プロの広告。
2020年2月8日
どうも、あじさいです。
「反応が欲しいんじゃぁぁ!!!」という趣旨の前回のエッセイに対して、皆さんからたくさんのお心遣いをいただきました。
本当にありがとうございます。
優しい読者さんに恵まれて、筆者は幸せです。
ここまで皆さんに心配していただいたのですから、拙作の執筆を着実に進めるべく、頑張っていきたいと思います。
さて、「レビューコメントをいただきました」の回で、筆者はレビューコメントを書くのがとても苦手だという話をさせていただきましたが、それでもその数日後、「お、これは……」と思う作品に出合いまして、レビューコメントを書かせていただきました。
もちろん、感銘を受ける作品はそれ以前にも読んできたのですが、その作品に関してはレビューコメントのタイトル部分がすぐに思い浮かんだので、書いてみることにした次第です。
後になって「作品の雰囲気を壊しているんじゃないか」と不安になりましたが、何度も編集してその度に書き手さんに通知が行っても迷惑でしょうし(実際に更新するたびに通知が送られるのかは分かりませんが)、一度書いたものを消す訳にもいかないので、誠に勝手ながら「どんなものであれ、レビューコメントはないよりあった方が良いはずだ」と思うことにさせていただきました。
拙作のキャッチコピーを考えるのにも苦戦しましたが、
そういう観点からすると、世の中の広告というものに対して、筆者はもっと寛大になるべきなのかもしれません。
とはいえ、見たくもないのに繰り返し見せられると、多少の不満は出てくるもので……。
今回は広告についての愚痴です。
カクヨムでは実に色々なところに広告が表示されます。
表示される広告は、ゲームが多いようですが、筆者が注目したいのは漫画の広告です。
一概には言えないにせよ、カクヨムはプロの作家さんや漫画家さんに対してリスペクトがある、または自身がプロになることを目指している人たちの集まっている場と言って良いと思います。
そんな場所でプロの作品を宣伝するのですから、当然格の違いを見せつけてくれるのだろうと思って、筆者は割とこの広告を眺めてしまいます。
ですが、率直に言って、「これは本当に面白いのかな?」という広告が多いです(個人の感想です)。
筆者が広告を眺めた限りでは、大抵の作品は「チート」「ざまぁ」「エロ」のどれかが基礎になっているように思えます。
(筆者は「ざまぁ」という語が苦手ですが、他に呼称がなさそうなのでここではそう呼びます。)
「テメーがどう思おうが今はそういうのが人気なんだ! 世間知らずは黙ってろ!」と言いたくなるのは分かりますが、ちょっと待ってください。
筆者にはどうしても、こういう広告は少し不思議なものに思えるのです。
すぐに浮かぶだけでも3つの疑問があります。
1つ目の疑問は、なぜ「カクヨム・ユーザーは『新文芸』系の本を買いたがる」という前提で広告が貼られているのか、ということです。
というのも、「なろう」もそうですが、カクヨムには「純文学」や「大衆文学」を意識して書いている方々も結構いらっしゃる(はずだ)からです。
そういう方々に対して発信する場合、新文芸系の漫画ではなく、純文学あるいは大衆文学の作家さんが書いた小説やエッセイを紹介した方が、広告としてのコスパが良くなるはずです。
もっと言えば、世の中には「小説の書き方」や「きちんと伝える文章力」的なタイトルの本はもちろんのこと、「知って得する日本史の豆知識」、「ゲームシナリオのための○○事典」といった雑学本も出版されているのですから、そういうものを紹介した方が喰いつく人が多いはずなのですが……。
(もしかすると、筆者が異世界ファンタジーを投稿しているせいで、同ジャンルの広告が多く表示されているだけかもしれません。俺/僕/私の画面にはそんな広告は出てこないという方には、ついていけない話題ですみません。)
2つ目の疑問は、なぜ広告に表示される漫画は数ページ分を見せているはずなのにテンプレなのか、ということです。
(ここで言う「テンプレ」は「他にもありそうな感じ」、「使い古された感じ」くらいの意味です。)
世間で面白いと言われる作品は、先に挙げた3要素が入り口だとしても、それだけでは展開していないものです。
これは考えてみれば当たり前です。「チート」を究極まで突き詰めれば1話で終わってしまいますし、「ざまぁ」は復讐をやり遂げたらジ・エンドですし、「エロ」だけでは筋書きがないので物語として成立しません。ついでに言えば「スローライフ」もそうで、純粋に平和なだけの日常はいくら上手く描写してもすぐに飽きられるはずです。
つまり、「チート」と言っても敵を倒すのにそれなりの時間を掛けますし、「ざまぁ」は序盤でスッキリ一件落着とはいきませんし、「エロ」には越えられない一線が設定されていますし、「スローライフ」と言ってもそれなりに事件が起こるはずなのです。
アマチュアが何となく書き始めたものならともかく、企業が出版を決めるほどの「良作」であるならば、3要素以外の部分がきちんと盛り込まれて、ストーリーとしても面白くなっていなければおかしい、と言っても過言ではないでしょう。
筆者の疑問は、なぜ広告はこの「3要素以外の部分」に触れないのか、ということです。
ここに触れてくれないと、他の作品と差別化できないので、せっかく大々的に宣伝しても、「ただのテンプレ」という印象を与えるだけで終わってしまいます。
「新文芸」のテンプレ作品に馴染みがない人たちを相手にしているならまだしも、カクヨムの利用者しか見ない広告で、これはないんじゃないかな、と思ってしまいます。
3つ目の疑問は、これはもう完全に愚痴なんですが、どうしてプロが数ページ分のイラストを使って長々と作品を紹介してもらえるのに、アマチュアのカクヨム・ユーザーがわずか35文字のキャッチコピーで勝負せねばならないのか、ということです。
おかしくないですか?
本当にそれが良作だと言うなら、35文字で読者を獲得できるはずですよね?
出版社は35文字で読者を獲得した作品を放置するのに、数ページ分も使って「テンプレ」アピールしかできない作品を漫画として出版しているってことですか?
どうかしてるぜ!!
と、つい心の叫びを表に出してしまいましたが……。
ともかく、広告にはこういうツッコミどころが満載で、色んな意味で笑いがこみ上げてきます。
そんな愉快な広告たちを眺めながら、今後も平穏無事にカクヨムを利用していけたら良いな、と筆者は思っております。
※月並みかつ平和な着地を目指してみました。下手なのは認めます。
※棘のある言い方と感じられたかもしれませんが、それは気のせいです。気のせいということにさせてください。
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