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  • 1-1への応援コメント

    コメント失礼します。
    この度は広告なし作品の本棚企画にご参加頂きありがとうございました!

    とても凝った世界観を感じました。
    説明が丁寧で読みやすく、個人的には行間が少なくてしっかり文章を読めるのも好きです。
    王国もの大好きなので、ゆっくりですが読ませて頂こうと思います♪
    ありがとうございました!

    作者からの返信

     こちらこそ、ありがとうございます。
     読みやすさにこだわっていますので、そこを評価していただけて嬉しいです。1話あたりの文字数は少なめのはずなので、身構えず気軽に楽しんでいただければと思います。

  • 4-8への応援コメント

    息を呑むような戦いでした。
    今までは名も無き兵との戦いでしたが、今回はモルリーク氏という強敵が相手との大立ち回りで読みがいがあります。
    ニコラスさん含めた三人がかりでやっと撃退ということを考えると、本当に強いですね。
    逃がしたのが惜しいですが、敵側も強い仲間を失いたくないということで援護が上手かった気もします。

    上で名も無き兵と書きましたが、ジャコブさんはその「名も無き兵」に含まれる人物のかと思います。
    そのような特別でない人物の視点から超人同士の戦いを見るのも面白いですね。

    作者からの返信

     ありがとうございます。
     迫力を伝えることができたなら幸いです。

     速いものを「速い」、強いものを「強い」と書けるのは、ジャコブ視点の良いところですね。語り手自身が強いと、戦いの最中でもどうしても余裕が生まれてしまいますが(逆に言えば、戦いに必死になりすぎていると強いという印象から離れてしまうわけですが)、ジャコブの力量だと必死にならざるを得ません。自画自賛になりますが、この場面ではそれが上手くはまってくれたように思います。

  • 1-23への応援コメント

    淡々とした語り口が叙事的な物語に合っていて読みやすいです。
    部隊の人間の関係性や力関係なども分かってきましたね。

    ニコラスさんはジャコブさんから見ると「器の小さい男」なんですね。
    実力はあるけどマイクロフトさん相手だと遠慮するみたいですし。
    その辺は超人ではない人間臭さがありますね。

    作者からの返信

     ありがとうございます。

     そうですね。
     作品の性質として「戦争を描写している」という特徴があるので、読者の感情に訴えるような書き方をするのはあまり良くないと思いましたし、ジャコブというキャラクターの立ち位置や人柄を考えても、おそらく自分自身の感情については多くを語らないと思うんですよね。
     Web小説としては(あるいはWeb小説というのを抜きにしても)分かりにくい話になっているのかもしれませんが、必要な分かりにくさですし、好意的に受け取っていただけたなら良かったです。

     ニコラスの人柄については、お察しのとおり、ジャコブというフィルターを通して描かれていますし、当時のジャコブはニコラスとの接点をほとんど持っていないので、本当のところは分かりません。
     ただ、プロローグに書かれているように、ニコラスやマイクロフトは後の時代の人々によって美化されているところがあって、執筆時のジャコブはそのことを多少なりとも憂いている節があります。
     そのため、ニコラスの器の小ささや人間臭さが強調されている側面はあるかもしれませんね。

  • 1-1への応援コメント

    あじさい様
    企画にご参加頂きありがとうございます。

    文章が上手くて世界観の説明などがスッと頭に入ってきます。
    また壮大な世界観を感じさせますが、1話ずつが短くて読みやすいのもいいですね。
    ゆっくりになりますが、読み進めさせて頂きます。

    すみません、企画ですが読み返しは不要です。
    (別に読み合いする必要は無いと企画主が考え直したためです)

    作者からの返信

     ありがとうございます。

     見返していると粗も多いですが、文字数が多くても読みやすいように文章にこだわったので、そこを褒めていただけて嬉しいです。
     もしかすると人によって好き嫌いが分かれる作品かもしれませんが、今のところ酷評はされていないので、安心して読んでいただけるクオリティなのではないかと自負しています。

     読み合いの件、かしこまりました。
     ただ、企画の方針とは関係なく、タイトルや紹介文がビビッと来たら(そして諸々のコンディションが良ければ)、小語さんの作品も読ませていただきたいと思います。

  • 5-8への応援コメント

    おはようございます、あじさいさん。

    ジャコブの「語り手」としての力が窺えるエピソードでしたね。
    事実を記憶し言葉で再現できる、と。
    得意げになったあたり、少しの脚色があったかもしれませんが、そこはご愛嬌で。
    (//∇//)

    自主企画に寄せたわたしのお話を読んでくださり、ありがとうございます。
    コメントなどなくても、それだけで充分です。
    ╰(*´︶`*)╯♡

    作者からの返信

     いつもコメントをくださり、ありがとうございます。
     またまた返信が遅くなり、すみません。2週間くらい前までは割と調子が良い感覚があったのですが、ここにきて再びだるさや無気力感に囚われています。まあ、年が明ける頃には心機一転できていると思います(できていると良いですよね)。
     このはりとさんの作品に送らせていただくコメントについても、申し訳ありませんが、まだ少し時間を頂くことになりそうです。

     語り手としてのジャコブについて特筆すべきは、やはり記憶力であり、それを支える観察眼でしょう。
     ジャコブが手記を書いているのはダームガルスとの戦争から何年も経った後なので、勉強を経て割と語彙力がある状態なのですが、手記に描かれている当時の彼はあまり語彙力を身に着けておらず、敵について訊かれたときも「すっごく速かったです」と表現するのが精一杯です。
     ただ、ジャコブには当時から、他の人々よりも一歩引いて場を観察し、それを記憶する力がありました。それが語り手として、そして戦士としてのジャコブの強みです。また、この点はマイクロフトとスタンリーがジャコブに目をつけた理由でもありますね。

  • 5-7への応援コメント

    おはようございます、あじさいさん。

    現実の世界でもそうですが、いちはやく真実にたどり着いた人が異端とされ、のちに「正しかった」と認められることがありますね。
    本話を読んで、それを思い出しました。
    (*'▽'*)

    そのころには、語った本人も含め、ここにいる全員が亡くなっているのでしょうけれど…。後世に何かを残す、とは、それが常なのかもしれませんね。

    作者からの返信

     コメントありがとうございます。
     返信が遅くなってすみません。

     物事の真実を探求するためには先入観を排除する必要があるので、世界の成り立ちや仕組みを説明する特定の価値観(宗教や身分制度など)が支配的な社会だと、先駆者はそこから逸脱する必要があります。その研究の真価が判断されるためには、周りの人々が先駆者と同種の「逸脱」(=価値観の変化)を経験する必要があるので、このはりとさんのおっしゃる通り、それが探求者自身の死後になる場合もあるように思います。
     このパターンは芸術家に多いイメージですが、ググってみると、地動説のコペルニクスや遺伝学のメンデル、物理学のアボガドロなども生前は評価されなかったようです。ただ、コペルニクスは単に地動説の本を大々的に出版しなかっただけで、当時のカトリック教会関係者も彼の研究のことを聞きつけた上で好意的に評価していたらしい、という話もありますが(「コペルニクスと地動説 なぜガリレオのように宗教裁判されなかった?」https://bushoojapan.com/tomorrow/2019/02/19/70370)。

     ところで、話が変わりますが、このはりとさんの物語を自主企画にお寄せいただき、ありがとうございます。
     実は既に読ませていただいたのですが、コメントに何を書くか迷っており、まだ送信に至っていません(こんなところで、ご本人に申し上げることでもないんですが)。おそらく近日中にお邪魔してまとまりのないことを述べることになると思います。ご容赦いただけると幸いです。

  • 5-6への応援コメント

    こんばんは、あじさいさん。

    専門家のバルディッシュは「半神」でなく「超能力者」ととらえていたのですね。
    人の能力を超えた者、と。
    単語だけ見ると現実に引き戻された印象がありましたが、分解してみると、またあじさいさんの描く幻想世界にすんなりと戻れました。
    (//∇//)

    作者からの返信

     こんばんは。
     コメントありがとうございます。

     そうですね、「超能力者」はこの世界観には合わない用語かもしれませんね。執筆時も悩んだ記憶があります。
     これに続くエピソードと関わることですが、バルディッシュの研究のためには、半神とその力を指し示す中立的な用語が必要でした。そうでないと、それらの用語を使った時点で主観的な価値判断が入ってしまって、客観的な議論ができないからです(もちろん、価値中立的な用語を使いさえすれば「客観的な議論」ができるとも限りませんが)。たとえば、「魔法使い」や「魔人」、「魔女」と言ってしまうと、邪悪なものという否定的なニュアンスになります。対して、「聖徒」や「(神の)使徒」では、肯定的なニュアンスになります。「半神」は、第1章でリジーがジャコブたちに話したように、一神教の教義に反する多神教時代の言い方なので、教会(その管理下にある王立図書館)の研究者だったバルディッシュはその語を使う習慣がありません。そこで、半神を「超能力者」、その力を「超能力/超自然的な力」と呼称する方針で落ち着きました。

  • 5-5への応援コメント

    おはようございます、あじさいさん。

    バルディッシュは、少しお酒が入ったほうがしゃべりやすいのかもしれませんね。
    飲んでも呑まれないタイプといいましょうか。
    いきなり連れてこられて機嫌もよいとはいえないでしょうし。
    (//∇//)

    作者からの返信

     こんにちは。
     コメントありがとうございます。

     なぜバルディッシュが(マイクロフトたちの前で)こんなにも酒を飲むのか、彼は飲んでいるのか呑まれているのかについては、この時点では色々解釈の余地があると思います。
     ただ、細かい理由はどうあれ、このはりとさんのおっしゃるように、酒を飲んだ方が話しやすいと彼が感じていることは事実、と言ってしまって良いでしょう。また、彼がこの状況で酒を飲む背景には、逃避行中は安酒しか飲んでいなかったので、「上物」の酒にありつけて(内心)喜んでいる、という側面もありますね。

  • 5-4への応援コメント

    こんにちは、あじさいさん。

    ニコラスが苛立った理由が、はたして朝食がとれず空腹だったからだけなのか、少し気になりました。ニコラス自身、もしくは彼に近しいリジーにも、バルディッシュと“似たような出来事”があったのだろうか、と…。
    想像の余地が楽しめますね。
    (//∇//)

    作者からの返信

     こんばんは。
     コメントを下さり、ありがとうございます。

     ニコラス、リジー、マイクロフトたちにはそれだけで独立した小説になりそうな過去があり、これまでに描かれてきた彼ら彼女らの言動にもそういった事情が反映されているのですが、それらについて踏み込んだ話ができるのはいつになることやら……。もちろん、物語が進めばジャコブはそういった話を徐々に知っていくことになるのですが、ここだけの話、もし書くべきことを本編で書き切れなければ、別枠で外伝を書くことも考えています。ただ、仮にそうなった場合、ニコラス、マイクロフト、あるいは彼らに近しい人物が中心になると思いますが、よほど頑張らないと、悪い意味で「普通のファンタジー」になってしまいそうなのが悩みどころです。
     外伝の心配をする前に、まずは本編をきちんと文字にして完結させることを目指すべきなんですけどね(笑)

  • 5-3への応援コメント

    こんにちは、あじさいさん。

    体はやせ細っても、書き続けているためか手や腕は衰えていない、のバルディッシュの描写が、物書きのはしくれとして憧れを抱きました。
    そこまでの人になれるのだろうか、と。
    (//∇//)

    お返事は気になさらずに。
    (^_^o)

    作者からの返信

     こんばんは。
     今日もコメントを下さり、ありがとうございます。

     現代日本でもそういう人は多いと思いますが、バルディッシュもまた、考えをまとめるためにそれを文字にして書き起こすことを習慣にしています。
     王立図書館を追放されて、バルディッシュはこのときほとんど本を持ち歩けていないのですが、それでも彼が絶えずメモに何かを書きつけているのは、彼の研究(今となっては思索)が先行研究や史料の単なる整理に留まらないクリエイティヴな側面を持っているからです。
     研究成果を公的に発表する機会を失ってもなお、過去に読んだ本や史料の内容を思い出しながら、「あれはもしかしてこういうことだったんじゃないか」「あれとあれと考え合わせるとこういうことが言えるんじゃないか」と思索を続けている訳なので、まさに研究者になるために生まれてきたような人物と言えますね。

  • 5-2への応援コメント

    こんにちは、あじさいさん。

    スタンリーは情報収集や交渉ごとが得意なようですね。
    正確な情報共有への気配りや、相手との話がうまく運ぶための準備に抜かりがないのが窺えました。
    ニコラスを連れてきたのは、半神がかかわっていて、といったところでしょうか。
    ╰(*´︶`*)╯♡

    作者からの返信

     こんばんは。
     今回もコメントを下さり、ありがとうございます。
     返信が遅くなってすみません(最近また少しカクヨムから離れ気味ですが、おそらく大丈夫だと思います)。

     スタンリーは……どうなんでしょうね。筆者はあまり意識していませんでしたが、他のファンタジー作品では意外と光が当たらないタイプかもしれませんね。伝令と通訳がそもそも必要ない作品もありますし、聞き込みや交渉についても、チートな主人公が自分で済ませてしまうことが多いかもしれません。
     スタンリーがニコラスを連れてきたのは、おっしゃる通り、ニコラスがバルディッシュの研究対象だからです。インテリなスタンリーは勉学が個々人の興味関心に強く左右されることを知っているので、バルディッシュが「魔法研究の第一人者」だったという話から、彼が教会での仕事に関係なく半神や魔法に興味津々だと判断した訳ですね。

  • 5-1への応援コメント

    おはようございます、あじさいさん。

    ニコラスの同行がいるとは、バルディッシュという人物と会ったあと、ひょっとすると戦闘になるのかもしれませんね。
    ジャコブにも話を持ちかけたということは、ジャコブもそれなりの使い手として認められている、もしくは別の理由があるのか、あれこれと想像しました。
    (//∇//)

    作者からの返信

     こんばんは。
     コメントありがとうございます。

     この章を投稿した後に知ったのですが、実はこのエピソードには、歴史好きの方からはお叱りを受けそうな箇所が2点ありまして……

     1つは青野菜ジュース。
     聞いた話では中世ヨーロッパの貴族はあまり野菜を口にしなかったそうなので、没落貴族とはいえ、スタンリーがジュース(しかも常温)で飲むのはちょっと変なんですよね。本作のモデルとして想定している時代のヨーロッパに「野菜ジュース」という概念があったのかも怪しいですし。

     もうひとつはバルディッシュ。
     某百科事典によると、日本語で「三日月斧」と呼ばれるバルディッシュという武器は、16~18世紀、主に東ヨーロッパからロシアにかけて使用されたそうです。ジャコブたちはメシア教の救世主が現れてからまだ1000年ほどしか経っていない時代に生きているので、普通に考えると三日月斧を知っているのはおかしい、ということになるんですね。

     その他、ジャコブたちがモルリークと初めて対決する数日前を描いたエピソード(4-2)で、ランドンには良いお茶と良い陶器があるという話が出てきますが、ヨーロッパにお茶や陶器の文化が広まったのも、史実ではもっと後の時代のことだそうです。
     ただ、筆者が本作で描きたいのはヨーロッパの歴史的事実ではないので、そういった不備については、作中世界内で矛盾を起しているのでなければ、古今東西のファンタジーによくある「時空の乱れ」ということで見逃していただけると幸いです(笑)

  • 4-11への応援コメント

    おはようございます、あじさいさん。

    敵軍にもリジーのような癒し手がいると、戦闘がなかなか収束しなそうですね。
    淡々と語られる被害状況から、死者を悼む雰囲気が感じられました。
    (*´-`)

    作者からの返信

     こんばんは。
     コメントありがとうございます。

     ここも、執筆者としてのジャコブの判断で、こういう描写になっています。
     見聞きした出来事や事物を具体的かつ詳細に記述すれば、アナンやヴォルフガングを読者により強く印象づけることもできたかもしれませんが、執筆時のジャコブの考えとしては、そこはこの手記の本題ではありません。そのため、このはりとさんがおっしゃるように、ここも「淡々と」書いています。ですが、前節の祝宴の場面と同じく、ジャコブとしては“書かずにはいられなくて”、こういう描写になっています。

    編集済
  • 4-10への応援コメント

    こんにちは、あじさいさん。

    治癒を終えたリジーが、気のせいか相手にややそっけないように感じました。
    治癒を待つ人が多く忙しいため、相手に心を残さない(残させない)ため、利用されないよう相手に印象づけないため、とあれこれ理由を想像するのが楽しかったです。

    ビールをかけられはしたものの、ジャコブはみんなの好意がうれしかったかもしれませんね。
    ╰(*´︶`*)╯♡

    作者からの返信

     こんばんは。
     コメントありがとうございます。

     嬉しい読み方をしてくださり、ありがとうございます。
     筆者としては、意図的に登場人物たちに不可解な言動をさせて読者が解釈に困るような場面を作りたくはないのですが、一方で、読者の皆さんには語り手であるジャコブの記述がすべてだとは思ってほしくないとも思っています。読者の方々にはぜひ想像の翼を広げていただきたいですし、読者が深読みしたとき、矛盾ではなく新たな発見や可能性が浮かび上がってくるような作品を書くのが、筆者のささやかな願いです(その割にはあとがきやコメントへの返信などで解説しすぎている気もしますが)。

     ジャコブの仲間たちについても、実は、ジャコブは『ダームガルス戦記』と名付けられたこの“手記”では意図して多くを語らないようにしています。
     プロローグの0-1に書かれている通り、ジャコブはこの手記で「我が王国とダームガルス帝国との戦争について」、「主としてジョン・マイクロフトとニコラス・ハーディングに関わること」を書こうとしています。その際、自分のことは「どう考えても主役というより狂言回し」と位置付けているので、基本的には“自分自身の話をしても仕方ない”、“自分の個人的な経験なんか手記に書いて残すほどの価値はない”というスタンスです。それでも、「私は私の視点からしか語ることができない」から、不可抗力で自分の経験にも言及しているだけ、というのがこの手記を書き始めた時点でのジャコブの認識です。同僚だったジョン・クラウドやトーマス・カーターたちの描写が極端に少ないのはそのせいです。
     何が言いたいのかと言うと、本作でのジャコブによる仲間たちの描写は言葉足らずなことが多いものの、このはりとさんに読み取っていただいた通り、だからと言って彼が仲間たちとドライな関係しか築いてこなかったとは限らない、ということです。
     ジャコブはここで、主にリジーたち医療班の奮闘ぶりとの対比として、戦いを乗り越えたマイクロフト小隊(とアニー)の浮かれっぷりを書いている訳ですが、いくら疲れていたとはいえ、酔っ払ったアニーの体当たりを避けなかったり、ビールを顔にかけられても怒らなかったりする(仮に当時苛立ちを覚えていたにしてもこの手記には書かない)ところには、間違いなく、ジャコブの隠しきれない喜び(の記憶)が反映されています。このはりとさんには、そういった機微を読み取っていただけたようで嬉しいです。

  • 1-3への応援コメント

     英雄って感じ全くしないですね、ニコラスさん。興味深いです。というか、書き出しからすごく好きです。この先どうなっていくのかも想像つかないですが、面白いし読みたいなと思ったので。楽しみがひとつ増えました。

    作者からの返信

     コメントありがとうございます。
     応援だけでなく星とフォローを頂けたこともそうですが、それ以上に、本作を気に入っていただけたことが嬉しいです。

     ニコラスの人物像を含めて、本作では作者なりにいくつかの挑戦をしており、流行のライトノベルやいわゆる「なろう」系の人気作とは違った作品を目指しています。色々未熟なところもあると思いますし、Web小説としてはかなりスロースタートな作品ですが、ぜひそういう、ある意味で「アンチ・ライトノベル」な部分を気にかけながら読んでいただけると幸いです。

  • 4-9への応援コメント

    こんにちは、あじさいさん。

    診る前から心配されるジャコブは、リジーからすればまだ頼りないようですね。
    (//∇//)

    作者からの返信

     こんにちは。
     再びコメントを下さり、本当にありがとうございます。

     そうですね。
     ジャコブは半神ではない普通の人間としては喧嘩が強い方ですが、リジーから見ると、些細なきっかけで命を落としかねない危うい存在です。
     特に、このときジャコブは(モルリークと遭遇する前にも2時間ほど戦闘をこなしているので)何名かの敵兵の返り血を浴びた状態でした。そのため、パッと見ただけだと、一緒にいる青年だけでなくジャコブも傷だらけに見えた訳です。
     さらに言えば、リジーがそれだけケガ人たちの治療に一生懸命になっており、冷静になるだけの精神的余裕がなかったという事情もありますね。

  • 4-3への応援コメント

    おはようございます、あじさいさん。

    ニコラスのフォローをするリジーが、とても可愛らしいですね。
    (//∇//)

    作者からの返信

     ここでも応援コメントをくださり、ありがとうございます。

     リジーのリジーらしさを感じていただけたようで、嬉しいです。
     他の人物についてもそうですが、人物ごとの人間らしさを描くのには苦労しています。筆者の個人的な美学として、人物が登場した時点で彼あるいは彼女の性格について抽象的かつ総合的な評価を地の文に書いてしまうのではなく、個性的な言葉選びや振る舞いによってそれぞれの性格を示唆するという人物描写に憧れがありまして、本作でもそれを試みているのですが、ご覧の通り、なかなか思うようにいっていません。
     ジャコブやニコラスがあまり露骨に感情を見せようとしない一方、リジーはかなり感情表現が豊かです。このエピソードでは、作者の表現力が乏しいなりに、リジー特有の快活さ(さらに言えば、思わずクスッと笑ってしまうような人懐っこさ)を描写することを試みました。彼女の振る舞いを魅力的なものと感じていただけたようで、良かったです。

     せっかく頂いた応援コメントを2ヶ月余りも放置しておきながら、調子が回復して(その兆しが見られるようになって)書き始めてみると3件分を連続で書けてしまうというのは、我ながら不思議というか、もっと早くに返信する手が何かあったのではないかという気がしてきます。
     ともかく、今に至るまで放置する結果となり、本当にすみませんでした。
     また本作を読んでほしいとは申しませんが、欲を言えば、このはりとさんとは今後もお付き合いを続けさせていただきたいと思っております。厚かましいお願いではありますが、何卒よろしくお願い致します。

  • 3-9への応援コメント

    こんばんは、あじさいさん。

    ナヌラークのシンプルな考えかたは、生還へのひとつの解かもしれませんね。
    ブレない意志とでもいいましょうか。
    (*´︶`*)

    作者からの返信

     こちらにも応援コメントをくださり、ありがとうございます。

     言われてみれば、ナヌラークについても上手く人物像を描けていませんね。今後、改良を視野に入れて検討したいと思います。
     語り手のジャコブは世渡りが下手なタイプで、人間関係全般に苦手意識を持っているような男(だからこそ不良少年)なので、本文中でも周りの人々をあっさりとしか描写していませんが、ナヌラークはマイクロフト小隊で屈指のパワーファイター、言い換えれば、体格に恵まれたおかげで喧嘩には強いものの、作中世界最先端の剣術の訓練を幼少期から受けるような身分の出身ではありません。そのため、(少なくともこの時点では)自らが兵士たちを率いる立場になりたいという野心もそこまで強くありません。ナヌラークの自己認識はあくまで、「将」(他者を率いる人間)か「兵」(与えられた任務を遂行する人間)かで言うところの「兵」のプロフェッショナルであり、そういう存在としてマイクロフト小隊に籍を置いている訳です。「望むところだ。何も考えなくて済むのがいちばんだ」という発言は、彼のそういった自己認識に由来していますし、彼が自分自身に改めてそれを言い聞かせたというニュアンスがあります。
     それに加えて、(ナヌラーク自身がどこまで自覚していたかはさておき、)直前の「次も平野で戦いますの? それとも城攻めですの?」というメアリーの発言を受けて、「そんなことは『兵』である自分たちが考えることじゃない。『将』がどんな戦法を採用しようと、俺たちは『兵』としての役目に徹するだけだろ」と、メアリーおよび(ジャコブを含む)周りの面々をたしなめたという側面もあります。
     ナヌラークの認識では、自分が生き残ってこられたのは「兵」のプロフェッショナルとしての生き方に徹した(そういう自分になるために研鑽を積んだ)おかげなので、彼にとっては、戦場で生き残るためにはそういった人生哲学こそが必要ということになります。このはりとさんのおっしゃる通り、戦場の最前線に身を投じるナヌラークのような人間にとって、「何も考えなくて済むのがいちばん」というのは、ある意味で究極の境地かもしれませんね。

  • 3-6への応援コメント

    こんばんは、あじさいさん。

    普段は超人じみているニコラスですが、リジーのこととなると、人間味が感じられますね。リジーの治癒術の件が、穏便に済むとよいのですが…。

    作者からの返信

     返信が大変遅れて申し訳ありません。
     応援コメントを頂いてから2ヶ月余り、近況ノートから数えても3週間が経ってしまい、今さら本作のこのエピソードについて解説するといったところで「何の話か忘れたし、もういいよ」と思われそうですが、ある種のケジメ(というか自己満足)なので、とにかく書くことをお許し願えればと思います。

     本作には筆者なりに独自性を仕込んでおり、そのいくつかはこれ以前のあとがきや頂いた応援コメントへの返信でも紹介させていただきましたが、メアリーだけでなくニコラスの人物像も本作独自のものを狙っています。
     筆者の見るところ、ライトノベルやいわゆる「なろう系」のファンタジーでは、人並外れた戦闘能力を持っているキャラクターは自己主張が強い傾向にありますが、ニコラスはそうではないんですね。もちろん、能力が突出しているのに加え、新参隊士との接点が多いので、ジャコブがニコラスについて語っている部分も割と多いのですが、(ジャコブから見たとき、)ニコラス自身は別に、リーダーシップを発揮したいとか、自分の信念を貫きたいとか考えている様子ではありません。
     また、特に「なろう系」だと、チートな能力を持っている主人公は周りの人々から慕われるのがパターンですが、ニコラスは普段から仏頂面な上に口下手なので――というか、はっきり言って人間的にそこまで他者を惹きつける要素を持っていないので――、友人に囲まれているタイプではありません(本作を読んでも分かりにくいかもしれませんが)。
     そういう訳で、ニコラスの普段の振る舞いはロボットのように素っ気なく、人によっては「超人じみて」見えると思います。ですが、そうは言っても、当然ながら彼にも彼なりの人生経験や性格があるので、たまにそれらの片鱗が出てきます。
     そして、このエピソードでは、リジーがニコラスの人間味を引き出すカギ(の1つ)であることが示されます(というか、筆者としてはそのつもりでこのエピソードを書いたので、このはりとさんに汲み取っていただけて幸いです)。ニコラスにとってリジーはそういう存在なので、ニコラスとしてはリジーのことを悪く言う連中を見過ごせなかった訳ですね。

  • 3-5への応援コメント

    こんにちは。

    不穏な結びですね…。リジーが無事だと良いのですが…。
    :;(∩´﹏`∩);:

    続きが気になります。

    作者からの返信

     こんばんは。
     コメントありがとうございます。
     返信が遅くなってすみません。

     作中ではきちんと描けていませんが、リジーがその実力を疑われて一部の男性たちから公然と悪意ある目で見られているのは、メアリーが普段から男性に対して割と刺々しいのに比べて、リジーは体つきや顔のパーツに加えて言動も柔和な印象だからです。一部の男性からすれば、リジーは「男に嫌な思いをさせられても大人しく泣き寝入りする女」(ある意味でメアリーと真逆のタイプ)に見えるので、なめられやすいんですね。
     今回改めて読み返してみて、この辺の意味合いをもう少し分かりやすい形に修正したいと感じましたが、正攻法だと別の問題が出てきそうなので、どんな描写を付け加えるかはこれから考えることにさせていただきたいと思います。

  • 3-2への応援コメント

    こんばんは。

    リジーは長柄の使い手だったのですね。彼女の戦闘描写にカッコよさを感じました。
    (*´︶`*)♡

    作者からの返信

     こんにちは。
     コメントありがとうございます。
     返信が遅くなってすみません。

     本作には戦闘シーンがちょくちょく出てきますが、それらをどんなものとして描くかは毎回悩んでいます。人類の歴史は戦争の歴史でもあるので、武術については色々な流派や考え方の蓄積がありますが、本作のモデルとして想定している時代のヨーロッパに(現代的な意味で)洗練された武術があったかと言えば、どうやらそうではなさそうです。その上で、ニコラスとリジーは半神なので、武術に詳しい人たちの「常識」通りではないはずなんですね。ということで、ある意味で無茶苦茶な動きをさせることになったのですが、作者として最も伝えたかった部分を感じ取っていただけたようで良かったです。

  • 2-7への応援コメント

    こんばんは。

    生の実感は、ふとしたことで、強くなるのかもしれませんね。
    それを呼び起こす歌い手の描写がきれいでした。
    (*'▽'*)

    作者からの返信

     おはようございます。
     コメントありがとうございます。
     「描写がきれい」とおっしゃっていただけて嬉しいです。

     戦いを終えた男たちを女が歌で癒すというモチーフは、アントワン・フークア監督の映画『キング・アーサー』に着想を得たものです(それ以外にも同じような状況を描いた作品はあるかもしれませんが)。音楽は必ずしも明るく前向きなものばかりではありませんが、他に代えがたい魅力で、人々の心を惹きつけてやみません。それは楽譜が残っていない昔からそうだったのではないかと思います。
     この場面で、軍歌でも鎮魂歌でも讃美歌でもなく、恋歌を採用した理由は、たとえ自由恋愛が一般的でない社会にあっても、人々に愛される題材は男女(あるいは家族)の愛のはずだと考えたからです。歌詞の内容については、ジャコブ個人がどう思うかよりも、酒場の女歌手が兵士たちの宴に呼ばれたときにどんな歌を選ぶかを重視しました。

  • 2-6への応援コメント

    こんばんは。

    戦争では、生き残ったあとの心のケアが大変、と耳にしたことがあります。
    ケビンやメアリーのように、戦いの中で豹変し、正常さを失うくらいでちょうどよいのかな、と思いました。

    作者からの返信

     おはようございます。
     コメントありがとうございます。
     返信が遅くなってすみません。

     作者の立場で言うのもなんですが、ここは問題のシーンですよね。
     戦場は殺すか殺されるかという場ですし、ジャコブやケビンは歩兵としては最前線に立っているので、このはりとさんのおっしゃるように、「正常さ」を捨てられなければ死あるのみです。
     ケビンに関しては、自分が殺されないために必死なだけなので、(比較的)分かりやすいと思います。
     問題はメアリーです。
     彼女がこの状況で笑う理由は、大きく分けて2つあります。

     ひとつは、極度の緊張がほどけたからです。
     体力仕事である家事全般を押し付けられていた時代の女性は、現代の先進国の女性とは比較にならないほど「マッチョ」だったそうですが、そうは言っても、現代と同様に作中世界でも、女性は男性より筋肉がつきにくい傾向にあります。そして、メアリーもそのことは分かっています。もちろん、彼女には、何年も前から洗練された剣術の教育を受けてきたという、他の一般兵士にはない強みがあります。ですが、そんな彼女も、ちょっとした気の緩みが死に直結する状況で男性を相手にすることには少なからず不安を抱えていました(だから戦の前日にジャコブたちの前に現れる訳ですね)。
     そんな中、実際に戦場に立ってみると、意外と自分の剣技が実戦でも通用し、女性の身である自分でも男性に勝つことができると気付きます。となれば、殺人を犯す悲しみや罪悪感よりも先に、安堵を覚えるはずです。

     もうひとつの理由は、彼女に限らず、人間の倫理というものは暴力の現場では呆気なく崩れ去るものだからです。
     作中世界では身分制度と暴力が日常の一部であり、庶民の間には「個人の自由」や「人権」といった概念が存在しません。ということで、いじめ・暴力・殺人に対する心理的なハードルは、現代日本よりもずっと低くなっています。女性差別(性暴力・セクハラ・パワハラなど)も現代日本とは比較にならないほど壮絶で、メアリーは現在進行形でそれらと闘いながら生きています。つまり、メアリーからすれば自分以外みんな(その中でも特に男性は)「敵」です。
     その上での話ですが、現代日本でもいじめは「自分よりも下の立場と思われる人間」に対して、残念ながら、嫌々ながら仕方なくというよりは、面白半分に嬉々として行われる、と作者は認識しています。つまり、いじめの首謀者たちは(必ずしも物理的ではないにせよ)「暴力」を振るっているにもかかわらず、「笑っている」場合の方が多い訳です。このような、加害行為が人間にとってある種の快感であるという話を信じるとすれば、いじめの延長線上にある暴力や殺人も、ある種の人々にとっては快感をもたらすはずです。作者が言うことでもありませんが、作中世界の人間たちはそれくらい「卑劣」です。「卑劣」だからこそ戦争・殺人・暴力といった理不尽が当たり前の世界で生きていられるのだとも言えます。
     戦場のメアリーからすれば、女性だからといじめ抜かれた半生の中で、初めて自分が男性(という大きな敵)に対して優位に立つことができた訳です。既に述べたように、殺すか殺されるかの戦場という状況で倫理はすでに無意味となり、男性に勝てるのかという不安もどうやら杞憂に終わって、残されたのは「弱肉強食」あるいは「優勝劣敗」の理のみ。そして、もはや自分はいじめられっ子でも抑圧されるばかりの弱者でもない「復讐者」……となれば、(彼女自身がその殺人に快感を覚えるかは別にしても、)彼女はおのずと「笑う」はずなのです。

     語り手のジャコブはそこまで気が回らないので、彼女の笑みを何となく不気味なものだと思う程度ですが、作者からすれば、以上に述べた理由で、メアリーには笑ってもらう必要がありました。

     作者が衝動のままに語ってしまうとネタバレになりかねませんし、読者の皆さんに想像していただく楽しみを奪うことにもなりそうですが、分かりにくい点についてもうひとつだけ付け加えると、メアリーがここでこのような言動に及ぶ背景には、輪姦未遂の一件でリジーに目的刑論(罪を憎んで人を憎まず)的な倫理観を説かれたとはいえ、メアリーが男性全般に対する憎しみを捨てきれていないという事情もあります。

     今後、ケビン、メアリー、そしてジャコブはどのように変化するのか、あるいはどのように変化しないのか。
     ぜひその辺りも楽しみに読んでいただければと思います。


  • 編集済

    1-14への応援コメント

    楽しく読ませて頂いております。

    前話、1-13での感想に対しての丁寧でかつ分かりやすい返信ありがとうございました。

    Web小説の「後書き」では、書籍化情報や作者様の軽い近況報告等を書かれる方もいて、どうしても気になって読みたくなってしまいます。

    返信頂いた内容(背景、作者様の狙い、思い)大変理解出来ます。よって、作者様の作品の後書きをご自身の方針のままに残される事を望みます。

    あったら良いなと思うのは、「後書き」がどういう情報を含むのかを示す言葉(ex.書籍化情報/近況/考察/ネタバレ含む情報、等々)が後書きの一行目にあると、その後書きを読むのか飛ばすのかの判断がつきやすくなるかなと思いました。

    作者様から頂いた返信の中に後書きを削除する可能性に言及されましたので、あつかましくも私の希望を書かせて頂きます。

    作者からの返信

     ご丁寧なコメントをありがとうございます。
     返信が遅くなってすみません。

     あとがきの最初に概要を示す注意書きを入れるのは盲点でした。
     ご指摘をくださり、ありがとうございます。
     現時点で掲載することになったあとがきには、そのアイディアを活かさせていただきました。

     あとがきは、見返してみると明らかに不要と思えるものが複数見つかりましたし、それがあることによって読者の方が物語に集中しにくくなるという側面も確かにあるだろうと思いましたので、とりあえず一旦(1-1の前書きを除いて)すべてを削除しましたが、Hikz192さんのご助言を踏まえ、1-13のあとがきおよび不要なものを除いて、加筆・修正した上で復活させることにしました。
     今後、あとがきの情報を無理のない形で本文に入れられないか改めて検討して、それでも尚あとがきを付けた方が良さそうであればそうすることにしたいと考えています。
     ただ、お恥ずかしい話、最近急に暑くなってきたせいか、体調が悪い(と言わないまでも万全でない)日が多いので、これにはもう少々お時間を頂くことになりそうです。
     本当は作品を万全の状態にしてからこの返信を書きたかったのですが、今はその体力と時間を確保する目途が立たないので、このように中途半端な形で失礼します。

     この度は本当にありがとうございます。
     作者にも物語にも至らない点が多い本作ですが、気が向いたときにはまた読んでいただけると幸いです。


  • 編集済

    1-13への応援コメント

    楽しく読ませて頂いております。


    作者様はあとがきの情報を本文に組み入れる事はなされないのでしょうか?「念のため」と書かれるのは「あった方が良い情報」と感じておられるのではないのでしょうか。それを組み込むとによる弊害の方を問題視されているのでしょうか。物語により深みが出るのか、余計な贅肉がついてしまうのかバランスは難しそうですね。私個人的には本文の流れで説明がなされる方が好きです。あとがきは一旦物語の中から引き戻されて、軽いネタバレを読んでしまった気持ちになってしまいます。それが嫌なら読み飛ばせというのが、あとがきなのかも知れませんが。

    (追記)
    上記の後、次の1-14を読みました。後書きの一部分が本文中に表現されていると思います。私が上に望んでいると書いた事です。であるなら1-14を読む前に1-13の後書きを呼んでしまった事を残念に思ってしまいました。

    作者からの返信

     はじめまして。
     コメントありがとうございます。

     ご指摘はごもっともです。本文を見直し、本当に必要なあとがき以外は削ろうと思います。

     言い訳をさせていただきますと、本作に多くのあとがきを付けることにした最大の理由は、本作がWeb小説だからです。
     本作は「神の視点」ではなく作中人物による語りを採用している都合上、流し読みしただけでは分かりにくい部分がどうしても出てきます。また、語り手の人物像や立場を考えて、分かりやすい描写や記述をあえて避けた箇所もあります。作者としては、読者の皆さんには本作内の描写や記述についてその意味を想像しながら読み進めていただきたいと思っていますが、一方で、読者が作品についてじっくり考えるのは作品の完成度に信頼を寄せている場合だけだろうとも思っています。書籍化された作品ならともかく、Web小説の場合、分かりにくい部分は作者の技量不足・作品の不備として片づけられる可能性が高く、早い段階で読むのを中断されるおそれもあるので、それならばと、本文とは別にあとがきを付けることにした次第です。
     とはいえ、ありがたいことに、最近は本作をフォローしたりレビューしたりしてくださる方が増えてきていますし、それに伴って読者の方とコメントを交換させていただく機会も増えました。Hikz192さんにご指摘を受けたことですし、あとがきでの解説はもう過剰なものとして、削ることにします。

     1-13のあとがきについては、せっかく作品を楽しんでいただいていたのに、すみません。
     実のところ、掲載当時からずっと悩んできた箇所です。1ページあたりの文字数を考えると1-13と1-14はこのタイミングで分けねばなりませんが、1-13だけだとリジーの言動は不可解なだけでなく、一部の方々にとってあまりにも不快であるはずです。一方で、そこで引っ掛かりや違和感を覚える方々にこそ本作をお届けしたいという思いがあり、読者をつなぎとめるには、多少ネタバレになるとしても、このタイミングで解説を入れた方が良いのではないかと考えました。
     書き手として、臆病風に吹かれ、作品そのものによって勝負することから逃げたと言われても反論できません。このあとがきも削ることにします。

     ご意見をくださり、ありがとうございました。

  • 2-4への応援コメント

    こんばんは。

    白兵戦が、統率とはほど遠い乱戦になる、という描写が上手ですね。説得力を感じました。怒声への慣れも効果があったようで。日々の訓練のたまものですね。
    (^_^o)

    作者からの返信

     こんばんは。
     コメントありがとうございます。

     実は、参考にした本では古代・中世ヨーロッパの歩兵隊も統率が取れていたという前提で話が進められていました。たしかに、不利な状況であることが分かっていれば隊列を組んで防御に徹することはあったと思います。ですが、両軍が走って正面衝突するとなれば、もう映画『トロイ』の世界です。殺すと腹を決めなければ殺されるだけですから、隊列なんか気にせず走るでしょうし、その勢いでぶつかれば乱戦になると考える方がむしろ自然です。ということで、このような描写になりました。

  • 0-3への応援コメント

    文章が丁寧で読みやすいっす!!
    面白いですねええ

    作者からの返信

     こんばんは。
     こちらにもコメントをくださり、ありがとうございます。

     文章の読みやすさには作者なりにこだわっていますので、そこを評価していただけて嬉しいです。
     Web小説としては文章量が多いと思いますが、お暇なときにでも気長にお付き合いいただけると幸いです。

  • 0-1への応援コメント

    面白そうな導入っすね!!

    作者からの返信

     はじめまして。
     応援コメントとレビューコメントをありがとうございます。

     導入部分を気に入っていただけて嬉しいです。
     ご期待に沿える作品になっていれば良いのですが……。未完ということもあり、発展途上の作品ですので、「ここはもっとこうした方がいいよ!」という点があれば遠慮なくご指摘いただけると幸いです。

  • 2-2への応援コメント

    おはようございます。

    メアリーの謙遜しない態度が清々しいですね。わたしもそうありたいです。
    (*´︶`*)

    作者からの返信

     こんばんは。
     コメントありがとうございます。
     返信が遅くなってすみません。

     メアリーの振る舞いを好意的に受け取っていただけて幸いです。
     ライトノベルや深夜アニメの異世界ファンタジーに登場するヒロインは、男性キャラ(多くは主人公)の実力や才能を褒めたり、恋愛的な意味の好意を抱いたりすることが多いと思いますが、メアリーはそのどちらでもないんですよね。本文中に「試合は勝ったり負けたりだった」とあるように、この時点でのメアリー、ジャコブ、ケビンの実力にそこまで大きな開きはありませんが、メアリーは「お二人まとめてお相手をいたしますわ」と豪語しますし、ジャコブやケビンに負けても彼らを褒めるようなことは言いません。それくらいの負けん気がなければ軍人は務まらない、というのはもちろんですが、メアリーからすれば、女性だからといって過剰に謙虚であったりお世辞を言ったりしなければならない道理はない訳です。彼女がジャコブに恋愛感情を抱いていないことは言うまでもありません。
     Web小説のヒロインとしては少々個性に欠けるところはありますが、主人公(および男性読者)にとって都合のいい女にならないという意味では、あまりいないタイプのキャラクターではないかと思っています。

  • 11-2への応援コメント

    待ってます

    作者からの返信

     読んでくださり、ありがとうございます。
     ご期待に沿えるように頑張ります。

  • 1-22への応援コメント

    こんばんは。

    ニコラスがマイクロフトに遠慮する理由が気になりますね。続きを楽しませていただきます。
    (^^♪

    作者からの返信

     こんばんは。
     コメントありがとうございます。

     とりあえずこの時点では、語り手のジャコブにニコラスと親しくなる気がないので、マイクロフトとニコラスにどんな過去があってお互いをどう考えているか、突っ込んだ話はされません。
     2人の関係を象徴する台詞やエピソードを物語の早い段階で紹介した方が分かりやすかったかもしれませんが、新入りの歩兵が上官や先輩の事情をクリアに把握するのも不自然ですし、まだ語るべきときでもないので、その話は今後の楽しみにしていただけると幸いです。

  • 1-21への応援コメント

    こんばんは。

    教官が怒鳴るのは、免疫をつけるため、という説明にとても頷きました。なるほど、と。戦地で相手の気勢におののくようでは命にかかわりますね。

    作者からの返信

     こんばんは。
     コメントありがとうございます。

     その部分は、警察学校を取り上げたTV番組で紹介されていた話を参考にしました。
     マイクロフト小隊に来る連中は荒くれ者が多いので元々免疫がある場合がほとんどですが、稀に育ちの良い人間もいますし、免疫は強いに越したことはないので、ナヌラークは意識して怒鳴っています。ニコラスが教練で怒鳴らないのは単に面倒くさがっているからなので、ナヌラークの方が教官として訓練生思いと言えます。

  • 1-17への応援コメント

    こんばんは。

    教練に熱心に励む〜のところは、現代社会、特に仕事に通じるように感じました。同じ目的をもって集まった、と思いきや、熱を込めるとあっさり離脱されてしまう経験がよくありました…。
    幻想の物語であっても、共感のわく描写ですね。
    (*'▽'*)

    作者からの返信

     コメントありがとうございます。
     返信が遅くなってすみません。
     最近、急に暖かくなってきたせいだと思いますが、体がだるい日が続いており、あまりカクヨムを開けていないんです。すみません。

     現代では軍人と言うと愛国心や正義感に燃えているイメージがありますが、アメリカの戦争映画を見たり現代社会に関する本を読んだりすると、20世紀以降の軍人も、生活に困ってやむなく志願した人たちが多いようです。それはそうと、作中世界の兵士の多くは、まともな教育を受けていないということもあって、村や町単位でしか物を知らず、祖国や王室に対する忠誠心はさほど強くありません。また、金や立身出世に対する私利私欲を原動力としています。したがって、基本的に面倒なことや疲れることを嫌っており、教練にも不熱心です。目に見えるものや自分の得になることにしか興味を示さないという意味では、ナショナリズムでがちがちに固められた20世紀の軍人たちよりも、シンプルで分かりやすい存在と言えるかもしれません。

     現代日本でも、とりあえず生活のために働いている人ばかりで、きちんと考えて就職先を選択し、自分の仕事に誇りを持っている人は少ないように思います。ましてや道徳的信念・使命感に基づいて仕事をしている人となるとさらに少なくなるでしょうから、熱意をもって仕事に取り組んでいると逆に変な目で見られることもあるかもしれませんね。
     おそらく、仕事に対して熱意のない人たちは、人生の中で仕事の優先順位がそう高くないのでしょう。趣味に生きているのかもしれませんし、自分磨きや恋愛、あるいは子供の教育に重きを置いているのかもしれません。学校の中でも、部活動に邁進する人もいれば、ひたすらラノベを読みまくる人もいました。その辺は価値観の違いでしょうね。とはいえ、学生の本分が勉強であり、授業中に居眠りしていたら叱られるのと同様に、企業や団体に所属しているのに職務を全うしなかったり、必要な努力を怠ったりするのは宜しくありません。充分な努力をしない人には発破をかけつつ、過剰な努力は求めないのが良いのだと思います。まあ、そのさじ加減もまた難しい訳ですが。

  • 1-14への応援コメント

    こんばんは。

    本当の、ただのいち読者として、先が気になりました。
    もしリジーがメアリーと同じ目に遭い、そのときに救いが現れなかったとしたら、それでも魂の善性を信じ抜けるのかどうか。そういった場面があってほしいような、ないことを祈りたいような、複雑な気持ちです。
    つづきが楽しみです。

    作者からの返信

     こんばんは。
     コメントありがとうございます。

     このはりとさんのお察しの通り、とりあえずこの時点では、リジーがこんなことを言っていられるのは(彼女が「輪姦」という言葉を知らなかったことから分かるように)そういう目に遭ったことがないからであり、メアリーがリジーの言い分を聞いてとりあえず譲歩できるのは事件が未遂に終わったからです。
     本作には実際に性暴力を受けた女性としてジャコブの姉ヒルダがおり、ジャコブは姉を取り戻すために人を殺した過去がある訳ですが、今のところヒルダにはまだ台詞がなく、ジャコブもこのテーマに関してはノーコメントを貫いています。分かりにくいかもしれませんが、実はこれは作者――というかこの手記を書いているジャコブ――のこだわりによるもので、わざとそうなっています。
     今後、ジャコブがどのような考察を経てどのような結論に至るのか、それを楽しみに読んでいただきたいと思いますし、作者として本作を、ご期待を裏切らない作品に仕上げていけるよう頑張ります。

  • 1-10への応援コメント

    こんばんは。

    治癒の力が神の領域にある、という世界は、わたし個人としてはとても好みです。というのも、以前「ファイアーボール」とか「ヒール」とか、口にするだけで奇跡を起こせてしまうファンタジーに、強い抵抗を抱いていた時期がありまして…。ちょっとひねくれていたのでしょうね。
    当時、好きで読んでいたファンタジー小説は、明かりをつける、幻を見せる、といった力でもそれなりに苦労しなければいけない、そんな世界設定でした。

    あじさいさんの描く幻想の世界を応援しています。
    (*'▽'*)

    作者からの返信

     こんにちは。
     コメントと応援ありがとうございます。
     返信が遅くなってすみません。

     みんながお手軽に魔法を使える異世界の物語もそれはそれで楽しいですが、物語を自分で書くと考えたとき、作中世界の人々にとって当たり前の能力を「魔法」として描くのは難しいと思ったんですよね。魔法が「魔法」たりえる理由は第一義的には「珍しいから」ではないかということで、本作では魔法を使える人を少数に限定することにしました。

  • 1-6への応援コメント

    こんばんは。

    武器を使った戦闘描写に「重さ」を感じました。これで模擬戦闘となると、実戦がどうなるのか、先の展開が楽しみです。
    (*'▽'*)

    作者からの返信

     こんばんは。
     コメントありがとうございます。

     ジャコブの目を通してニコラスを分析する一方で、分析の仕方を見てもらうことで読者の皆さんにジャコブの性格を知ってもらうのが、この回の狙いです。
     読んでいただいた通り、ニコラスもジャコブも模擬戦だからと言って手を抜きませんし、戦闘中にヘラヘラ笑ったり軽口を叩いたりするような性格でもありません。
     彼らが戦闘に臨むときの「重さ」・緊張感をお伝えできたようで、嬉しいです。

    編集済
  • 1-5への応援コメント

    こんばんは。

    マイクロフトのスピーチの場面、ひとりのセリフでここまで長いものを目にしたのは初めてでした。ですが、演説の雰囲気づくりにはぴったりですね。もっと長くても聞いていられそうな、それほどの読みやすさに驚きを隠せません。お上手ですね。
    (๑˃̵ᴗ˂̵)

    作者からの返信

     ありがとうございます。
     話が長い分、読みやすさには気を遣っているので、そこを評価していただけて嬉しいです。
     本作には宗教と身分制度が出てきますが、それらは軍事とは切っても切れない関係にありつつ、時として互いに矛盾するという微妙な三角関係にあります。語り手たちの生きる世界をリアルなものにするためには、宗教と身分制度を前提とした文脈の中で軍人が何を考えているのかを示す必要があるだろうということで、ここでマイクロフトに色々語ってもらうことになりました。
     マイクロフトの話が長い理由は、それとは別にあと2つあります。ひとつは、彼が理知的な性格で、筋道立てて話すことを重要視しているから。もうひとつは、彼がまだ若いからです。本作の世界では、一般的に庶民は無学で文字すら読めませんが、貴族は幼い頃から英才教育を受けているので、そもそもの考え方が違います。言うことを聴かせたいならそれなりの接し方があるものですが、マイクロフトはまだ若いので、その辺のことをよく分かっておらず、一つひとつ順を追って話せば分かり合えると考えている訳です。

  • 1-1への応援コメント

    こんにちは。

    前回の応援コメントへのご返信を、ありがとうございます。
    文字数から、あじさいさんの力の入れようがとても伝わってきました。示してくださったふたつのアンチテーゼ、とても共感できます。読んでいて「ヒルダの描写が少ないのは気のせい?」と思っていたのですが、ご返信を読んで納得しました。
    共感できると言っておきながら、自身の作品はどうなのか、少し気になっちゃいますね。
    ^^;

    わたしがあじさいさんの「作品にこめた思い」をどこまで汲み取れるかはわかりませんが、まずは心の向くままに、物語を楽しませていただきます。
    表紙や装丁、本の厚さから、あじさいさんがエッセイで列挙されていたファンタジー作品に興味はあったのですが、どれも読んだことがありませんでした。今はお得なお値段で買えるようで。
    (//∇//)

    作者からの返信

     ありがとうございます。
     そして昨日は長文を送ってしまい、すみませんでした。
     アンチテーゼ云々以前に物語として楽しめないかもしれませんが、それは単に作者の技量不足ですので、そのときは遠慮なくおっしゃっていただけると幸いです。

     エッセイでも書いた通り、作品を列挙したからといって全てを読んだ訳ではありませんし、内容もうろ覚えですが、主人公の生まれがそもそも特別なものもあれば、(作品世界の中では)平々凡々なところからスタートしているものもあり、それぞれで結構違っています。
     どれも児童文学ではあると思いますが、欧米圏の文化や歴史を知った大人になってから読むと、子供が読むのとは違った楽しみ方ができると思います。

  • 0-1への応援コメント

    こんにちは。

    あじさいさんが描く物語、ゆっくりとですが楽しませていただきますね。
    読む時間を減らしてご自身の執筆に力を入れるのは、とてもよいと思います。作家さんが物語ってくれるのは、読者としてこのうえなくうれしいはずですので。
    応援しています。
    (๑˃̵ᴗ˂̵)

    作者からの返信

     本作に興味を持っていただき、ありがとうございます。
     エッセイでは「既に掲載している箇所については大幅に加筆・修正するつもりはない」という趣旨のことを書いていますが、縁があって読み始めてくださった方の中にも挫折する方が多いので、最近その考えが揺らいでいます。たしかに、Web小説にしては少々解説が足りなかったかもしれません。
     作者としては本作(の序盤)を通して2つのアンチテーゼを提示しているつもりなので、長くなりますが、それらについて解説させていただきたいと思います。

     ひとつは、多くのファンタジー作品に見られる、生まれながらの素質や境遇が登場人物たちの生き方のほとんどすべてを決定するという傾向、に対するアンチテーゼです。言い方を変えれば、ファンタジー小説において主な登場人物たちは何かしらの際立った個性を持っている傾向にあり、それによって作品世界の命運を左右するような活躍を見せます。しかし、ファンタジー作品が提示するのはそういった現実逃避的メンタリティだけで良いのか、という疑念が作者の側にはありました。そこで本作では、脇役を脇役のまま、脇役なりに活躍させ、それでもなおある種の「役割」を果たせるのだということを描こうと試みています。
     ただ、実際に書いてみてつくづく思うのですが、脇役を語り手に設定してしまうと世界観を読者に理解していただくだけでも一苦労なんですよね。そういう事情もあって、かなり長い作品になっています。

     もうひとつは、一般的なライトノベルおよびその周辺のネット文化における「女性像」に対するアンチテーゼです(実は第1章にはこれに加えてもうひとつテーマがあるので話が少しややこしくなっています)。
     作者がプロローグを通して言いたいことのひとつは、男性が女性を性の目的物として消費するという構図と、女性が強引な性への誘い(時としてそれはセクハラや性暴力に限りなく近い)を望んでいるとする男性の願望に対して、ライトノベルがあまりにも無批判なのではないかということです。早い話、女性を性の目的物として消費すること、そして女性の中にそうして消費されたいという欲望があるなどと面白半分に述べたりその考えが織り込まれているエンターテイメントを無批判に踏襲したりすることは、(表現や創作の自由などという言葉で片付けられず、)それ自体として女性の尊厳を貶めているのではないか、ということを言いたかったのです。そのため、プロローグの事件は姉の詳細(特に容姿)に触れず、それでいて凄惨であり、姉だけでなく語り手にも深い傷を負わせるものである必要がありました。
     第1章に入って、リジーという少女(名前はすぐに明かされます)と語り手の出会いも、作者なりの問題提起になっています。多くのライトノベルは男性の願望を反映しているせいか、出会いの場面で男性が女性を助けることが多いようですが、本作ではそれを無理のない形で逆にしました。
     既存作品の女性像に対するアンチテーゼとしては、リジーよりメアリー(こちらも名前はすぐに明かされます)の方が分かりやすいと思います。メアリーは気高い女戦士ですが、先に言ってしまうと、ヒロインと見なされることを拒否する女性です。多くのライトノベルには「女騎士」が登場して作品にエロティックな要素を添えたり「くっころ」を始めとする定番の言動で笑いをとったりしているそうですが、それは女性を性の目的物として消費しているからこそ生まれる発想だと思います。そこで本作のメアリーには、そういったテンプレートが本当に当然で、笑えて、女性の尊厳を傷つけないのかということを読者に問いかけるキャラになってもらっています。

     作者の技量が乏しく、残念ながら章ごとに決まったテーマがある訳ではなく、全体を通して特定のテーマが現れたり影を潜めたりするのですが、分かりにくいながらもその時々で何かしらのことを描こうとした作品ではあります(テーマは重いこともあればごくごく軽いこともあります)。
     もし読んで疲れないようであれば、暇を持て余しているときや気が向いたときにでも、気長にお付き合いいただけると幸いです。もちろんゆっくりで構いませんし、途中でやめていただいても構いません。興味を持っていただけただけでありがたいので。

     作者が一番書きたい作品なので、つい熱が入りました。
     長文失礼しました。

  • 0-2への応援コメント

    あとがきが何ともあじさいさんらしいです。
    私は読むのが遅いのですが、ゆっくり楽しませていただきます。

    作者からの返信

    読んでくださってありがとうございます。
    アンチ・ライトノベルな作品なので色々と読みづらいところがあるかとは思いますが、暇なときにでも読み進めていただけると幸いです。

  • 3-8への応援コメント

    軍の様子が事細かに描写されてリアリティがあります。徐々にこの戦争の内実が明かにされてくるのにはぞくぞくします。物語の骨格がしっかりしているので、読んでいてブレがありません。読みやすいです。

    作者からの返信

    ありがとうございます。
    ぞくぞくしていただきましたか、嬉しい限りです。
    さすがに史実の中世ヨーロッパの軍隊では権力構造がもう少し厳格だったと思いますが、ジャコブの口から「軍の権力構造は極めて厳格で……」などと言ってしまうと、読者の皆さんが現代の感覚で言う「厳格な軍隊」を思い浮かべてしまうのではないかということで、本作では軍隊をよりアバウトで恣意的な人間集団として設定しています。

  • 2-6への応援コメント

    メアリー怖いですね。日頃のうっぷんを晴らすような活躍。主人公もけっこう頑張りますね。塩野七生さんのローマの物語を読んだときに、ローマ軍のチャンバラがとても見事に描かれていたのを思い出しました。この小説も実際の戦闘を目の当たりにしているようです。

    作者からの返信

    引き続きコメントしてくださり、ありがとうございます。
    メアリーは日頃からセクハラ・パワハラを受けているので、かなりストレスが溜まっています。その辺りの事情を汲んでもらえて嬉しいです。
    また、ちょっと余計なことを言いますと、彼女は「ヒロイン」として(男性から)理想化されることを拒否する女性です。そのため、少しばかり怖い印象を与えがちなキャラとして描いています。

  • 2-3への応援コメント

    いよいよ初陣ですね。ワクワクします。戦闘前の描写が真に迫っていて緊張します。

    作者からの返信

    ありがとうございます。
    折に触れてこまめにコメントを頂けるのは、ちょっと緊張しますが、とても嬉しいです。
    初陣の描写はその後に響いてくるので、勉強不足ながら力を入れました。
    緊張感をお伝えできたようで良かったです。

  • 1-23への応援コメント

     企画から来ました。確かにスロースタートですね。
     文章が丁寧で、キャラの掘り下げがしっかりできていますので、読みやすいです。多分、展開の遅い話の場合はとても重要なことだと思います。

    作者からの返信

     コメントありがとうございます。
     文章としての分かりやすさ・読みやすさにはこだわっているので、そこを褒めていただけて嬉しいです。
     主人公視点で出来事を時系列通りに書くのも作者のこだわりによるもので、その意味ではスロースタートなのはわざとです。ただ、最近、他の方々の作品を拝読する中で、Web小説としてはちょっとやりすぎたかなと思い始めています。それでも、変えるつもりは今のところありませんが(笑)

  • 1-9への応援コメント

    マイクロフトはきさくな貴族ですね。確かにジャコブがマイクロフトに呼ばれた理由が分かりません。リジーと友人だったからかな。ファンタジーって一から世界を作り上げるので大変そうです。でも自分だけの世界を作れるって創造主になったような気分になれるのでは。

    作者からの返信

     ちょっと分かりにくかったですね。
     マイクロフトがジャコブを呼び出したのは、お察しの通り、リジーが呼ぼうと言ったからです。リジーは昼に出会ったジャコブのことを既に友人だと思っているので、おしゃべりしたい(ついでに、もしケガをしていたら治癒魔法を施したい)と考えました。しかし、人間関係の苦手なジャコブは「友人」相手でも少しばかり距離を置きがちなので、リジーがこれといった用事もないのに自分を呼びつけた理由や彼女の善意についてピンと来ていません。

     一から世界を作るのは楽しいですが、色々辻褄を合わせるのが大変です(笑) 特に、魔法が存在すると軍事の事情に合わせて政治や宗教が変わるので、シリアス調の本作の世界観を作るときは意外と苦労しました。