第8話
佐世保の490「それでは、今回から本格的に、本作の──特に、軍艦擬人化キャラとしての私自身についての、『背景設定』について、詳細にご説明して参りたいかと存じますが、その前に、良い子の読者の皆様に、重要なお知らせがあります」
日本鬼子(非萌え)「……へ? な、何だよ、唐突に」
佐世保の490「本作における最も重大なる問題点ということで、あれこれと是正策を講じていた、『日本軍age&アメリカ軍sage』につきましては、別にそのままでも構わないということになりました‼」
日本鬼子(非萌え)「──何で⁉ まさにそれこそが、わざわざこんな【説明回】を挟み込んで、読者様に対する印象を和らげなくてはならないほどの、ネック中のネックだったんじゃないか!」
佐世保の490「別に、いいんですよ、しょせんこんなものは、個人個人の考え方次第ですしね。そもそも他人のことなんかを気にして、忖度するほうがおかしかったのです」
日本鬼子(非萌え)「……ど、どうしたの? 前回とは言っていることが、180度ひっくり返ってしまっているけど?」
佐世保の490「ひっくり返したくもなりますよ! 何ですかあの、『艦○れ』では無いほうの軍艦擬人化ゲームの、攻略Wikiの『雑談掲示版』ときたら! あからさまな『アメリカ軍age&日本軍sage』ではありませんか! それならこっちだって遠慮なく、『日本軍age&アメリカ軍sage』をやろうじゃないかってもんですよ!」
日本鬼子(非萌え)「へ? あからさまな『アメリカ軍age&日本軍sage』って、一体どんな?」
佐世保の490「簡単に言うと、『戦艦の大口径主砲による艦砲射撃と、陸上の大規模要塞の対軍艦砲門とは、どちらが優れているか?』なのですが、掲示板をご覧いただければおわかりのように、それぞれ旧日本海軍の戦艦
日本鬼子(非萌え)「それって、某『KAN−S○N』ゲームの、攻略Wikiのことか? どれどれ………あー確かに、これは完全な『アメリカ軍age&日本軍sage』だわ。──とはいえ、『パラレル日本軍』である俺が言うのもおかしいけど、仕方ないんじゃないのか?」
佐世保の490「仕方ない、ですってえ⁉」
日本鬼子(非萌え)「──怖い怖い! そんな、鬼でも殺しそうな目をして、無関係な俺を睨みつけるなよ⁉ 旧日本軍の駆逐艦の擬人化キャラであるおまえが、納得できない気持ちはわからないでも無いけど、ここに書いてあることはほぼすべて、史実的にも論理的にも、正しいと言わざるを得ないだろうが?」
佐世保の490「……ほう、『正しい』ですと? いい度胸ですこと。私これほど、『軍艦擬人化キャラは、己の提督に危害を加えることはできない』と言う、絶対的セイフティー機能を、うらめしく思ったことはありませんよ」
日本鬼子(非萌え)「ひっ! マジでやめてったら⁉ ほんと、ちびりそうになるから!」
佐世保の490「まあ確かに、軍艦側が常に海面という、非常に不安定な場所に存在しているので、砲撃のための照準を合わせにくいのに対して、陸地の要塞のほうは最初から、軍艦を砲撃するためにすべてを設計されているので、比べものにならないくらい効果的にダメージを加えることができるゆえに、まったく勝負にならないという、雑談掲示板のご意見は、一見正しいようにも思えますけどね、実はこれって、『前提条件』を巧みに誤魔化した、詭弁と極論の集合体でしかないんですよ」
日本鬼子(非萌え)「ええっ、これが詭弁だってえ? そんなまさか!」
佐世保の490「そもそもですねえ、この掲示板にざっと目を通すだけでも、誰もが普通に疑問に思うことが、ぽろぽろ出てくるんですよ」
日本鬼子(非萌え)「えっ、そうなの?」
佐世保の490「まず、『理屈上は要塞のほうが有利かも知れないけど、歴史上においては軍艦の艦砲射撃のほうが、陸上の堅固な軍事施設や大規模な軍隊や大型の兵器等々を、一方的に蹂躙したことなんて、何度もあったじゃないか?』と言うことはもちろん、それよりも何よりも、『は? 何言っているの、こいつら? 地上の要塞なんて、航空母艦から出撃させた軍用機で、一方的に攻撃し放題じゃないの?』ってことですよ」
日本鬼子(非萌え)「……あ。──そうだ、そうだよ、その通りじゃないか⁉」
佐世保の490「雑談掲示板のど素人どもの、文字通りの『馬鹿の考え休むに似たり』とは違って、昔の日本軍だって馬鹿じゃないんだから、オアフ島の全周を網羅した要塞群が、どんなに難攻不落なのかはわかりきっているので、馬鹿正直に海から攻撃したりせず、人類の歴史上初の、『航空兵力による、海上兵力の一方的殲滅』という大偉業である、『真珠湾攻撃』を大成功に収めたんじゃありませんか? むしろ史実を無視して、暴論をほざいているのは、雑談掲示板の雑魚コメンテーターの皆様のほうなのですよ」
日本鬼子(非萌え)「えっ、それって、真珠湾攻撃の話だったの? それだったら、日本海軍が圧勝だったことは、日本人だったら、小学校入学以前の幼児だって知っているじゃん?」
佐世保の490「だから最初から言っているでしょう? すべては『誘導』だって」
日本鬼子(非萌え)「うん、真珠湾の要塞を問題にしているのに、航空母艦でも無い大和を比較に出すこと自体、どう考えてもおかしいよな?」
佐世保の490「そもそも、日本側を軍艦にして、アメリカ側を要塞にすること自体が、おかしいのですよ。別に逆だっていいはずなんだから」
日本鬼子(非萌え)「……つまり、最大限に『悪意』的な見方をすれば、最初から『日本軍叩き』在りきだったって言うのか? ──いやいや、それってうがち過ぎじゃないのか?」
佐世保の490「いえいえ、それこそ前提として、『アズ○ン』攻略Wikiの雑談掲示板に、この話題を持ち出すこと自体が、まったくもっておかしいのですよ」
日本鬼子(非萌え)「え、それって確かに、前提のそのまた大前提じゃん? 一体どういうこと?」
佐世保の490「なぜなら、『アズ○ン』の攻略Wikiである限りは、軍艦擬人化ゲームについて語る場であるべきなのだから、軍艦そのものを対象にして、日本軍を貶めること自体が、理不尽極まりないのです」
日本鬼子(非萌え)「ああっ、言われたらその通りじゃん! ……あ、いや、でも、一応『雑談』掲示板なんだから、それくらいだったら、許容範囲なのでは?」
佐世保の490「いいえ、もし仮に軍艦自体について雑談を行いたかったら、普通に『ミリタリィ板』において、雑談すればいいだけではありませんか?」
日本鬼子(非萌え)「た、確かに。……うん、あまりネットのことに詳しくない俺からしても、その雑談掲示板の奴等はおかしいわ。例えば逆に、純然たるミリタリィ板において、『今度のユニコーンちゃんのスキン、萌えー♡』とか書き込んだりしたら、間違いなく『荒し』認定されて、総スカンを食らうだろうしな」
佐世保の490「それなのに、その逆を行って、許されるとでも?」
日本鬼子(非萌え)「うん、たとえやったとしても、穏当な内容ならともかく、本来ならミリタリィ板で語るべきである、日本の軍艦自体について──しかも、『アズ○ン』においてはいまだ実装されてはいない、大和について、一方的に貶めたりしたら、絶対に許されないよね」
佐世保の490「……それで、これからが本題なのですが、もしも実際に軍艦ならぬ軍艦擬人化キャラが、陸上の大要塞と相対した場合においては、まったく話が違ってくるのであって、この雑談掲示板の偏った考えの持ち主たちが、どんなに浅慮で愚鈍であるか、露呈することになるわけなのです」
日本鬼子(非萌え)「──だからおまえは、やたらめったら、ケンカを売るんじゃないってば⁉」
佐世保の490「ケンカを売るなんて、とんでもな〜い。本作の作者と言えば、この期に及んでは、純粋なる日本人としては唯一と言っていいほどの、『アズ○ン』アニメ版の全面的擁護者であることは、ようくご存じでしょう?」
日本鬼子(非萌え)「うぐっ」
佐世保の490「何せ、生粋の『指○官』の皆様ですら、『神運営w』様が見限ったということで、手のひらを返すようにして、アニメ批判に血道を上げている有り様ですしね」
日本鬼子(非萌え)「……それなのに、本作の作者は、どちらかと言うと『艦○れ』支持者でありながら、『アズ○ン』アニメ版を評価し続けているわけなのか?」
佐世保の490「ええ、まさに第一話は、文字通りの『神回』でしたからね。これだけでも『アズ○ン』アニメ版を、制作していただいた価値がありましたよ」
日本鬼子(非萌え)「ああ、空母の擬人化キャラが自分の艦載機に乗って出撃したり、空母自体が巨大な召喚獣になったりしたからなあ」
佐世保の490「そんなこけおどし的な話では無く、もっと根本的な点についてですよ」
日本鬼子(非萌え)「根本的な点、って?」
佐世保の490「基本的に連合軍側の主観で作成された、『アズ○ン』アニメ版の冒頭エピソードは、日本軍による真珠湾攻撃で幕が開けることは周知の事実でありましたので、当然のごとく『日本軍が悪役』として描かれることになるわけで、本作の作者としては、その点に関して何よりも注目していたのですが、蓋を開けてみたら大満足! まさしく100点中の200点の出来だったのです!」
日本鬼子(非萌え)「えっ、日本が悪役として描かれていたのに、200点──つまりは、期待以上の出来だったわけなの⁉」
佐世保の490「悪役は悪役でも、『カッコいい悪役』だったのですよ!」
日本鬼子(非萌え)「カッコいいって、悪役なのに?」
佐世保の490「いわゆる、日本の創作物における独特な悪役としての、『ナ○スドイツ』路線ですよ!」
日本鬼子(非萌え)「あー、確かに! 欧米の皆様にはご理解いただけないと思うけど、日本においては『悪役としてのナ○スドイツ』は、基本的に『悪の魅力てんこ盛り』に、『カッコよく』描かれるよな⁉」
佐世保の490「まさにそれが顕著に表れていたのが、引き続いての第二話であり、文字通りに『カッコいいドイツ』を体現しているプリンツ・オイゲンに対して、対等に腹の探り合いを行っている
日本鬼子(非萌え)「い、言われてみれば、これまでの『ナ○ス型悪役』を敵にしてきた、史実ガン無視でワンパターン極まりない、『良い子ちゃんw』の日本人主人公なんかよりも、よっぽど魅力的だったよな!」
佐世保の490「確かに第四話以降においては、作画に難があったり、一部のアニメーターによる不適切な発言なんかもありましたが、だからといって、第一話における革新的な偉業は、少しも損なわれることは無いのです! 現在、アンチのみならず、原作ゲームの支持者すらも、アニメ版を酷評していらっしゃいますが、どんな作品でも善いところと悪いところがあり、視聴者は善いところのみを己の糧とすればいいのであって、ちょっとでも自分の意に添わない点があるだけで、ギャーギャーと不平を述べている方々に関しては、『この世界はけして、おまえごときのためにあるわけじゃ無いんだぞ? 何でも自分の思い通りになると思うんじゃない!』という、残酷なる現実を思い知っていただきたいかと存じますわ♫」
日本鬼子(非萌え)「きっつう〜。……でもまあ確かに、文句ばっかり言っているやつは、結局BDを買うわけでも無いんだし、
佐世保の490「
日本鬼子(非萌え)「……うん、確かにおまえは正しいかも知れないけど、もう少し言い方を抑えようや?」
佐世保の490「いえいえ、まさにこの『アズ○ン』アニメ版同様に、『軍艦が少女の形をしていること』を突き詰めることこそが、軍艦擬人化キャラとはいえ、駆逐艦程度の戦闘能力しか持たないはずの私が、どうしてロサンジェルスを始めとして、アメリカの主要都市を軒並み潰滅させることができたかの、『解答』そのものとなるのですよ」
日本鬼子(非萌え)「あー、そうだった! 本来今回の【説明回】においては、そのことについて述べるはずだったんだ!」
佐世保の490「どうです、いかにも脇道に逸れてしまったようでいて、うまく本題に結びついたでしょう?」
日本鬼子(非萌え)「そ、それで、どうしておまえはたった一人で、アメリカの主要都市を、ことごとく破壊し尽くすことが出来たんだよ?」
佐世保の490「もちろん、軍艦擬人化キャラ、だからこそですよ」
日本鬼子(非萌え)「はあ?」
佐世保の490「皆さん、固定観念に囚われすぎなんですよ。それぞれの軍艦擬人化ゲームのプレイヤーだけでは無く、下手すると運営様すらも含めてね。──どうして艦隊ゲームの
日本鬼子(非萌え)「……え? 何言っているの? 『艦む○』や『KAN−S○N』が、集団での海戦以外に、何ができると言うんだよ?」
佐世保の490「もちろん、『何でも』、できますけど?」
日本鬼子(非萌え)「な、何でも、って?」
佐世保の490「……まだ、おわかりにならないのですか? そもそも私はどうやって、ロサンジェルスに侵入することができたと思っているのです?」
日本鬼子(非萌え)「そ、そういえば、アメリカならぬアメリゴ政府上層部は、一応おまえのことをマークしていて、大艦隊を東南エイジア方面に派遣することになっていたんだよな? もちろんアメリカならぬアメリゴ本土を侵略しようとしたって、完璧なレーダー網と、陸海空すべてにわたる迎撃網が、張り巡らされているはずだから、猫の子一匹入り込めるわけが無いのでは?」
佐世保の490「そこが大間違いなのですよ? 中学生レベルの文章力で、イキらないでください。それを言うのなら、『蟻の這い出る隙もない』でしょうが? 残念ながら、入れますよ、猫の子一匹なら。それとも、猫の子一匹に、レーダーが反応したり、陸海空軍の精鋭部隊が、本気で向かってきたりするとでも、おっしゃるのですか?」
日本鬼子(非萌え)「──っ。と言うことは、もしや⁉」
佐世保の490「ええ、強大なるアメリゴ軍にとっては、猫の子にも等しい私は、レーダーに引っかかることも無く、普通に海から上陸して、アメリゴ本土を守備している、陸海空の精鋭部隊や州軍にマークされることも無く、徒歩で堂々とロサンジェルスに侵入することが、できたというわけなのですよ」
日本鬼子(非萌え)「……軍艦を擬人化した少女が、足で歩いて都市部に侵入した、だと?」
佐世保の490「だって、『足』が有るんだから、おかしくは無いでしょう?」
日本鬼子(非萌え)「え? え? いやだって、軍艦擬人化キャラというのは、あくまでも海戦を集団で行うものなのであって、そのように陸上において、単独でゲリラ戦を行うなんて、根本的にあり得ないのでは?」
佐世保の490「だからそれが、『既成概念に囚われ過ぎ』だと言うのですよ? 本来は軍艦だったとしても、現在はこうして足が有るんだから、陸上で作戦行動を行っても、別に構わないではありませんか? しかも、『少女』という極小サイズにしてもらったので、レーダーや陸海空軍の各種哨戒兵器等にも引っかかること無しに、どこへでも侵入可能ですしね。──そしてそうなれば、もはや完全に、こっちのものなのです。何せ陸上において、軍艦の攻撃力に敵う兵器なんて、存在しているとお思いですか?」
日本鬼子(非萌え)「……じゃあ、もし仮に、例の雑談掲示板において取り沙汰されたように、陸上の大要塞を攻略する場合においても──」
佐世保の490「はい、大規模要塞備え付けの大規模砲塔は、基本的に真後ろは撃てませんから、あらかじめ夜陰に紛れて上陸しておいて、要塞の後方から駆逐艦としての、主砲をお見舞いするだけの話ですよ。……仮に、大和姉さんの46サンチ砲だったら、三秒くらいで片が付くんじゃないですかねえ。──残念でございましたわね、雑談掲示板の雑魚コメンテーターの皆様w」
日本鬼子(非萌え)「で、でも、要塞にも歩兵の守備隊はいるはずだから、そいつらが攻撃してくるのでは?」
佐世保の490「歩兵が使用する小銃や機関銃くらいで、駆逐艦がビクともするとでも?」
日本鬼子(非萌え)「──そうだ! 要塞だけじゃなく、ロサンジェルスも含めて、軍用機で迎撃させればいいんだ! 何せ軍艦にとっては、最大の天敵だからな!」
佐世保の490「そりゃあ、本物の軍艦なら狙い放題でしょうが、こんな小さな女の子を、ピンポイントで狙い撃ちするなんて、どう考えても不可能では?」
日本鬼子(非萌え)「だったら、大規模な『面爆撃』で、一気に片をつけるとか?」
佐世保の490「自国内の要塞や主要都市を、爆撃するわけですか? すごいですねw ──うん、爆撃大好きな『鬼畜ル○イ』あたりなら、やりそうですね。しかも戦後になって、爆撃された当の被害国の政府から、勲一等旭日大綬章をもらったりしてね!」
日本鬼子(非萌え)「ご、ごめん、俺が悪かった。だからそんな、鬼畜ヤンキーや腰抜け総理大臣なんかを殺しそうな、どす黒い笑顔をしないでくださいッ」
佐世保の490「──というわけでして、軍艦擬人化キャラというものは、固定観念に囚われなければ、単独で大都市の攻略も十分実現できる、文字通りに『無敵の兵器』になり得るわけなのですよ」
日本鬼子(非萌え)「……え、でも、弾薬の補給とか、おまえの軍艦としての燃料や、人間としてのエネルギーとかは、一体どうなっているわけ?」
佐世保の490「それらについては、『そもそも軍艦擬人化美少女とは、何者であるのか?』を主題にして、次回以降の【説明回】にて、詳細に解説いたしますので、どうぞご期待ください!」
日本鬼子(非萌え)「──まだ続くのかよ、これって⁉」
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