異世界でもハンターでいようか
帽子の男
ここは俺の知ってるジャパリパークじゃない
これは、かばんとメガネが出会う前の物語…
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~散歩~
とある昼下がり、パークセントラルの一角に立てられた基地でボウシとメガネは趣味の
(ボウシの)ヘリコプターで空中パトロールを
しようと、点検をしていた。
「えーっと後はエンジンにガソリンを……
って、ガソリンが近くに無い…面倒臭いが取りに行ってくる…メガネ、聞いてるか?」
ボウシが問いかけるとメガネがヘリコプターの下からスーと出て来て「言ってくれば?」
と言ってまたスーとヘリの下に戻っていった
「んじゃあ取ってきますか…」
ボウシは走って500m先の倉庫に向かった
2時間後…
「よし、全部終わったな行くぞ!」
ボウシはウキウキしながらヘリに乗り込んだ
「タカイトコ、キライ、シヌ」
メガネはガタガタ震えながらヘリに足を掛けたがそこで止まってしまった。
「サッサと乗ってくれ、時間がない」
「解ったよ!腹くくるさ!」
メガネはヘリに乗り込み、ドアをスライド して閉じた。
「よし!飛ぶぞ!」
そう言うとボウシは操縦桿を引き上げヘリの
高度を上げた。
「ヒエエエ!高い!高い何で!」
メガネは軽いパニック状態に陥っていた。
しばらくは空中散歩を楽しんでいたが、
サンカイエリアの辺りで何かを見つけた
「何だ、あの光ってる奴は?」
ボウシは操縦桿を操作し少し近づいた
「ま、まあサ、サンドスターじゃないの?
最近海の中でも発見されたし…」
メガネは前の方だけ見つめていた
「成る程、気に掛けるだけ無駄か…貴重な
娯楽の時間が削れるのはゴメンだからな…」
そう言い、ボウシは操縦桿引き上げ回避しようとした、すると次の瞬間
「ん?うおっ!マズイ!」
ヘリの計器類が無茶苦茶な数値を出し始めたのだ。
「お、落ちるの?ハハハ」
メガネは魂が抜けて空へ飛んでいきそうだ
そして遂にエンジンが止まってしまった
「クソッ!操縦不能だ!メガネ歯を食いしばれ!」
ボウシはどうにかエンジンを再始動しよと
エンジンスタートのボタンを連打していた
(どうやらここまでか…)
ボウシは近づく地面を見つめながらそう考えた、しかしその時、地面がパックリと割れ
ヘリは吸い込まれていったのだ!
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~ようこそジャパリパークへ~
ヘリは地面に落ちたと思われたが再び
高度を上げ、落下していった。
「少なくとも姿勢制御だけは!」
ボウシは操縦桿を操作し何とか地面と水平に
合わせようと努力した、
(回転は止まら無いがこれで地面と水平だ!)
的確な操作し、ボウシ操縦桿から手を放した
(後は神頼みだ!頼む神よ!)
ヘリは回転しながら地面と衝突した、損傷は
足2本が吹っ飛び機体がやや歪んだ。
「ケホッケホッさて何とか一命は取り留めたが…
おーいメガネ、目覚ませ」
ボウシはメガネを叩き起こし外に行かせた
「イテテ…体中が悲鳴をあげてるよ…」
メガネは伸びをし、辺りを見渡した
ボウシはそこ隣で腰のポーチから双眼鏡を
出して辺りを見渡した。
「ん?誰かこっちに来るぞ…あれは… フレンズか?いや、セルリアンかも知れない…メガネここの影に隠れるぞ、俺はコイツを使う」
そう言うとボウシ腰のポーチから銃を出した
「ボウシ、もしもフレンズだったらどうするんだい?」
メガネは心配そうに聞いた
「お前のその探知機で解るだろ、見てみろ」
メガネはポーチから探知機を出し、アンテナを立てた、
「…微弱だけどセルリアンの反応あり、それで、どっちが狙い目?」
メガネも少し顔を出し、2人の人型の生物を
観察した。
「勿論反応がある方だろ…って来たぞ、 (フレンズ等に擬態するセルリアン…中々の強敵かもな…
ボウシリボルバーを握りしめ足音に耳を集中させた。
するとすぐにヘリの床を踏む音がし、
「このヘリ!ヒトが居ない!」
と言う声が聞こえた
「いったいどうゆう、、、」
ボウシはその声が聞こえたと同時に
銃口を探索している奴に向けて1発発砲した
バァン!
(セルリアンなら自衛の為にバリアかなんか作るはず!)
すると弾はバリアに阻まれた、
(ビンゴ!やはりな、弾速は落ちたがシールドはおじゃんだ、後はゆっくり近づいてナイフで…)
ボウシはメガネにハンドサインをし、物陰から出た。
「誰だ!」
シールドの持ち主がボウシとメガネに叫んだ
「君達こそ何者なんだい?」
珍しくメガネの勇気ある行動
「俺はエゾオオカミの颯真」
「私はかばんです」
二人は自己紹介を何のためらいもなくした
「俺はボウシ」
「僕はメガネ」
一応ボウシとメガネは自己紹介をした
「お前の体からセルリアンの反応が
出た、、、お前は何者だ?」
ボウシは疑問をはっきりとさせるための質問をした
「俺は、、、うーん?」
「説明した方が良いんじゃ?」
かばんが颯真の補助を入れる
「だな。」
「で?」
ボウシはじれったそうに聞く
「俺は、、、誤解する事を承知で、、、
単純に言うならフレンズでもありセルリアンでもある、、、。」
「!?(と言うことは俺ににた存在…いや、それ以上…か)」
「えっ?(と言うことはこの颯真と言う奴もサンドスターハイを…)」
「まぁそうだよな?それが普通の
反応だ、誰も分かりゃしない。」
「どう言う事だ?」
ボウシは今だに疑問を晴らせていないようだ
「うーん、、、言うなれば、、、
フレンズの力もセルリアンの力も人間の力
も使えるって訳だ。」
「!?(やはり俺以上の力の持ち主か…)」
ボウシは驚きを隠せなかった
「だから説明は苦手なんだ、、、。
良いか?俺は元々人間だ。そこから
フレンズ、セルリアンと融合して
こうなった。これで分かるか?」
「成る程、、、実に興味深いです。」
メガネは眼鏡をクイッと上げた
「そんなフレンズが居たとはな?
メガネ、、、どうする?」
そう言うとボウシはメガネに目配せする
「うーん、、、どんな事ができるのか見せて貰いたいですね。」
「はぁ、、、今度は研究者ねぇ?」
颯真は少し呆れ気味に言った
「まぁまぁ良いじゃないですか。
丁度あっちにセルリアンが居るので。」
「あっちなら既に倒した。」
「あっ本当ですね。」
「いくらなんでも速過ぎる、、、
一体どんな事を、、、。」
ボウシは颯真を見つめた
「そろそろか、、、。」
颯真はそう言うと力をためだした
シュイン!シュイン!ガシャン!
「!?(変形っ!だと!)」
キラキラ、、、。
「これが、、、ユニオンフレンズだ」
「同盟、、、友達、、、。」
ボウシは言葉を和訳し繰り返した
「そうだ。俺はセルリアンにも、、、
対話が出来ると俺は思う。」
「対話、、、か。」
ボウシのかつてのセルリアンへの憎しみが 蘇る。
「セルリアンとの対話、、、。」
「、、、。」
「まずセルリアンには心が無い。
それなのにどの様にするんだい?」
「そうかい、、、俺は出来たぜ?」
少し貶す言い方をする。
「!?」
突然『出来ない』をひっくり返された
颯真の発言にメガネが驚く。
一体どんな事なのだろうか。
「ちょっと待ってくれ。」
そう言うと颯真は止まった
「さて、どんな物を見られるのか楽しみだな
メガネ?」
「勿論さ、ボウシ…これで君の半フレンズ化の謎が解けるかもしれないからね…」
しばらくすると、颯真の肉体が段々 セルリアンになっていく、ボウシは急いで
腰のホルダーからナイフを抜いた
「初めまして、、と、言うべきか。私はセリアン、、、セルリアンであってセルリアンではない。」
「反応が強い、、、。」
メガネは測定器を見ながらそう言った
「お前はセルリアンか?」
ボウシはナイフをゆっくりと前に回しながら聞く
「半分正解だ。」
「お前は何故颯真と共にする?」
そう言いながら対セルリアン用のナイフを
構える、、、。
「私は私を捨てた者を、、、同様に捨てるだけだ。その逆もしかり、、、颯真は私を拾ってくれた。だから私も颯真を拾う。
それだけだ、この意味が分かるか?人間。」
少し上から目線で話す。
「どういう、、、。」
ボウシは困惑した
「つまり、一度は助けられた恩があって、それを返す為に共にいると?」
メガネの鋭い推理、
「それでは答えに余りにも足らぬ。私は颯真本人が思う以上に勇敢で、優しく、決して仲間を見捨てず、自身の力とするセルリアンを一部操る力ですらも、善き方向へと使っている、、、誰よりも善人なのだ。ただ表面を見ただけで彼を語るのは、、、私が許さないぞ?」
最後は場を威圧するように言った。
「、、、。」
「だが、、、本当に善人なのか、、、見せてもらおうか、、、。」
ボウシはナイフを構えたままそう言った
「良かろう。」
そう言うとセリアンは颯真に姿を変えていく
「はぁ、、、今日はやけに疲れる。
かばん、取り敢えずこの人達を元の世界に
帰したいんだが、何か策はあるか?」
「うーん、、、霊夢さんに頼んで
前みたいに同じくゲートを作って貰う、、、というのが安全策ですね。」
「じゃあ図書館に行くか、、、。」
「そうですね!」
「付いて来て下さい。恐らくもうすぐで帰れます。」
「成る程、、、。」
「分かりました。」
四人は図書館に向かった、、、。
~道中~
四人は森林地方を歩いていた、、、。
「それにしても、、、お前は何で
セルリアンとの対話を試みるんだ?」
ボウシは不意に質問を投げかける。
「えっ?仲良く出来ないか?
出来たら最高だろ!想像してみろよ、、、。
人間とフレンズとセルリアンが手を繋いで、仲良く遊んで、、、敵が誰も居ない、、、
平和な世界、、、しかし現実は非常だ。
世界の一部の国同士は、無駄だとしても
戦争を止めない、、、だから、、、俺は、、この世界で真に平和と言える世界を、、、
作りたいんだ、、、その為にはセルリアン、人間との和解、フレンズ達の理解が、、、
必要なんだ、、、」
「そんな大層な計画をして、、、
本当にその対話とやらが出来るのか?」
ボウシは不信げに質問を投げかける。
「出来るから準備してるんだが?」
「何だって、、、。」
当たり前の様に発言する颯真に、ボウシが
驚いた、、、まるで無謀にしているかと。
「俺はもしかしたら対話を果たす為に
生まれてきたんじゃないかって、、、
今は思う、、、この力は、、、人間が持つ
には余りにも不自然過ぎる、、、。」
「あっ着きました!」
かばんが指をさす先にはボウシ達の知る 図書館は無かった
「ここがジャパリ図書館、、、僕達のより遥かに大きい、、、。」
「じゃあ俺は霊夢を呼んで来るから。
適当にくつろいで待っていてくれ。」
「わかった。」
「分かりました。」
そう言うと二人は大きな机に備え付けられた
椅子に座り込む、、、。
「さてと…メガネ、どうやらここは俺達の知るジャパリパークじゃないようだ、が、霊夢とかいう奴が俺達の世界に帰してくれるらしい、どう思う?」
ボウシはメガネに視線を送る
「はっきり言って怪しいね、でも少なくとも元の世界の僕達の“足“になるヘリは修理して
持って帰りたいよ…」
メガネはあまり乗り気では無いがヘリを修理したいそうだ
「それには賛成だ、さあ、次に決めるのは
最も最悪な事態の対処だ、それは…」
「帰れなくなること…ですか?」
ボウシが振り返ると博士が立っていた
「君は…アフリカオオコノハズクのフレンズだね…」
メガネはすぐに判別した
「流石はヒトですね、博士…これは非常に興味深いですよ」
博士の後ろから助手が出て来た
「お前は…ワシミミズクのフレンズか…君達がここの主って訳か…」
ボウシが聞くと博士は頷いた
「鋭いですね、さてお前らは何者なのですか?」
「ちょいちょいと答えるのです」
博士と助手が急かす
「俺は…そうだな、(ボウシと名乗っても良いが…ここがジャパリパークである事を考えて…)俺はセルリアンハンターだ」
そう言うとボウシはポーチの中から腕章を
取り出し見せた、そこには、 Cerulean Huntersと刺繍されていた。
「…ボウシ伝わってないよ」
メガネが真顔で言う
「ここ異世界だったの忘れてた…」
ボウシはポーチに腕章をしまい博士の方を 向く
「とにかく俺はハンターだ、それでお前らは
なぜ俺達の帰れないかも問題に首を突っ込んできた?」
すると博士が口を開く
「しばらくはこの図書館に住まわしてやるのです、でも条件つきなのです…」
博士は淡々と喋る
「成る程そいつはありがたいそれで?条件は?」
ボウシは腕を組みながら聞いた
「お前がセルリアンハンターということを 証明するのです」
ボウシ・メガネ『あら以外とあっさり』
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後書き
ケモナー1号さん!コラボありがとうございます!
私お得意のかばかば執筆ですがお許し下さい!
兎にも角にも続きを執筆していくので今後も生暖かい目で見守って下さると喜びます!
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次回~修理
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