1話

さとり「ねえねえ、デート行こう?」


2人「「ゲホッ、ゲホッ」」


さとり「わぁ~ジュース溢してる。なんで突然噎せたの?」


零「な、なんでもねえ」


博音「姫が心配せずとも、魔力は直に満ちるであろう。」(訳:心配しなくても大丈夫)



さとりの爆弾発言に、2人はジュースを吹き込んだ。


厨二病ではあるが、中身は健全な高校生なのだ。


思いを寄せる女子の家にいる上に、デートにまで誘われる、これほどの神シチュはない。


だが、それは甘い密であり、毒であり…。



博音「何故急にデートを?」


さとり「勿論青春するためだよ~」


零「デートじゃなくてもいいだろ…」


さとり「だってデート行ってみたいし~、3人で出掛けたいだけだよ私は」



「最近集まっても遊べてないでしょ?」と首をコテンと傾けるさとりにドキッとしながら、零は言葉を返す。


零「ただ遊びたいだけなら、デートって言う必要はないだろ。」


さとり「非リアだから一度は言ってみたかったんだよ、デート」



およよ…と泣き崩れる(嘘)さとり。

それを見ていた博音が、さとりに声を掛けた。


博音「姫が言うならば、どんなエデンにでも共に参ろう。」(訳:さとりが行きたいなら何処でも一緒に行く。)


さとり「博音くん、ありがと~」



ニコニコと笑うさとりに、二人は心臓を押さえて倒れる。



さとり「!?」



突然の出来事に、さとりも驚いたようで…。



さとり「と、取り敢えず死ぬな!!!」





真夏の昼のことである。

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