感想依頼テンプレート
●こんな方におすすめの記事です!
作者:
「作品の感想が欲しい!」
「でも厳しい指摘をされるのは恐い」
「正直、褒め言葉だけ欲しい」
「頑張ったところを見て欲しい」
読者:
「作品の感想を伝えたいけど、どう伝えたらいいかわからない」
「作品のどこをポイントにして見たらいいのかわからない」
「誤字を指摘して嫌われないかな……」
「厳しい感想を伝えて相手と険悪になったら嫌だな……」
そんな書き手&読み手に向けて、感想依頼テンプレートを用意してみました。
●感想を伝えるのは難しい
面白い作品に出合ったときの喜びは何にもかえがたいものです。
でも、感想を伝えるのって難しいですよね。
「どんなふうに伝えたらいいかわからない」
「こんなことを言って嫌われないかな?」
など、悩みは尽きません。
悩んだ末に結局何も伝えずに終わってしまうことも。
一方、作者としても悩みはあります。
「指摘をされたら恐いなぁ」
「ここを頑張ったから、とくにここを見て欲しいな」
「誤字脱字の指摘はありがたいけど、ストーリーの改善点を押し付けられるのはちょっと……」
作者にとって一番嬉しいのは「
でも「どんな感想が欲しいか」を伝えるのってなかなか難しい。
そこで、「感想依頼テンプレート」なるものを作ってみました。
●感想依頼テンプレート 3種類
作ったのはこの3種類です。
・感想(基本)
・感想(オプション)
・感想(書き出し祭りVer.)
詳細については後述します。
また、それぞれの画像を私の近況ノートから見ることができます。
画像をダウンロードしてご自由にお使いください。
・感想(基本)
https://kakuyomu.jp/users/haruka_s/news/16817139556834539621
・感想(オプション)
https://kakuyomu.jp/users/haruka_s/news/16817139556834579518
・感想(書き出し祭りVer.)
https://kakuyomu.jp/users/haruka_s/news/16817139556834724181
●感想(基本)テンプレートについて
どのような感想が欲しいのか(あるいはどのような感想は欲しくないのか)を伝えることのできるテンプレートです。
□に✓を入れる、あるいは読み手に番号を伝えるなどしてご利用ください。
――――――――――――
■感想(基本)
●評価レベル
【甘口・ちょい甘・中辛・辛口・激辛】
●感想と指摘(欲しい項目に✓)
□全部
□1.作品の全体的な感想
□2.この作品の魅力・良かった点
□3.この作品の弱点・気になった点
□4.誤字・脱字・衍字(えんじ)など
□5.重言・表記揺れ
□6.言葉の誤用や文法の誤りなど
□7.設定の矛盾やミス・伏線回収忘れなど
□8.改善案
――――――――――――
(使用例:「中辛 1、2、8でお願いします」など)
・評価レベルについて
辛さを感じる度合いは人によって異なりますが、下記を参考にしていただければと思います。
1.甘口
【褒め言葉だけ欲しい】
2.ちょい甘
【基本は褒めて】、どうしても気になる点があれば聞きたい
3.中辛
褒めと指摘を【半々】くらい欲しい
4.辛口
気になる点は全部聞きたいけれど、【褒め言葉も少しはないと心が折れる】
5.激辛
指摘だけでもOK(あるなら良かった点も聞きたい)
どんな些細なことでも、【気になる点は全部聞きたい】
評価レベルを最初に決めておくことで、「褒め言葉がいっぱいで嬉しいけど改善点がわからないので物足りない」「厳しいことを言われた! もう書きたくない!」などといった齟齬はなくなると思います。
ただし、どの辛さであろうと下記のような内容はやめましょう。
・ただの罵詈雑言(「ゴミのような作品」など)
・強い命令口調(「ここを××に変えろ!」など)
・好みや意見の押し付け(「絶対こうした方がいいのに!」など)
とにかく「強い言い方」はいけません。
やわらかく「残念ながら私の好みからは外れていました」くらいに留めましょう。
そして「このやわらかい言い方でも傷つく」という書き手の方は、無理をせず「甘口」にしておきましょう。
・「4.誤字・脱字・衍字(えんじ)など」について
誤字は登場人物の名前や地名など固有名詞の誤りも含みます(たまに見かける)。
衍字とは余計な文字のことです。(例:「行くった」⇒「行った」)
・「5.重言・表記揺れ」について
重言とは同じ意味の言葉を重ねることです。
(例:頭の頭痛が痛い)
表記揺れとは同じものを指しているのに異なる言葉で書くことです。
(例:「台所」と「キッチン」・「扉」と「ドア」・「竜」と「ドラゴン」など)
・「6.言葉の誤用や文法の誤りなど」について
「てにをは」の誤りならまだ可愛いのですが、ねじれ文や、言葉の意味をよく知らずなんとなく雰囲気で使っているパターンを見かけます。
(例:どんなに大量の本だけどすらすら読める⇒「どんなに大量の本でも」あるいは「どんなに」を削除)
項目を「誤字」「重言」「言葉の誤用」とわざわざ細かく分けているのは、「誤字など誰が見ても明らかなものは指摘されても構わないが、文法の誤りを指摘されると嫌だ」という書き手が結構な割合でいるからです。
また、文法の誤りを指摘するには読み手側にも知識が必要で、かつ「ここが誤っていますよ」と指摘しても、書き手本人は間違ってないと思って(思い込んで)書いているので「何がおかしいのかわからない」というケースがあります。
「誤字は自分でもわかるから指摘はいらない」
「誤字くらいなら指摘できるが、文法のミスは見つけられる自信がない」
という方は、テンプレートを適宜カスタマイズしてご使用ください。
●感想(オプション)テンプレートについて
「感想(基本)テンプレート」に加え、さらに突っ込んだ感想を書きたい(聞きたい)場合はこちらのシートも併せてご利用ください。
感想を書く方は、まず「○個」の数を決めましょう。
――――――――――――
■感想(オプション)特に感想を詳しく知りたい項目
下記の項目から○個選んでください(例:AもしくはA-1)
□A.ストーリー
□1.構成力
□2.伏線
□3.展開のテンポ
□B.設定
□1.アイデア
□2.世界観
□3.ガジェット
□C.キャラクター
□1.キャラ立ち
□2.セリフ回し
□3.キャラの容姿
□D.オリジナリティ
□1.テーマ
□2.モチーフ
□3.インパクト
□E.文章力
□1.描写・表現力
□2.わかりやすさ
□3.ネーミングセンス
□F.自由な感想が聞きたい
――――――――――――
「ストーリー」「設定」「キャラクター」「オリジナリティ」「文章力」は某小説大賞の評価シートと同じ項目です。
それぞれの項目について、書き手が知りたいであろう項目を追加しました。
元気よく「全部知りたい!」などと言うと感想を書く人が大変になってしまうので、「とくに知りたい」という項目を【3個程度】選ぶのがいいと思います。
もしくは感想を書かれる方が「○個まで受け付けます」と言ってもいいと思います。
「とにかくキャラクターたちを見てくれ!」という場合はCに、「セリフ回しに自信がある!」という場合はC-2にチェックを入れてください。
Cならキャラの全体、C-2ならピンポイントでセリフに注目することになります。
逆に、読み手が「ここが特に良かった」と思う部分にチェックを入れて作者に渡すという使い方もありだと思います。
●感想(書き出し祭りVer.)テンプレートについて
「感想(書き出し祭りVer.)テンプレート」は、書き出し祭りの感想を書くのに特化したテンプレートです。これ1枚でご使用可能です。
「書き出し祭り」とは、小説投稿サイト「小説になろう」を会場にして有志にて行われているイベントです。(詳しくは下記のページをご覧ください。)
【初心者向け!】「書き出し祭り」をわかりやすく解説!
https://kakuyomu.jp/works/1177354054893864244/episodes/16817139554470382018
――――――――――――
■感想(書き出し祭りVer.)
●評価レベル
【甘口・ちょい甘・中辛・辛口・激辛】
●感想と指摘(下記の項目から○個選んでね!)
1.作品の全体的な感想
2.この作品の魅力
3.この作品の弱点
4.改善案
5.タイあらと本文の相性
6.ジャンルがわかりやすいか
7.「書き出し」としてどうか
8.目を引く作品か
9.印象に残る作品か
10.続きが読みたいか
11.内容にまとまりがあるか
12.作者の書きたいものが伝わったか
――――――――――――
書き出し祭りの感想依頼は基本的に【マシュマロ】などの匿名メッセージを送受信できるサービスを用いることになります。
そのため、画像にチェックを入れて依頼するのではなく【番号を伝える】ことになります。
(例:辛口、1、5、7でお願いします など)
ここでも「全部!」というと感想を書かれる方が大変になってしまうので、感想依頼を募集する方はあらかじめ【5個まで】などと制約をつけるといいと思います。
また、「これはだいたいの書き手が求めるだろう」と思う1や2は最初から○で囲んでおく、自信がない項目については線を引いて消しておくなど、自由にカスタマイズしてご利用ください。
感想を書く側に余力がある場合は、「感想(オプション)テンプレート」を併用してもいいかもしれません。
●感想依頼テンプレートの用途
感想依頼テンプレートは下記の用途に使用することができます。
・書き手が「こんな感想をください」と募集するときに使う
あるいは「ここに注目してほしい」と読み手に渡す
・読み手が感想依頼を募集するときに使う
①感想依頼を募集する
②作者にテンプレートを記入してもらう、もしくは番号を指定してもらう
③テンプレートの内容に沿って読者が感想を書く
また、番号によって内容を指定することもできますので、【マシュマロ】などの匿名でメッセージをやり取りするサービスでもこのテンプレートを利用できます。
●ここに注目してほしい!
もちろん、上記のテンプレート以外にも書き手が聞いてみたいことはたくさんあると思います。思いつく限り書き出してみました。
感想依頼の際にこういった内容を聞いてみるのも、欲しい感想をもらうためのひとつの手段だと思います。
・印象に残った文章はありますか?
・印象に残ったセリフはありますか?
・印象に残ったシーンはどこですか?
・印象に残ったキャラはいますか?
・バトルシーンに迫力はありましたか? など
●自己紹介のすすめ
感想依頼の募集をする前に、感想を書く人の自己紹介をしておくといいかもしれません。
たとえば私の自己紹介を書くとしたらこんな感じです。
――――――――――――
小学一年生から創作を始め、高校生で小説を書き始める。
華々しい実績はないものの、執筆歴だけは無駄に長い。
カクヨム、ノベプラ、なろうなどに作品を掲載。
(https://kakuyomu.jp/users/haruka_s/collections/16816452219411252642)
好きな作家は森見登美彦、野梨原花南など。
書き出し祭りは第十三回から読者として参加。
第十四回は書き手として参加。第十六回も書き手として参加予定。
【得意ジャンル】
文学系・SF(とくにAI、タイムトラベルもの)
【好きなジャンル】
ファンタジー、冒険もの、悪役令嬢もの。
異世界転生・召喚ものも好き。
【不得意ジャンル】
恋愛、ラブコメ、ミリタリー、歴史、その他専門知識を必要とする作品。
【苦手ジャンル】
酷い暴力シーン、いじめや嫌がらせなどのシーンがある作品、赤ちゃん言葉で話すキャラが登場する作品、不快害虫が登場する作品、など「生理的に受け付けないもの」全般。
【読めないジャンル】
ホラー(とくに心霊もの・都市伝説系・民俗学系はNG。ゾンビ・グロ系は可)
――――――――――――
やはり書き手は「自分の作品をわかってくれる人に読んで欲しい」でしょうし、読み手は「自分に感想を書いて欲しいと思っている人の作品に感想を書いてあげたい」と思うのではないでしょうか。
こういった自己紹介があると、書き手は感想依頼をしやすくなるかもしれません。
まあ、書き出し祭りの時期ともなれば、自己紹介を用意する余力など消し飛んでしまうんですけどね。
_(:3」∠)_
●感想には【直接】お礼を
「感想を書く」という行為は、とても時間と労力のかかる作業です。
そして「指摘をする」という行為は、時間と労力に加え「知識」や「調べる時間」も必要になってきます。なおかつ「相手に嫌われるかもしれない」というリスクを背負うことになります。
もちろん、ただの罵詈雑言や言葉を選ばぬ乱暴な物言いは別として、丁寧に言葉を選んで書かれた「感想」や正当性のある「指摘」については、なるべく【書いてくれた本人に】直接お礼を伝えるようにしましょう。
書き出し祭りなどでは、たまに自分のアカウントのツイートで「感想を書いてくださった方、ありがとうございました」とまとめてお礼を済ませている人を見かけますが、それはなんの義理も果たしていないと感じます。
感想を書くという労力に報いるのがそんなに面倒なのかな……と虚しくなります。
感想を書くのも指摘をするのも時間と労力のかかることです。
せめてそれに見合う礼儀を忘れないようにしたいものです。
ここまで読んでくださってありがとうございました。
私の作ったテンプレートが少しでもお役に立つと嬉しいです。
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