「人形遣いの踊りーーマリオネットダンス」編、人形の國
暇の三
第0話プロローグ、「父親」の忙しさ
たった、5つにして、いろいろな賞を総なめにしたという、栄誉が認められて
このたび、「養子」となったわけなのだが
お父さんが、家に帰ってこないーー問題はない、
とはいえ、それでも――新しいお父さんのことは気になる
ーー西洋風に建てられた「洋館」の中で、彼女は一人侍女がかけてくれた毛布の中で眠る
幸せな光景ーー少し寂しいという気持ちもある
「義父」は、工場というか「実験棟」と呼ばれるところで、研究者をしている
ーーだから、忙しくて帰ってこられないのだ
「義母」だって、部屋から出てこないし
「お嬢様、帰りたいですか」「---別に」
帰りたいか、と言われるとの―だ、いや、本当はそんなことはない
ただ、痛々しくて見てられないのだ
自分をあまりにも超すものを見すぎたせいで、「私」にかしこまる「親」なんて
「大丈夫です――旦那様は、お嬢様のことを愛してますよ」「そうかな」
「そうですよ、きっと」
ーーーそれは静かな夜だった
雪の降る静かな夜ーー、雪は降ると静かに降り積もる
本来南国である「九州」にはあまり雪が降り積もらないのだが、その年は例外に多く降り積もった
爆発も、悲鳴も何もなく、--ただ、静かに、ただ、たんたんと水面下で事はおこっていた
ーー父の研究施設から、「脱走」したものがいるらしい
詳しいことは教えてくれなかった、また侍女もわからないらしい
(--私が強くなって、お父さんを支えるわ)
彼女は、そう考えたーー久々の会食の時、父は言った
「私のことはいい、ただ、私のことを真に思うのなら
呪術の仕事をこなし、私の汚名をそそいでくれ――私が犯した分の過ちは私が償うが、、、それでも、ほこりも栄誉も失った、、、だから、取り返してくれ
ほこりある「長谷」家の義理の娘として」
――ことの時、断ることもできた7
「--うん、わかった」
でも、、断らなかったーーなぜかわからない、でも、そうだったからこそ
物語は動いた
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