まそほのいと

瀬田 真赭

祈り

神様・・


あの日の私は


物見やぐらに登り

そして天狗になり


すぐに足元を掬われ

闇に逃げ


貴方の姿に

怯えていました


愛されていた幻覚で

この胸の奥を

黒く染めながら・・


今 降りてきた

この光は

貴方からの

お許しでしょうか

涙が溢れて

止まらないのです


生まれて初めて

朝を感じて

胸の前に手が

合わさりゆくのです

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