「対」で考えたことを物語に

「対」という漢字って面白いですよね。

 英語のpairも対なら、「対立」というconflictも「対」じゃないですか。屏風みたいにピタリ合うものも、真逆のものも対なんだなーって。


 物を対で考えること、どうやらすきみたいです。まぁ二項対立は分かりやすいですしね。うん、頭良くないのでそういうわかりやすい構成だから物語に入れたくなるのかも。でも真反対に見えてどこか何となく重なるところもあったりするのかな、っていうのも興味深い。


 何の話かといえば、シレア国シリーズのお話を考えたコンセプトについてなのでした。これは書こうかなーどうしようかなー読者様が読み取って下さるのに賭けようかなぁとずーっと思っていましたが、書きたくなっちゃったので書きます。

 でもはっきりは書きませんけど。お話のコンセプトは、お話の中だってことで。

 なのでとても、「わからんよ!」というエッセイ回になるんじゃないかと思います。まぁ流してください。


 ペアになるもの、が登場人物や筋の設定に関わる→話の細部にどう混ぜ込もうか。


 これが楽しかったのですよね。


 暁と宵、を名前に。

 朝早くと日の暮れ、時間で言えば、過去と未来。

 太陽の進行は、東から西へ。

 それが逆転すると、西から東へ。


 東塔と西塔。


 時間の向きと時間とは逆の向き。

 方位で言って、お日様の向かう方向と逆向き。

 それがぶつかるところは、ぶつかったらどうなる? とかね。


 だからシレアには時計台の他に塔が二つなきゃいけなかったのだな。


 二つのものが対にされる例は他にもたくさんあって、でも繋がってるから別々じゃなくて、本当は対立してないようなことは多いなぁと思います。

 山と海は流れる川で繋がるし。


 水と火とか、明暗とか。

 昼と夜っていうのも面白い。

 宇宙の法則を知っていれば頭の中では当たり前なのだけれど、地球が回ってるなんて物理的に体感できないので、地面は止まってると思うじゃないですか。

 今夜で真っ暗なのに、だけれど別の場所に太陽が出てるのですよね。

 海に沈んでもやっぱり地面のずーっと裏側で光ってるのですよね。ダンテの神曲みたいに裏側には突き抜けられないですけど。



 今の長編書き終わってないのに、次が早く書きたいなぁー。

 現在進行形のラピスは熱出して倒れちゃいました。彼女はシレア王女よりお嬢様なので甘いんですよ基本的に。強がる割にそこまでタフじゃないし子供です。

 しかし彼らの旅もそろそろ最終目的地に着いちゃうし……


 旅の話で旅情を描くものではないと、旅程を長々と書いても冗長なので間は一気に飛ばします。滞りなく進む部分が多いでしょうからそんなところ書いてても仕方ないし。


 物語を読んでいると「もう着いたの?」となりそうで不安な気持ちもありますが……。

 実際はかなりの旅程をいっているはずなのに、国二つ進む文字数が五万字くらいだと短く感じます……。


 彼らはシリアスなのであまりよく動いてくれない……シレアシリーズほど好きじゃないのかと言うのではなくて、ラピスもクエルクスも嫌いじゃないのですけれどね。そしてシレアシリーズもシリアスなんだけどね。あっちは人物が勝手に動きすぎた。特にそこの従者と主人とバカップルが。だから楽だったのでしたよ……。


 阿部智里さんのインタビューを読んだら、登場人物に「ちょっときなさい」と面談をする感じ、というようなことが書いてありましたが、分かるかも、と思ってしまいました。

 まあ呼ばずに動いてくれると楽。ただ動きすぎて勝手しすぎるきらいもありますが。今日、ざっと読み返した回とか何で主人が林檎剥いて部下の皿に乗せてるのか全く私の記憶に無かったですよ。


 エッセイまで、「対について盛り込む」、というところからあらぬ方向へいっていますが、普段通りの脱線ということで。徒然エッセイなので。文章変なところあるかもしれませんけれど、このままアップしちゃいます。思考の溢れた回です。


「空に走る」、皆様の読み遅れていて恐縮です。常連さんたちの、まだなので行かなくちゃ。

 読むのは落ち着いて読みたい、なかなか難しい環境にある今日この頃です。


 では鈴虫の鳴く夜に。

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