古よりの侵略者

「説明している暇なんて無いのよ。急いで!」


 真由香に急かされた焔は身体への違和感を抱えたまま、『奴ら』が現れたという場所へとたどり着いた。


「あれは……冗談か何かじゃ。どうやって動かしてるの、あれ?」


「あれね……シンプルな構造だから感応石から生じた電力で動かせる、と推定されてるわ」


 真由香が指差す先に居たのは、ファンタジーでよくあるゴーレムだった。


「やる気あるの?どう見ても鈍重そうだけど……」


「見た目に騙されちゃ駄目よ、あれでも結構速いから」


 真由香がそういうと、ゴーレムは見た目から想像できない速度で焔達に迫ってくる。


「確かに見た目より速いけど、あのスピードなら!」


「そうでもないのよ。行くわよ、ビームキャノン!」


 すると、真由香の腕に装着された銃身からビーム砲が放たれる。


 ゴーレムはそれに対し回避運動を行うが、避けきれずダメージを受けた。


「ビームは粒子砲だから速度的にいえばそこまででもないけど、避ける動きをできるなら!」


 焔はそういってダメージを受けたゴーレムに接近しながら剣を展開する。


「接近戦に特化したアームドフォートだっていうの!?」


「自分でも良く分からないけど、やるしかないなら……これで、切り裂く!」


 そうしてゴーレムが真っ二つに切り裂かれると、ボロボロに崩れていくのだった。


「ふう、なんとかなった。で、どこに行けばいいの?」


「イライザ……イライザ・フォーティアルが待ってる。そこに行くわ」

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