過保護の勇者が世界を救う!

プロローグ

「よく聞くのだ...我が娘、クレアよ。」


「はい、お父様。」


お父様と呼ばれている人物の名前はザウス。

全能神ザウス・シルバーク。

クレアの父である。


「地上にいる、後に世界を救うで少年が絶命の危機を迎えようとしておる。それを救ってほしい。」


「...アイツらが、その少年を殺そうとしているのですか?」


「いや、闇の者は少年に関心を抱いておらん。

今はごく普通の15歳の少年だ。」


ザウスには未来を見る力がある。だが_____。


「ですが、よろしいのですか?世界を救うと思われるのは、遠い先の話では...。」


ザウスの未来視は気まぐれで、故意に発動することは出来ず、一日、二日先なら問題なく予知することができるが、日が過ぎれば過ぎる程、その精度は落ちていき、遠い先となれば予知と言うには程遠いものとなる。


「確かに、その少年が世界を救ってくれるという確証は無い。助けることによって少年やその周りの運命を大きく変えてしまうことにもなる...。

だが、救える命をみすみす見逃す訳にもいかないであろう?」


「当然です!」


曲がりなく真っ直ぐにクレアは答えた。

それを聞き、ザウスはニッコリと微笑んだ。


「で、どのような危機なのでしょう?」


「蜂だ。」


「は?」









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