しいて言えばハリポタの話。
2023年08月27日
どうも、あじさいです。
エッセイで話題にしたので
筆者は作品を投稿するとき、一旦
変な状態でご覧になった皆さんにはお分かりのことと思いますが、こんなことでは1ページ目で切られて
誤解がないように言っておきますと、色々と言い訳したいことはあるものの、作者としてこの作品に愛着がないわけではありませんし、単に自主企画に合わせてテキトーに書いただけ、なんてことも一切ありません。
筆者自身は基本的に下ネタが苦手ですし、読み進めていたWeb小説でオヤジギャグのように自己満足的なエロ要素を見かけると嫌な気分になることが多いですが、とはいえ、世間の人間のほとんどには何かしらの性的欲求があり、社会にはそれに即した共通認識やジェンダー秩序があるもので、その描写を避けると人間の
そのため、実は筆者が書いた作品にはかなり
拙作『
もちろん、頑張ればR15ではなく全年齢対象にできた可能性もありますが、それはやっぱりちょっと違うんですよ。
あの場面であの人物がああなのは必然ですし、それがああなったときに経緯をすっ飛ばして喜んで許してしまうというのが、あの状況で生きる少年のリアルなはずなんです。
筆者はハリポタのファンで、並みの飲み会ならハリポタの話に持ち込んで乗り切れるくらいには、しゃべり始めたら止まりませんが、あえて言いますと、それでも不満なことが2つあります。
1つは、作品全体のテーマが「人はいかにして死を克服するか」であるにもかかわらず、「死に恐怖する人」を
本当は、「グリフィンドールは気高くて
絶対に死にたくない、死なずに
第7巻になってダンブルドアが信用できないという話を出すなら、他の大人たちもダメだということを書いても問題なかったと思いますが、そこはやはり、J.K.ローリング氏の良心と作品愛が出てしまったのでしょうね。
話を戻しますと、もう1つの不満は、そうです、思春期の少年少女の物語なのに性の問題をほとんど全くと言ってよいほど書かなかったことです。
もちろん、ハリーが第4巻(14、15歳)くらいでいきなり、ダドリーが川原で拾ってきたエロ本を
性を描かないことの何が問題かと言うと、ロンとハーマイオニーが繰り広げるドタバタ劇が、端的に言って意味不明になるということです。
ネタバレも何もないと思うので言ってしまいますが、ロンとハーマイオニーは第1巻あるいは第2巻の時点でお互いを異性として意識し合っていて、それは第6巻でハリーが述懐しています。
にもかかわらず、ハーマイオニーは第4巻で他校の男子クラムと、ロンは第6巻で同じ寮の女子ラベンダーと、恋仲になってキスします。
ついでに言うと、第6巻でロンの恋愛模様に怒ったハーマイオニーは、ロンが激しく嫌う同学年の少年マクラーゲンからのアプローチに応えて、形だけではあるものの恋人関係になります。
この間、ロンとハーマイオニーはお互いを特別な存在として意識し合っている状況なのです。
何だ、それ? という話ですが、そうなっているのは、この年頃の少年少女と性の問題をきちんと書いていないからです。
別に、誰かと誰かがベッドインしていたなどという裏設定は必要ありませんが、本人たちがどんな精神状態で恋人を求めていたかは、描かれる必要があったはずです。
つまり、このドタバタ展開を描くなら、ハグでもキスでも、恋人との
さらに言いますと、第7巻でハリー、ロン、ハーマイオニーの3人で旅をしているとき、ロンがハリーとハーマイオニーの仲を疑って離脱してしまう場面のためには、ロンにとってハーマイオニーがどれだけ魅力的な恋人であるか、彼女を失うことが彼の自尊心(あるいは
そうでないから、第7巻のロンはただの駄々っ子のようになっていますし、ロンの劣等感に対してハリーはどこか突き放しているような、「君はもっと大人だと思ってたのに、残念だ」とでも言いたげな感じがあるのです。
念のために付け加えますと、性的欲求やそれに付随する欲望に素直な人物の方が「良い」、という話ではありません。
人間の弱さというか不完全性というか、そういう現実的な側面の描写として、性にまつわる要素やその描写が必要になってくることがあるのではないか、という話です。
ここまでお付き合いくださり、ありがとうございました。
拙作『
拙作はどうにも、「必要だから仕方なく、必要な範囲でだけ書いた」という感じが強くて、主人公が女性の体を切実に求めている感じが伝わってきません。
それに対して、他の方々の作品では、ヒロインの裸体を見ている瞬間、主人公が精神的にグッと前のめりになっているということが、よく伝わってくるように思います。
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