忍だった少女が夢見るは。
愛乃桜
序幕 その物語の始まり
「……あれが、上田城……」
私は森の中にある
隣に立つ兄──
「明日には昌幸様と顔を合わせるんだから、少しでも早く上田に入る。
「わ、待って才蔵。置いて行かれると困る!」
「じゃあしっかり付いて来な」
「分かってる」
先に枝を
私達、
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