第9話 原稿を書く(文章入力)

前回、知ったと記述したツールについて二種、ご紹介です。


1)某印刷会社さんのサイトにある、PDFメーカー。

本来は入稿用らしい。

テキストを放り込んで、段組み、とじる方向、サイズ等を指定。

ボタン一つで印刷会社さん推奨の書式にはめ込まれた入稿用PDFが出来上がるというもの。


フォントサイズはどれくらいで、何行の、何文字で、余白は……、などとブツブツ言わずとも、いきなりプロ仕様。特に凝ったつくりにする予定がないなら、本文が仕上がったその後は、もうここで変換すればいいんじゃないでしょうか。


2)文庫本データ生成ツール 威沙いずな

フリーソフト。

仕上がりサイズ、段組みから挿し絵等、レイアウトのほとんどを自分好みにかなり細かく指定できる。あとはテキストを放り込み、ボタン一つでPDFへ。

しかも中とじ、平とじを指定すれば、それ用にページさえ並べ替えてくれて、後はそのまま製本するだけとなる変換ソフト。

また「小説家になろう」にUPしているものなら、作品IDを指定することで本文を自動でテキストダウンロード。コピペいらずのソフトもついてくる。


大量のページ数を扱う場合、間違うことなくページの並び替えをしてくれるというのは、心強い。ただし初心者には数値だけで全体を組むことが難しい。

また挿し絵挿入やタイトル、ページ切り替えなどなど、指定のさいは専用タグを使うため、慣れが必要。


そんなこんなで「こんなんもあったんかー、ちぇ」と横目に見ながら、

もう書式を組んでしまったのでさし当たってはワードで作り、

長編の1タイトルだけを、1)で作ってみることにしました。

(間違いなく強い味方なので、みなさんが原稿を作られる場合はぜひともご利用いただければと思います)


そこで注意したことは


0)誤字脱字。(原理原則だけど、いまだ完璧にはこなせてない、涙)

1)句読点、小さな「つ」等が、行の頭に来ないよう書式設定する。(超基本)

2)いくつかの章からなる話の場合、章の表紙が奇数になるよう統一。

(意外と盲点だった。もちろん見開きで始めたい場合は偶数になるし、こだわらない場合はスルーで)

3)漢数字へ統一。

4)横書きでは「?!」でも、縦書きでは1文字ずつ縦に並ぶので、1文字に2つ入ったものを使うか、1文字だけに変更で統一。

(その他記号も、縦書きにしたとき向きを必ずチェックです)


さて、ネット公開はほとんどが横書きです。

本につくり変える時、それが縦書きになります。


PDF化した時にも感じたのですが、同じ文章にもかかわらず横書きと縦書きでは受けるイメージがかなり違います。もしかすると目で追う文字の量、スピードがだいぶん違うのかもしれません。縦書きの方が断然、多くの文字が一度に把握できるように感じ、文章の不具合や空白などなど、横書きよりも目につく印象を受けました。(NR比)


従って、横書きで書いた物を完成とせず

縦に書きなおした「現物」を見る

ことはかなり重要だと感じています。


また今回、NRの長編は連載形式を一冊にまとめるカタチをとっています。

そしてネットで1話が1万字以上という連載はなかなかないのでは、と思います。2千字から3千字がおおむねで、多くて5千字ではないでしょうか。

しかしながらNRの書式で書くと、2千字の場合は見開きで完結。5千字でも見開き2回分プラスはみ出した残り程度で、連載通りを書籍化するとかなり細切れになることが分かりました。これはページの無駄にもなりかねず、数回分の連載をひと塊に編集しなおすこととなっています。


その際、感じたのは、連載時、更新ごとに起承転結が盛り込まれているいくつかを連結させると、出来上がった一話の流れがたいへんごちゃごちゃする、という事でした。

この辺りの整理、話の流れの強弱、その付け直しも重要だなと感じています。

(NRの書き方がそうなだけで、一般には当てはまらないかもですが。おかげで切りどころ満載、編集作業は助かりました)


うむ。

なんでもやってみないと分からない。

また次回。


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参考)

かんたん作れるネット印刷所「シメケンプリント」 縦書き小説PDFメーカー

文庫本データ生成ツール 威沙


本文入力

・縦読み対応への文字列変換

・1冊として読み上げた場合を想定しての編集作業

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