【謎の指輪】
...一時間前
一時間前からこんにちは。
僕の名前は...もういいか。
明日から高校に入って初めての夏休みだ。
まぁ、初めてだろうがなんだろうが、父の旅行に付き合わされるか、
ぼっちの引き籠り生活になりそうだけど...友達とか
どうやって作るんだよ...
彼女なんてなおさら...
「はぁ...帰るか...」
高校入学直後、友達ができず、学校で落ちこぼれた僕は、
終学式も終わり、そろそろ12時をまわろうとしていたので教室を出た。
「あのぉ...」
...僕?...ME?
周りはみんなもう帰ったので誰もいない...
え、じゃぁ僕じゃん。
「すみません...すこしいいですか?」
「あぁ、はい。なんですか?」
話しかけられた。しかも美少女に。え。なに僕今から死ぬの?
「探し物をしていて...こんなもの見ませんでしたか?」
そう言って美少女はスマホの画像を見せてきた。
(...指輪?)
そこには紺色の小さな宝石みたいなものがあり、さらにリングのところに
星の模様が刻まれている指輪だった。
「大切なものなんですっ...!心当たりはありませんか...?」
僕は終業式が終わった後ずっとここにいたので知っているはずがない。
...しかし。
(これ...見たことある...?いや...知ってる...?)
なぜだか見覚えがあった。...見たことないはずなのに。
「心当たりはないですけど...大切な物なんでしたら探すの手伝いますよ。」
「!...いいんですか?!その...お時間とか...」
時間なんて腐るほどある。用事なんてないし、勉強なんてしたくない。
ましてや友達なんていない訳であって、誰かと遊ぶなんてこともない。
...つまり暇なのだ。それも超絶。
「いいですよ。どうせ暇なんで。」
「...!ありがとうございます!」
「いえいえ、それで何処に落としたか心当たりとかあります?」
「この校舎に来る前はあったと思うのですが...」
この校舎の中か...時間かかりそうだな...
まあ、美人の頼みだし頑張るけど。
______________________________________
探し始めて50分、いろいろ探したが全然見つからない
(全然見つかんねぇ...)
|ふふふ♪|
...?いまどこからか笑い声が...気のせいか?
|ここだよ♪|
!?気のせいじゃない!
「??どうしました?!」
「すみません。少し待っててください!!」
美少女にそう告げ声の主を探す。
|こっちこっち♪|
しばらく探していると気づくと校舎裏にいた。少し彷徨っていたら
「ん?」
見つけた。指輪だ。
...まあ校舎内にあるとはいってなかったけど...
なしてこんなとこに落とすん?こんなとこ通らないだろ...まぁいいけど。それより...
「やっぱどこかで...まぁいいか!とりあえず渡しにいこ」
そう思い後ろを振り向くと。
...美少女がいた。
「急にすみません。確認ですけどこれですか?」
そう言い指輪を差し出すと
「やっと見つけた...!!!」
不敵な笑みを浮かべる美少女。...いやな予感がする。
「ずっと探してた!!!」
美少女がそういうと持っていた指輪が光り始めた。
どんどん光が強くなる。
「なんだよこれ!!どうなってるんだよ!!」
「あなたにはあの世界に行ってもらうわ」
さらに強くなる。
「あの世界ってどこだよ!!」
「行けば分かるわ」
美少女がそういうと光は完全に僕を飲み込んだ。
(また変なところに連れてかれるぅぅぅぅ!!)
そんなのんきなことを考えていたら突然意識が途絶えた
え、僕死ぬの?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます