休日の朝
「ん、んん~……」
朝になり桃花は目を覚ました。
隣には最愛の人である良平が寝ており、桃花は自然と笑みが溢れてしまう。
今日は土曜で学校が休み。良平はしばらく起きないだろう。
「寝ていても抱き締めるなんて夏休みの時みたいですね」
ぐっすりと熟睡しているにも関わらず良平は桃花を抱き締めており、起きる気配がない。
あの時は恥ずかしくてドキドキしていたが、今はだいぶ慣れて嬉しさでいっぱいになる。
幸せな気持ちで溢れ、ずっとこのままでいたい。
夏休みの途中までは親友の兄としか思っていなかったけど、今は好きで好きでたまらない人。
こんな気持ちになったのは初めてであり、もう良平から離れることができない。
脅して付き合うという最悪な方法で彼氏にしたが、良平は一切の文句を言ってこなく、今は向こうから積極的に抱きついてくるからさらに好きになってしまう。
しかも良平は明らかに桃花のことを好きになりかけている……これが嬉しくないわけがない。
抱いてくれるようになるにはもう少し時間がかかるかもしれないが、良平はいずれ桃花の初めてを貰うことになるだろう。
そうなれば妊娠に結婚……ずっと最愛の人と一緒にいることができる。
「好き好き好き……」
この溢れる気持ちを抑えきれずに、桃花は良平にキスをする。
もう何があろうとこの気持ちは変わらず、桃花はずっと良平の側にいるだろう。
良平の性格からすると他の人を好きになるなんて考えにくく、まず間違いなく一緒いることが可能だ。
「ん……桃花……離れないで……」
夢でも桃花と一緒にいるのだろう、良平は寝言を言っている。
夏休み聞いた寝言ではアニメキャラだったけど、今は桃花で本当に嬉しい。
「永遠に離れませんよ。お兄さんへの愛はずっと変わりませんから」
桃花は寝言に応えて、またキスをする。
「ん……桃花?」
熟睡していたが、キスで起きたようだ。
「ごめんなさい。寝てるのにキスしちゃって……」
「大丈夫。キスならいくらでもしていいから」
「ありがとうございます」
いつでもキスできるとわかって、桃花は嬉しそうな顔をする。
ということなので早速キスをし、桃花は幸せを味わう。
朝からするには相応しくないくらい濃厚で、部屋の中いっぱいにキスの音が響く。
濃厚すぎるキスに桃花の顔はどんどんと蕩けていき、止めるタイミングすらわからなくなる。
好きな人とするキスは脳を麻痺させ、幸せな気持ちしかない。
「お兄さん、いっぱい噛んでください」
抱いてくれない以上、気持ち良くなるためには良平に噛んでもらうしかない。
良平は頷いてから、桃花の首筋に思い切り噛みつく。
今の桃花にとってこれが一番の幸せであり、この快感は忘れることができない。
一日中、噛みつかれてもいいくらいだ。
「はぁん……もっと噛んでください」
身体を大きく震わせても止めてほしくなく、ずっとこの快感を求めていく。
「詩織が来るまで噛みついててあげるよ」
「はい」
良平は本当に詩織が部屋に入ってくるまで噛みつき、桃花はこれ以上ないくらいの幸せを味わった。
噛みつかれている様子を見て、詩織がかなり驚いたのは言うまでもない。
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