第1話 「よろしくな !」か…
はっきり言って眠い。
朝日が目に染みるぜ。
くそ!ダイヤモンドより眩しいじゃねえかよ!
たまには休んで家族サービスしろよ!太陽さんよぉ。
などと11時25分に起きて言うセリフ……いや思うべきことでは無いなと反省している今日この頃……
入学式は午後1時から。つまり、今は2時間前。俺は急いで準備をした。
が、ちと早すぎた。飯食って着替え終わって歯磨きして今は11時ごじゅう……9分。やるやろ?
電車で行くとか自転車で行くとかならこの時間でちょうどいいんだけど……
うちから学校まで徒歩7分。ダッシュで最速記録3分。近いだろ?
なので後40分位はダラダラしてられるのだ
などと思ってテレビで若手芸人が司会を務めるバラエティ番組を見ていたら母に
「早よ行ってこんかい!」
とカバンと共に春めいた風が吹く外へと放り出された。
外に出てしまったので
学校に行く気しか出なくなってしまった。
何となくスキップになってしまう。
春だから浮かれてんだよ。ハルだとしかも晴れた日だとワクワクというかウキウキというかしたくなるだろ?つまり、そういうことさ!
7分後
着いてしまった。
県立屋岡高等学校
ここで俺は三年間学ぶのかよ。
はぁ〜、彼女欲しいぃー。
「出来たらええな」
そのつぶやきに対するコメントが後ろから聞こえた。
俺、今心の声もれてたのか?
「バリバリ聞こえとったで」
まじかよ…
「じゃあ改めて…彼女欲しい」
もう一度言葉にしてみた。
「再度言う意味あんのか?」
「ある。高校生活で成し遂げる目標の確認」
「なるほどな」
「さてと、入る前に一応言っておこうかな?
三年間よろしくな山下」
「よろしく」
山下……通称山下。愛称山下。の彼は何を隠そう俺と同じ中学で俺と同じ自然科学コースに入った。そして、綾ちゃんの彼氏でもある。
「綾ちゃんと同じか……熱いねえ」
「春だからだろ?」
「ハルだからかもな」
いや、それは無い。
二人でそんな話をしながら校門をくぐって校舎へと向かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます