#ゆるふわ無計画旅行

黒井丸@旧穀潰

1章 2019年9月14日 大分から熊本へ

第1話 2019年9月14日 福岡?旅行

本作は由布市狭間と別府銀天街に住む2人の女の子が行く土佐日記とエッセイの合いの子のような旅行記です。

どこまで実際の記録を書いてもおこられないか、そのギリギリを確認する実験作でもあります


・・・・・・・・・・・・


「今度、福岡に旅行に行かない?1泊2日、できれば2泊3日の予定で」


そう言われたのは確か水曜の夜だったと思う。

一週間の丁度中間。

相手は高校からの友人で、別府に住む見た目小学生の別府朝美(べっぷあさみ)ちゃん。


学校を卒業してからも交友が続いている友達である。

私こと速見由布(はやみゆう)は面白味の無いバイト生活に楽しさが欲しくて飛びついてトントン拍子に予定が決まった。

朝の9時に大分のトキハ本店前(大分唯一の百貨店デパート)のバスセンターで待ち合わせした。


大分から電車の場合、一度九州の北東をぐるっと周り小倉を経由しないと博多にはいけない。

ところがバスの場合ほぼ一直線。

30分ほど早く到着するのだ。


なのでトキハの入口隣にあるバスセンターに入る。

ここは予約を受け付けているし9時20分の便にでも乗るのだろう。

そんな気持ちで私は合流した朝美ちゃんとチケットを購入する事にした。


所で読者の皆様にお伺いしたいのだが


「あのーすいません。私朝美と申しますが」

「なんでしょうか?」


みなさんは旅行の当日に


「次の福岡行きのバスになりたいのですが」

「予約番号は?」


「あ、予約はしていません。」


友人を旅行に誘っていながら、予約を全くしていなかった事が判明した事がお有りだろうか?


さらに


「すいません。福岡行きは満席です」

「では熊本行きは?」

「こちらは空きがありますが」


「じゃあそれを2枚」


当日の出発時に、予定と全然違う行き先に変更された事はあるだろうか。


私はある。


たった今。


ここで体験した。


というわけで私は熊本に行くことになったのだ。



2019年9月14日 <s>福岡</s> 熊本の旅

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