侵入者の特技
侵入者の場所を当てられなかったのは残念だったが、少なくともプールにいないことは確定した。
そうなるとこのままマップの上の方の部屋を移動して逃げるのが正解なのだろうか。それともこれから来ることを警戒すべきか。
全く分からない。
ナナミは悩んでみたが、だからこそゲームとして成立している。上手くできているルールにもどかしさを感じた。
そういえば生徒が特技を使えるのと同様に、侵入者も1回だけ特技を使える。
侵入者の特技は『移動しないことができる』というものであった。
うわっ。待ち伏せするってことだよね。
入って来られるのも怖いけど、潜んでいるかもしれない部屋に入るのってもっと怖いじゃん。
バーチャルな空間の為、もうここがゲーム施設なのか、本当の学校なのか良く分からない状況になった。
襲われたら何をされるのだろうか。
スマホゲームでは毒ガスを浴びたり、拳銃で撃たれたりするシーンが流れるという。
これも再現されていたとしたら死ぬことを味わってしまう。
こんなリアルな世界でそれはないことを願うが、もしかしたらもっと酷いことが待っているかもしれない。
まだ世に出る前の実験だからということで。
みんなそれぞれ感想を持ちながら参加している。
大部分は後悔だろうか。ジェットコースターが怖いと知りつつも乗ってしまう。そんな心理と似ているかもしれない。
2ターン目はユアとカナは『校長室』アスカは『3―A』ナナミは『職員室』にそれぞれ移動した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます