見捨てられた者達 リプロベート
宇宙(そら)にも、地下(シェルター)にもあぶれてしまった人達。
一時の空腹や寒さを凌ぐ為に、互いに争い、殺しあい、無秩序がまかり通った。
絶望で一家心中してしまう家族。
吹雪の中、猛獣がうろつくかつての街並み。
脆い建物など大自然の怒りの前では何の役に立ちやしない。
大事な物は、スカイピープルやアンダーグラウンダーの連中が根こそぎ持っていってしまった。
まともな銃一つさえない。
こんな状況を予見していた、いや、寧ろ待ち望んでいる集団がいた。
フリーダー、
人間はその能力の2割も出す事が出来ないでいる。
その能力を解放する事により強靭な体力、超能力を得る者達がいた。
過酷な環境と訓練、信仰心、そしてリミットカッターと呼ばれる薬によって、人を超えた戦士であったり、また人知を超えた超能力(魔法)であったりした。
しかし全ての人間がリミットカッターを服用してもフリーダーにはなれず、極々限られた人間だけの成せる神秘の力だ。
サイボーグ、
脳はオリジナルであるが、他は無機物もしくは有機物、あるいはその両方の身体をもった人工身体を総称してこう呼ぶ。
ヒューマントランスファー、
遺伝子改変、移植、変異細胞利用などにより動物との融合体により異常な身体能力を手にした者をいう。普段は人間の姿ながら獣人化し、さらなるフィジカルアップする事が可能だが、並々ならぬ訓練が必要な事と獣人化時に平常心を保つ事が出来ないと『暴走』してしまい人間に戻る事が出来なくなってしまう。
シュプリーム、ゴッド、インセクター(クリーチャー、虫人間)
ヒューマントランスファーを更に前に進ませた人間改造。
要するに虫と人間の融合体である。
虫と人間は本来交わる所など無いのだが、あえてそれを融合させる事により、虫の神がかり的なパワーを得ようとした。
その方法は遺伝子改変、移植、変異細胞といった高難度な方法ではなく、要所の人間細胞に模倣虫細胞をインプラントさせ、融合を期待するといった強引な方法であった。
このトランスファーはさすがに受け入れる人間は少なかったが、希望者第1号がスパイダーマンとなり、見た目も人間と何ら変わりが無かった為、至高の身体、又は神の身体と呼ばれた。
また改造コストもかかる時間もヒューマントランスファーより遥かに小さく、かつパワーアップが期待出来る為に多くの人間がこの改造を受けてしまった。
ノウハウが出来ない当初はあらゆる虫が希望対象になり、融合失敗で体が壊疽していく者、模倣虫細胞のインプラントしすぎでバケモノになってしまう者などが多数出てしまった経緯がある。
今は限定的な虫のみが選ばれ、インプラント量も極少量である為、かつての神がかり的なパワーは出せないものの1カ月間だけはスーパーパワーを得る事が出来る。
模倣虫細胞は1カ月ほどで表面に浮き出て、酷い日焼けの皮剥けの様に剥がれる。
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