礼儀と言葉

 カクコンが近づき、わやわやしておりますのう。

 うーん、これは、書くかな、どうしよっかな、と迷いつつも、やっぱり書きます。「礼儀」のお話。ちょっと文章が過激になるかもしれません。


 前にも「レビュー」で作品を悪様にいう言葉を見ると、むぅ、と思う……というのは書きました。自分のことではなくても。レビューで誤字や構成やらを悪様に批判したところでその人の言うことは聞きたくないと思うのですよね。何しろ「お薦めレビュー」にそう言うことを書くと言うことは「お薦め」の意味とレビューを書くときに出てくる注意書きの日本語が理解できていない訳なので、そんな日本語の理解できていない人に文章のことでとやかく言われたところで説得力マイナスだと思うのです。


 幸い、私はそう言う酷い目にあったことはありません。読者様に恵まれております、と思います。悪く言われたことはないのが救いですが、少し複雑な気持ちになってしまったレビューはありました。「これ、褒め言葉なのかな……?」という。


 カクヨムは交流が持ててとても嬉しいのです。

 嬉しい分、やはり誤解を招いてしまうような表現や、礼儀には気をつけなくてはいけないなぁと思います。その意味では、多少、コメントやレビューを書くのに緊張することもあります。こんな書き方で相手はどう取るだろう? と。以下、毎回毎回そうと言うわけではないのですが……。


「うまいですね」「お上手ですね」(私が書くと上から目線っぽく見えないかな……)→「うまいっ! と唸りました」「見事でした」などの表現に変えたほうがいいかな……

「スラッと読めます」(いやいや、スラッだけだとなんか軽いみたい。そうじゃなくて、深くて。でも読みやすいんだけど)→「テンポよく読めるのに味わい深い」


 レビューを書く方のセンスがね、もう私の周りの皆さん、すごいですから。


 いえ、ここで言いたいのはレビューセンスの中でも「言い回し」の話。作者の欠点を仄めかすようなレビューは論外として、マイナスでないのだよ、ということ、作者様が「あ、これダメだった!?」と誤解しない言い回しへの気遣い。

 カクヨムの講評を読むと、講評ですから足りないところは書いてあるわけですが、それが全く不快ではなく、欠点だというのははっきりわかっても、その「マイナス」が全面に感じられないような気がします。

 レビューでは欠点を言うことはありませんが、ともかくも誤解なく良い面を伝えるレビューを書かねば、と思うわけです。


 あとは誤字脱字などの指摘もやっぱり礼儀が必要だなぁと。

 私もよくやらかすので、皆様からご指摘いただきます。私がコメントでいただくときは、皆様のお気遣いがもう。「ここ誤字ですよ」「ここ抜けてますよ」だけではなく、その話の感想やら表現に対するご意見(プラスの)があった上で、「ところでこちら、変換ミスではないでしょうか?」「もし意図的だったら気にしないでください」という形でご指摘いただくのです。


 こうした礼儀はカクヨム以外でも仕事その他、でもあると思うのですよね。プロ相手でも。仕事上ではそれぞれその仕事のプロじゃないですか。そのプロだって間違うわけです。そういうときに相手もプロだったりするわけです。

 さてここで、「ここ誤字です」とはなかなかならない。自分だって間違うのだから、偉そうに言えない、というのもあるし、というのも背景にあるのかな、と思います。

 大抵きちんとした方は「ここ、●●ではなくて▲ですか?」と言った言い回しになりますし、私もそう心がけています(相手が超絶失礼な時は、どんなに失礼だろうがこっちは極力、礼を通します。折ったら負けだ。ただし時と場合によりますが)。


 そういうごく当たり前の礼儀を大事にしたいなぁ、と。



 そんなことを書きたくなった理由の一つは、前に勇気づけられたことがあって。

『天空の標』を改稿する前の時です。企画に参加したのですが、そのときに手厳しい評を……。私のその時の原稿は確かに誤字脱字が多かったですし、言葉の選び方も今以上に考えられていなかったと思います。ただ、物語の筋の根幹には関わらない部分(だと自分では思うのですが)で、かなりご指摘をいただき……。

 稚拙な文を公開したのは自己責任です。ただ、正直に言えば、その時のご批判の文章の内容、だけではなく文調子にも、かなりダメージを受けてしまいました。そして作品を未読の方も多く読むところでしたし、作品の筋そのものが丸切りだめ、と取られたら……私がありがたくもお褒め頂いた部分もないと思われたら……と。

 書き手の方はそんなつもりはなかったかもしれません。私の受け取り方が敏感すぎたのかもしれません。自分の文章の甘さ・拙さが原因ですから責は自分にあるのだから、そうなることをした自分が悪いんですけどね。


 でも、自分がこんな酷い文章書いて公開していた、というのに相当な恥ずかしさとショックと後悔とで、でも話の筋書きとしてはやはり、考えて気に入っていたので、話のあらすじそのものは守りたい、とショックを受けて、非公開にしました。


 非公開にして、すごく怖かったのですね。すぐには書けそうもないと思いました。出張中で、時差で現地は夜で、布団の中で一人で怖かったです。


 でもその時「一つの意見だから」「自分は好きな話でしたよ」「やめることないと思います」と言ってくださったユーザーさんが複数いたので、布団の中でやっぱり泣きそうになりました。

 そんな優しい言葉に救われたなぁ、と思い出し、やっぱり礼儀、大事。と思い出し、再認識して、本日ここに「書こう」となったわけです。

 お名前出させてください。その時、特にお言葉をいただきました、ゆあんさん、流々さん、西井ゆんさん、湊波さん、本当にありがとうございます。


 私もどんな無礼を働いてしまっているかわかりません。愚かにもそんなことしていたら叱咤してください。本来なら自分で気づけこの馬鹿野郎でしょうけれど。


 コンテストはそういう意味でも、自分がきちんと礼を通して完走するようにしたいです。

 私がここまで書けているのは、本当に心暖かい作者様読者様のおかげですので。


 つらつらと書いてしまいました。楽しく、楽しく気持ちよくやれましたら。

 エッセイは読み返してないままアップするので常に誤字脱字失礼しています(だめじゃん)。



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