第65話

私が言うと、青柳が気持ち悪いくらいの満面の笑みを浮かべた。


「あとの二人とは、魁斗と紫苑だ」


「あの二人か。まあそんな気はしてたんだが」


「なにか問題でもあるか?」


「私はあの二人は好きだ。でも私自身が二十代前半なのに、あとの二人がまだ十代とは。しかも二人ともとびっきりの跳ね返りときている」


「まさか、無理だとか、自信がないとか、辞退したいとか言うんじゃないだろうな」


「そんなことはない。不安がないわけじゃないが、あの二人ならこちらからお願いしたいくらいだ」


「決まったな。あの脳筋、飛燕の言うことなら聞くしな」


「そうだな。自分でも不思議なんだが」


「俺にはなんとなくわかるけどな」


「わかる。どうしてだ? どうしてあの二人は私の言うことを聞く」


「それは自分で考えることだ。まあ、組んで仕事をしていればそのうちにわかるさ」


「そうか」


「じゃあ魁斗を迎えにいくぞ」


「わかった」


二人で魁斗を迎えにいった。

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