おみせやさんごっこしています

おさるなもんきち

面白そうなものに飛びつきました

今から約8年前。


とある会社の窓口でお客様の要望に答える毎日。

家に帰れば一児の父として、息子に振り回される生活を送る、ごく一般的なおっさんでした。


家は自分の癒しになっていましたが、職場環境に不満があったので、なんとか楽しく出来ないものか?と考えながら日々窓口で品物を販売していました。


そんな中、会社の窓口で品物を販売する時に、もっとこうしたら良いのにと思うことが多くなり、会社の提案制度を利用して意見を言うことをしていたのですが、なかなか変わらない現状に苛立ちを隠せなくなり、気がつけば


「自分が思うように、自由に販売行為がしたい!」


と、強く思うようになりました。



そんな中、ぼけーっと見ていたブログ記事の中で、『副業に最適!誰でも自由に品物を売れ利益で稼げる!』と言うような記事を見つけました。


それが、私と”せどり(転売行為)”の出会いでした。


お金稼ぎに興味が無いと言ったら嘘になりますが、正直お金稼ぎがどうこうより"自由に品物を販売できる"という点に興味を惹かれました。


記事の内容は、お店のセールなどで安く品物を買い、それをインターネットのサイトで高く売ることによりその差額で利益を得ると言うもので、 主なインターネットのサイトとしてアメリカに本社がある日本の企業ミツリンハポン(仮名)、 オークションサイトで有名なおくおく(仮名)などが挙げられていましたが、当時、インターネットで品物を買うのにも抵抗があった私には、それらのサイトがなんなのか?さっぱり分かりませんでした。


その時の私は「ふーんそんなものもがあるんだ。まあ俺には出来ないよな。仕事も忙しいし」とその記事をまるで物語のように流し読みしただけでしたが、どこか心にひっかかるものがありました。


その日の夜、カミサンに会話のネタになるかと思い記事の内容を話したところ、『うさんくさい』と一蹴されてしまいました。


私と同じような考えのカミサンでしたので、そう言うことはわかりきってましたので、言われてみて改めて、これが一般的な考えだよな?と納得しながら酒を飲んでました。


ですが、翌日。


仕事で納得できない事が多くてイライラしていた私はどうかしてたんでしょう。気がついたら、せどりを紹介していたサイトに書いてあった”ミツリンハポン”で商品を販売するための会員登録を行っていました。


改めて思い返してみると、当時の自分は本当にどうかしてたのかもしれません。

サイトに書いてあった事が詐欺行為につながる可能性もあったのに、よくもまぁ安易に手を出したものだと想像するだけで怖くなりましたが、そこは良い巡り合わせがあったのでしょう。今も細々と続けているのは当時見たサイトの管理人様がきっかけを作ってくれたおかげと思っています。


登録も面倒くさい部分が多かったですが、楽しくもありました。

勢いではじめてみたものの、慣れない登録作業でしたし、カードなどの登録なども不安がなくはなかったのですが、そこは自分の欲が勝ったのか?面倒くさいというより先に進める事が楽しくなり、四苦八苦しながらもなんとか無事サイトに登録出来、晴れて品物を販売するスタート地点に立つことが出来ました。


登録してみて改めて思ったのは不安感。

多くの出品者様がいる中で私のような初心者が、誰もが知っているミツリンハポンというサイトでお店を開いてもいいのか?という漠然とした不安感が一気に襲ってきたのですが、ここまで来たからにはとりあえず商品を登録して並べるまではやってしまおう。やって何か指摘があったら直せばいいや!と開き直ることにしました。


開き直ったら次に来るのは楽しさ。

普通の販売業の会社員の私が自分自身で品物を販売する。会社の枠にとらわれ不満を抱えていた販売方法を無視して、自分が考える理想の販売方法が出来るとウキウキしながら登録作業をしていきました。


そして、なんだかんだ四苦八苦しながら登録出来たお店に出した最初の商品は、日本では誰もが知っているロールプレイングゲームのゲームソフトでした。


せどり(を含む販売行為)を紹介していたサイトに、最初は自分の持ち物を販売して見て”売れる楽しさを感じて欲しい”と書いてあったのを見てあわてて部屋を漁りました。


自分が持っているものでいらないもの。

比較的綺麗なものをかき集めたものの、売れそうだなと自分で思ったのは5点。その中でも一番人気がありそうで売れそうだと感じたのがゲームソフトだったんです。


そして、次に商品を売るための登録へ。

・ミツリンハポンさんに登録されている商品から自分が売る商品を探す。

・自分が売る商品の状態(新品なのか中古なのか?中古でも状態はどうなのか?など)を登録する。

・売る値段を設定する。

・商品の発送方法を登録する。


すでに自分がやらなくなって長いゲームソフトだったので、パッケージには他の何かと重なって出来たすり傷が見られましたが、ゲームソフトそのものを見ると表裏には目だった傷もなく、改めてゲームソフトを起動させると問題なく起動したため、


・商品の状態は中古だけど比較的綺麗に見える商品

・「見てくれてありがとうという感謝の言葉」「商品の状態はパッケージに傷が見られるが本体は綺麗に見えて起動も確認した」「発送は記録付の郵便」というような内容を記載

・売る値段は他の中古商品を見て、一番安く売っている方の値段から一円単位をなくした値段(最安値)

・商品は記録付の郵便で発送と登録


そこまで書いて、何度も見直して。

振るえる手を抑えながら登録ボタンを押しました。


やっと始められたという感動と、やってしまったという漠然とした不安が混じり、訳の分からない感情が一気に溢れて来たのですが、目の前に置いてある残った商品もほっとくわけには行かないので、勢いのまま登録を行いました。


慣れないことを続けてたからでしょうか?

登録を行ったところで疲れがどっと出てしまったので、気分転換に子とお出かけすることにしました。


漠然とやり切った喜びを感じながらも、公園に行ったり、 ショッピングモールでおもちゃを選ぶのに付き合わされたりしながら時間が過ぎ、気がつけば登録してから3時間ほど経っていました。


息子とアイスをペロペロ舐めながら帰ってきて、ふとパソコンの画面を見て驚いてしまいました!


商品が売れたから発送しろ、と言う通知が目の前に飛び込んで来たからなんです。


正直思いましたよ!


早い!早すぎじゃね?と。

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