第6話
「まだやるかい?」
男は少し考えていたが、やがて言った。
「いや、今のでわかった。どうやってもあんたには勝てない。しかしチビなのにつええな。タイマンで負けたなんて、中一以来のことだぜ」
どうやら相手の力量を見極める目はあるようだ。
体術を幼い頃から本格的に学び、気も操れる私だ。
ただのケンカ自慢に負けるわけがない。
「強くなりたいか?」
「へっ?」
「強くなりたいかと聞いている」
「そりゃあなりたいさ」
「暴れたいか?」
「えっ?」
「暴れたいかと聞いている」
「そりゃあ暴れられるものなら、いくらでも暴れたいぜ」
「そうか。じゃあ強くなることができ、しかも暴れたいだけ暴れられて、それで人から感謝されて、おまけにお金までもらえる組織があるんだが。それに参加する気はないか」
「えっ? 強くなれて、暴れたいだけ暴れて、人に感謝されて、お金までもらえるところがあるのか?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます