第21話 梅雨時の宅配便

大きな段ボールを適当に梱包したのと、通販会社の赤いキチンとした箱。

でかい方には覚えがない。

しかもなんだ、赤い方は水溜まりに置かれて、でかい方は縁側へ置かれてる。

ちょっと出るのが遅れたからって、どういうつもりだ。

でかい方のラベルは手書きだし、カッター取りに行って、受け取る前に開けてやった。


…中身の宛先、違うじゃないか。十個ぐらいの商品に、三人ぐらいの知らない名前のラベルが貼られて、入っている。

配達人に問い詰めたら、先輩風が後輩風に「どうなってる」って、そりゃ、言われたようにやっただけだろう。

もういいから、そっちは持ってカエレ。

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