溶けていく思考、輪郭、存在

名が待つ

溶けていく思考、輪郭、存在

 瞼を閉じる。暗闇が広がり、もうそこに見慣れた自分の部屋はなくなっている。目尻が伸びていく気配がする。ほどよい疲れのなか、自分という存在が、思考を放り投げて大地へと溶け落ちていこうとしている。目尻の拡張に伴い、液状化した存在が、頬を伝い、顔の脇へと流れ落ちる。大地へ、世界への統合。一緒くたになって私は世界へと帰る。

 ふと目覚めて顔に涙の跡を発見する。明日も頑張ろうかなっていう今。

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溶けていく思考、輪郭、存在 名が待つ @takumiron

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