の日へ。
私の試合順は昼からだったがオープンから入場して、ソウルキャリバーのブースでウロウロ。いろいろな選手の試合を見ていた。
昼になると自分のプール番号の場所へ移動、そこではでかたな選手とサンクロ選手が。でかたな選手が私の名札を覗き込んであぁという表情。にこやかに挨拶。
「ここここっややゆつ、ゆゆゆゆだだだだっんしておおるわ」
心の中で強がってみたものの、心臓は跳ねる様に脈打ち、手先足先がだるい感じになり……つまり緊張。
どんどん自分の番が近づき、名前を呼ばれ、席に着き、ボタン設定。しかし、ログインが何度やっても出来ない。おかしいおかしい。そこで対戦相手の外国人選手が拙い日本語で「丸、丸」と。あっ、スチームとPS4で決定ボタンが違う。私は普段、スチーム版(PC)でソウルキャリバーをプレイしている。押すボタンを間違えていたのだ。やっとログインができる。視界の端にレッサーパンダがニヤついている。気にせず、ボタンを設定していく、うまくできないがそれでも最後まで設定できた。
「待たせたな! さぁ始めよう!」
心の中で強がり、バツボタンを押す。最初に戻るゲーム画面。
「間違えた!」
レッサーパンダが周りに何かを説明している。惑わされずにバーサスモードに移動してキャラクター選択。今度こそ決定ボタンを間違えずに押した。
「お願いします」
日本語が通ずているかわからないけど挨拶をする。
「かっ勝てた!」
詳細は緊張で覚えていないけど、とりあえず勝てた。とりあえず、でかたな選手に挑戦する権利を得た。
それからすぐにでかたな選手との試合になる。緊張はかなり高まっている。それでも。
「練習したんだ、やってや……」
「2-0で、でかたなの勝ちです」
でかたな選手がジャッジに試合結果を報告する声。一瞬だった。瞬殺。何もできなかった。負けに打ちひしがれている暇もなく、ルーザーズの試合が始まる。外国人選手の方との試合。何とか、勝ちをおさめる。そして次は……1回戦で勝った相手!
「よかった……勝てる、プール抜けだけはできる」
これほどの慢心はないだろう。相手を舐めているにもほどがある。だから、負けた。相手は私に勝ちたい一心でセコンドに私の対戦動画を録画させ、対策を練って臨んできたのだ。気づいていなかった。
しばらく会場をウロウロ。疲れてきたので、セミファイナルの時間までホテルに戻る。
「ふぅー」
部屋に入る。ベッドに腰かけ一息。そこから見える景色は、ゆがんでひずんで。意思に反する事が勝手に起こっているのだから、これ以上説明はできない。
1つわかる事は私はこのゲームに真剣に向き合えているという事。
ゲーマー活動報告〜小説が書けない言い訳として〜 高岩唯丑 @UL_healing
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。ゲーマー活動報告〜小説が書けない言い訳として〜の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます