エルアラメイン真の試練第2階層
俺達はエルアラメインのダンジョン2階層に突入した
ゴーレムによる偵察だとマンティコア多数と階層主がキメラだった
「いきなりキメラか」
俺が恨めしそうな声でぼやく
「このダンジョン、アルナロックよりかなり厳しいな」
南はニコニコ屈託ない笑顔のままだ
「高野君がいるからなんとかなるよ」
南は簡単に言った
が、キメラは魔法障壁が強い
アルナロックのダンジョンでも、苦労した魔物だ。それも第7階層でだった
「そうだね。なんとかするよ」
「うん、高野君期待してる。で、どうやるの?」
「えっと、俺が考えるの?」
「当たり前じゃないの、昔からそうじゃないの」
「昔って、あれ、昔の何故何探索とか推理とかの頃の話?」
「そうよ。高野君は名探偵だったんだから、その応用でなんとかなるわよ」
俺と南は小学生の頃、よく、疑問に思った事や不思議な事件を見つけて
二人で、研究したり、調査して解決してた
「じゃ、作戦伝えるね
マンティコアもキメラも魔法障壁が強いから魔法しか効かない
だから、俺の銃と南の銃でマンティコアは対処」
「うん、うん」
「そして、問題のキメラだけど。
俺の銃と南の詠唱魔法でキメラの魔力障壁をひっぺがす
俺の銃で援護してる間に魔法詠唱してね
ある程度魔力障壁が弱ったら、俺の詠唱攻撃魔法をぶっぱなす
俺が魔法詠唱してる間、無詠唱魔法で、俺を援護してね
今、俺の攻撃魔法が1番威力が強いから、多分この方法が一番」
「うん。魔法職として、ちょっと心折れるけど
事実だから受け入れる」
「それに俺は近接戦闘にも慣れているから」
「わかったわ。頑張ってね」
南に危険な近接戦闘はさせられない
前のダンジョンでは無詠唱のフレアアローを何度も撃ち込んだけど、
今回は南がいるから、魔法詠唱している時間が稼げる筈
「わかった。俺頑張る」
俺達は第2階層へ進んでいった。いた、マンティコアが
俺達は二人で銃を撃ちまくった
マンティコアは強力な魔力障壁を持ち、
魔法でないと対応できない
俺はアサルトライフルを撃ちまくった
NATO5.56mmエーテル弾はかなり効果があった
それだけじゃない、複数いる場合、足止めに使う事は極めて有効な戦術だった
南は目の前の魔物1体に集中出来た
「今だ、南頼む!」
魔法詠唱し終わり、待機していた南が詠唱魔法を発動させた
「炎よ、岩を砕き、貫く矢となりて、我が敵を焼き尽くせ!『フレアアロー』」
南の詠唱魔法の威力は格段に威力をましていた
試練のダンジョンの勇者の言う通り、俺達は魔法を使う時、
エーテルを感じる事と物理現象に基づく魔法構築に精通した
南の『フレアアロー』は詠唱すると以前の10倍近く威力がました。
しかし、魔道書グリムノートによる無詠唱魔法はそれ程威力の上昇が無かった
エーテルへの干渉方法の全てが現れる魔法陣の中のルーンの中に刻まれていて、
術者の技能に影響を受けない様だ
南の『フレアアロー』がマンティコアに吸い込まれる
たちまちマンティコアは消滅する
「次はキメラだ」
俺たちはこの階層の階層主、
キメラに戦いを挑む。幸いキメラは単体だった
「行くぞ!」
俺が声をあげる
「お、おー」
南のテンションが高い、キメラの部屋へ突入する
俺はアサルトライフルHK416にマガジンを装着
すぐに射撃を開始した。ある程度は効果がある
しかし、キメラの魔法障壁は分厚く、簡単には破れない
南も攻撃魔法を次々に繰り出す。魔法の節約はしない
この階層主を倒せば、次の部屋は休息の間だ
南の詠唱魔法はかなり効いている
そこへ俺のアサルトライフルのエーテル弾が更に追い討ちをかける
着実にキメラの魔法障壁は薄くなっていく
俺は魔法詠唱に入った。キメラの魔法障壁はかなり弱くなっている
南が無詠唱魔法を多数唱える
隙をみて、俺の詠唱魔法を叩きこむ
俺は『瞬歩』でキメラに近ずく
「今だ!」
俺が叫ぶ。俺は攻撃魔法を発動した
「炎よ、岩を砕き、貫く矢となりて、我が敵を焼き尽くせ!『フレアアロー』」
俺の前に五芒星が浮かび広がる。初めての事だ
俺の『フレアアロー』は南の『フレアアローより』、
かなり威力が大きかった。
南の魔法は炎の弓矢だが、俺のは弓矢より更に大きい、
弓矢では無く、投槍と言った方が良さそうだった
俺の『フレアアロー』は難なくキメラを滅した
俺は思い出した。あのフレーズを
「Q.E.D」
「我々は斯くの如しくして先の命題を証明せり」
「はは」
「ははは」
懐かしい、このフレーズ、南と何故何解決した時の決め台詞
南は今でもあのフレーズを正確に覚えていた
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