王女である私が婚約破棄されると王女は地位を捨てて何処かへ!!

一ノ瀬 彩音

第1話 地位なんて要りません!!

この国ではティアンラ・マーシャという王女がいます。


その王女ティアンラ・マーシャは隣国の王子である

キング・ゴブラという男性と婚約している。


王女と王子なのできっと仲も良く釣り合いもとれて

さぞかしみんなからお似合いと言われているでしょう。


お似合いである王女ティアンラ・マーシャと

王子キング・ゴブラは幸せは間違いありません。


しかし、そんな二人が喧嘩するといきなり築き上げて

きた関係が脆くも崩れます。


そこで王子であるキング・ゴブラが王女である

ティアンラ・マーシャの元に行くのでした。


「あらっ、キングじゃない、どうしたの?」


「あっはっはっはっ、ティアンラ、婚約破棄するぞ」


「いやっ、笑いながら言われても困ります」


「婚約破棄だって」


「それはわかりますけど、理由は?」


「理由はティアンラが能無しだからだ」


「それって酷いじゃない」


「そのままの意味だ」


「あっ、そう」


「それにな、ティアンラは前々から俺の好みじゃねえな」


「!!」


私は今にもキレそうですけれど、まだ堪える事にします。


「くっくっくっ、魔法も使えない王女ってどうなんだよ」


「まだ言いたい事はあるの?」


「あるさ」


「言って下さい」


「俺の事も満足に喜ばせる事も出来ない無能王女」


「よくわかりました」


「そういう事だから婚約破棄するな」


「はい、どうぞご自由に!」


私は王子であるキング・ゴブラから婚約破棄を言い渡されました。


壊れた関係なんて元に戻すつもりはありませんが、

所詮、私はこんなものです。


婚約破棄された私は王女という地位を捨てて何処かへ行きます。


行く当てはありませんが、王女というのが荷が重いのでやめます。


地位を捨てる事で楽になるのでそうします。


ティアンラ・マーシャは地位を捨てて本当に何処かへと行くと、

その場所でのほほんと暮らしているのです。


その暮らしも最初は苦しかったけど、今では苦しくもなく

幸せに暮らしています。


ティアンラ・マーシャにとって王女という地位を捨てる事が

正解の道だったのかもしれません。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

王女である私が婚約破棄されると王女は地位を捨てて何処かへ!! 一ノ瀬 彩音 @takutaku2019

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ